リアル韓国にリアルファイト「クライング・フィスト」監督が語る
2006年4月18日 12:00

貧民街出身の不良青年と、借金まみれの元ボクサーが、人生の再起を賭けて奮闘する姿をリアルに描き、昨年のカンヌ映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した話題の韓国映画「クライング・フィスト」。公開を前にリュ・スンワン監督がPRのために来日し、インタビューに応じてくれた。
本作の見所はなんといっても劇中の至る所で見ることが出来るリアルな韓国の風景。冒頭から、あそこを丸出しの子供が登場する貧民街が映され、韓流恋愛ドラマでは見ることの出来ない本物の韓国を垣間見ることが出来る。「この映画ではリアルということに徹底してこだわった。だから、撮影のほとんどはロケ撮影なんだ。ホームレスが寝ている地下街でも撮影し、やはりそういうところでは色々抗議なんかもあったけど、自分の意見を押し通したよ。映画の現場ではトラブルは当たり前だからね」と話すスンワン監督だが、ボクシングのシーンの撮影では韓国が誇る名優チェ・ミンシクに押し切られたようだ。
「彼からは『最後の試合のシーンは、演出なしの本物の拳闘にしてくれ』と言われました。だから、あの最後のシーンは役としての拳闘ではなく、チェ・ミンシクとリュ・スンボムという俳優同士の真剣勝負だったんです。この映画では、それぞれの役割にそれぞれの挑戦がありましたが、彼にとってこのシーンが役者としての挑戦だったのだと思います。それでも彼は最後の試合までに見事に割れた腹筋を作るといっていましたが、それは出来なかったようです(笑)」
2人の雌雄を決するラストについては「僕の弟だから、サンファンに勝たせたという意見も韓国ではありましたが、僕個人としてはこの映画では勝ち負けはあまり関係ないんです。僕が描きたかったのは彼らがリングに上がり、拳を交えるまでの過程です。勝敗は、20代の青年と40代の男との勝負では冷静にみて20代の青年が勝つと考えて、そうしました」と笑顔で話してくれた。「クライング・フィスト」は絶賛上映中。
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