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「美しき運命の傷痕」、仏大女優キャロル・ブーケを直撃!

2006年4月4日 12:00

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大女優の貫禄
大女優の貫禄
ノー・マンズ・ランド」のダニス・タノビッチ監督が、96年に逝去したクシシュトフ・キエシロフスキー監督の原案を元に映画化した「美しき運命の傷痕」。このほど、主演の3姉妹の母親を演じた、フランスを代表する美人女優キャロル・ブーケがフランス映画祭の審査員も兼ねて来日。インタビューに応じてくれた。
本作では、事故により言葉を失った女性を演じたキャロル・ブーケ。自身が演じた役について聞いてみると「言葉も失った上に、足の自由が奪われた車椅子の生活が強いられていたので、目や身体で表現することが中心でした。日本の能の文化にも通じるところがあると思ったわ」
ボスニア紛争を真っ正面から描いた「ノー・マンズ・ランド」で、カンヌ映画祭脚本賞の他アカデミー賞外国語映画賞を受賞したボスニア出身のタノビッチ監督の演出については「物語の中ではとても哀しい役なんだけど、ダニスが明るく盛り上げてくれて、現場自体はサーカスのようでしたね。彼は直接的なアドバイスはせずに、自分の夢とか希望を語り、それをヒントに役者が演じることが出来るようにしてくれました」と監督を絶賛。
また、劇中に登場する4人の女性キャラクター(3姉妹+母親)については「4人の女性のうち、一番好きな女性は私の演じた母親ね。娘たちを身を挺して守ったことは、母親として共感します。(この映画の)娘たちはトラウマに生きています。戦争を体験した親の子供が親が体験したことを見聞きしてトラウマになってしまうように、事故でも同じようにトラウマになってしまうのです。ダニスはボスニアの戦争を経験したからこそ、こうした作品を作ったのだと思います。彼はフランス人の奥さんとの間に子供がいますが、幸いフランスに暮らしています。もしサラエボにいたら、やはり子供に強い影響を与えてしまうかもしれません。彼はフランスで育児が出来ているので良かったんじゃないかしら」と締めくくった。「美しき運命の傷痕」は4月8日ロードショー。

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