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フィンランドにある「かもめ食堂」。女流監督が語る

2006年3月7日 12:00

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次回作については「迷い中」だとか
次回作については「迷い中」だとか
フィンランドの首都ヘルシンキで、日本人女性サチエが経営する食堂を舞台に、登場人物たちのちょっと不思議な日常生活を描いた「かもめ食堂」。「バーバー吉野」「恋は五・七・五!」とユニークな作品を発表し、これが長編3作目となる本作の荻上直子監督に語ってもらった。
小説やコミックの映画化が増えている日本映画界で、これまでの2作はオリジナル脚本で撮ってきた荻上監督。本作は初めて原作小説(群ようこ著・幻冬舎刊)を映画のために書き下ろしてもらい、それを脚本化するというかたちとなったが、その作業はなかなか苦戦したそうだ。「アメリカで映画の勉強をしていたので、パターン化されたものに慣れてしまって。今回は、主人公が成長して困難を乗り越える話じゃないですから(笑)。ただ、群さんに主人公たちは『(いろいろなものを)捨ててきた人たち』だと言われて納得しました。それをキーワードにしたわけではないですが、『ひとりでも立って生きていかれる女性たち』の話として書きました」
また、本作は日本映画として初めてオールフィンランドロケを敢行。撮影や照明、美術には現地のスタッフを採用したことで、「我々日本人には見えていない現地の空気感や色、ペースなどが、彼らによって作られていったと思います」という。
アメリカで映画を学び脚本を書いているうちに、自分で書いたものは自分で撮りたいと思うようになったという荻上監督は、「変だと思ったことはいつもネタ帳に書いて、映画のネタや企画を考えてます」と言う。「今回の映画も準備期間中、フィンランドに滞在していたときに体験したちょっとおかしなことが反映されていたりします」。3月11日よりロードショー。

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