諏訪敦彦監督と主演男優ブリュノ・トデスキーニに聞く「不完全なふたり」
2007年7月10日 12:00

[映画.com ニュース] 「M/OTHER」「H Story」などで知られ、フランスでは絶大な人気を誇る諏訪敦彦(のぶひろ)監督が、パリを舞台に全編フランス語で男女の絆を描いた新作「不完全なふたり」。現在都内で公開中の同作について、諏訪監督と主演男優ブリュノ・トデスキーニに話を聞いた。
本作は、既に離婚を決意している夫婦マリー(バレリア・ブルーニ=テデスキ)とニコラ(トデスキーニ)が友人の結婚式のために訪れたパリで、改めてお互いの存在を意識し、心が揺れるさまを描いた人間ドラマ。台詞を用意せずに、ある決められた設定の上で俳優たちに自由に演技をさせる諏訪監督お馴染みの手法は、本作でも遺憾なく発揮されている。「自分が描きたい世界に俳優を当てはめるのではなく、俳優たちと一緒に作ることで出来上がっていく世界に関心があるんです。これが違う俳優だったら、全然違った映画になるわけで、俳優たちへの信頼がないとこういう撮り方は出来ませんよね」
一方、ブリュノにとっての諏訪演出は、俳優としての在り方を大いに示してくれたようだ。「この映画に関わって、私自身の俳優としての考え方もかなり変わりました。演技というものが、台詞を上手く喋ったり、何度もリハーサルを繰り返して上手くなるものでもないということが自分の中でハッキリしたんです。加えて、自分の役者としての評価を全く気にしなくなりました。つまり自分の評価は、自分ではなく見た人が決めることであって、役者としての自分は映画作家に全てを委ねて、演技に徹すればいいということに気づいたんです。これは諏訪の私への信頼があったからこそ気づいたことで、諏訪は、私に平静さ、落ち着き、そして自由を与えてくれたように思います」
本作の撮影期間は11日間と短いが、諏訪監督は撮影に入るまでの時間が重要だったと語る。「クランクインに向かって俳優たちの関係が熟していく時間が必要なんです。その時間が俳優に対しての信頼になるのだと思います。日本映画に欠けているのは俳優に対しての信頼ですよね。俳優から何かを引き出す力というか、そういうアプローチが薄くなっているんじゃないでしょうか。フランスの監督は、まだ俳優の力を信頼していて、その俳優への信頼で映画を作っている人がいますが、そういうところは一つの豊かさだと思いますね」
「不完全なふたり」は新宿武蔵野館にて公開中。
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