汚れた現実と美しい夢を描いた「真夜中のピアニスト」
2005年10月4日 12:00

不動産の裏ブローカーをする主人公トムは、かつて抱いていたピアニストになりたいという夢を思い出し、オーディションのために練習を繰り返すが……。時に暴力や犯罪が行き交う世界で生きる男が、美しい音色を奏でるピアノの世界に打ち込んでいく姿を描いた「真夜中のピアニスト」(10月8日公開)で、監督のジャック・オディアールに話を聞いた。
本作は78年のハーベイ・カイテル主演作「マッド・フィンガーズ」(ジェームズ・トバック監督)を、現代のパリに置き換えたリメイク版。「この作品の魅力は、父と子の関係、人生を変えることや、そのチャンスがあるかというテーマそのもの」と監督は語る。主人公トムは父の影響で続けている汚いブローカー稼業という現実と、母から譲り受けたピアニストへの夢という対照的な世界を行き来し、揺れ動く。しかし、オリジナル版と細部の設定はだいぶ異なる。
「オリジナル版はアメリカのマフィアが登場したり、主人公がステレオタイプだったから、より現実的にした。また、オリジナルの主人公は既にオーディションに向けて練習しているところから展開するが、ピアノを弾く試練の大切さ、そこへ込めた思いなどを描くために、オーディションを提案される冒頭から描いたんだ」
脚本家の父を持つオディアール監督。本作の「父と子の関係」に興味を覚えたのも、自身と関係が?
「もちろん父がいなければ映画業界には入っていなかったが、映画作りで直接的な影響を受けたというより、文学好きの点が大きかったかな。私はシネフィルだったけど、父にとって映画はお金を稼ぐための手段だった。この点が私と父では全く違うね」
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