拉致問題をアメリカ人が映画化。「めぐみ」の監督夫妻に聞く
2006年11月21日 12:00

北朝鮮による日本人拉致問題の被害者、横田めぐみさんが、77年に拉致されてから約30年。娘を取り戻すため、今もなお戦い続けている両親の横田滋さん、早紀江さん夫妻の苦闘の日々を、アメリカのジャーナリスト、クリス・シェリダン、パティ・キム夫妻がドキュメンタリー映画「めぐみ/引き裂かれた家族の30年」としてフィルムに収めた。監督夫妻に話を聞いた。
日本ではいまや誰もが知ることとなった拉致問題。監督夫妻は、02年の小泉前首相の訪朝をきっかけに、この現実に起こっている問題を知った。「普通の銀行員と主婦が、ある日突然娘をさらわれ、国家対国家という巨大な渦中に巻き込まれてしまう。こうした物語の構造や流れが、まるでハリウッド映画のようだと思いました」(クリス)。しかし事件はフィクションではなく事実であり、その中でも、横田夫妻の親としての愛情に強く惹かれたと言う。「描きたかったのは偉大な両親の姿であり、親の愛。その愛が、30年間もいかにして生き延びてきたかということを描きたかったのです。政治的、報道的なドキュメンタリーにしようとは思いませんでした」(クリス)
製作を通して横田夫妻を間近に見てきた2人は、「家族会の中では、残念ながら最後までがんばれなかった方もいる。横田夫妻はいい意味で普通じゃない、特別な人々」(クリス)、「美しい誇りと尊厳をもち、苦悩を抱えながらも、彼らの心には愛と希望が残っていると思います」(パティ)と、横田夫妻について語る。そして、そんな夫妻の姿に心打たれた2人は、「これからも拉致問題には関心を持ち続ける」と口を揃える。「このプロジェクトは与えられてやったものではなく、私たちが情熱を感じ、やりたいと決めて作った映画。拉致問題は永遠に私たちの一部でもあるのです」(パティ)
「めぐみ/引き裂かれた家族の30年」は、11月25日公開。
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