「カンダハール」主演の女性ジャーナリストが来日!
2001年12月25日 12:00
イランの鬼才、モフセン・マフマルバフ監督の最新作「カンダハール」。同作に主演したアフガニスタン人の女性ジャーナリスト、ニルファー・パズィラが来日し、12月21日、東京・永田町のキャピトル東急ホテルにて記者会見を行った。
「カンダハール」は、亡命先のカナダでカブールの友人から自殺をほのめかす手紙を受け取ったニルファーがマフマルバフ監督を訪れ、自身のアフガニスタンへの旅の撮影を願い出たことが発端となった作品。妹を救うためイラン国境からカンダハールを目指す女性ジャーナリストの旅を通して、アフガニスタンの真実の姿が綴られていく。9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件で、アフガニスタンが世界中の注目を集めることになった点についてニルファーは、「現在の報道は、善と悪、単純な色分けでアフガニスタンを語ろうとしている。そこには平和を願い、救いを求めている民衆の姿はない」と批判し、「この作品を通して、アフガニスタンの民衆の真の姿を理解してもらえたら」と語った。また、マフマルバフ監督については「アフガニスタンを真正面から捉えた作品を撮ることのできる、偉大な監督」と評し、「同じ作品に関われたことは、余りある光栄です」と言葉を添えた。
本作は、2002年1月12日から公開される。