アカデミー賞ドキュメンタリー部門、第1次選考結果が発表
2006年11月21日 12:00
11月15日、米映画芸術科学アカデミーは第79回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画部門の第1次選考結果を発表した。選考委員会が選出したのは、東京国際映画祭でも特別上映された「不都合な真実」(写真)など15本。来年1月23日に最終候補5作品が選出される。
「不都合な真実」は、民主党の元大統領候補アル・ゴアが地球温暖化の危機を声高に叫ぶ問題作で、ドキュメンタリー映画としては史上3位となる大ヒットを記録。昨年、史上2位の興収をあげた「皇帝ペンギン」が同部門の覇者となったことから、今年の大本命と目されている。その他、小児愛者である元神父の衝撃的な告白をカメラにおさめた「Deliver Us from Evil」、コンサート中のブッシュ批判発言で共和党支持者から激しい攻撃を受けることになる人気女性歌手グループの苦悩の日々を追った「Shut Up and Sing」、盲目の少年たちがヒマラヤ登頂を目指す「Blindsight」、イラクに派遣された米兵が自ら撮影した映像が生々しい息遣いを生む「The War Tapes」などがエントリー。今週末から日本公開される「めぐみ/引き裂かれた家族の30年」は選から洩れた。
マイケル・ムーア監督作品などの人気で、年々需要が高まってきているドキュメンタリー映画。昨年は受賞作「皇帝ペンギン」の他、3本の候補作が日本でも劇場公開されているだけに、来年1月23日のノミネート結果発表に要注目だ。