劇場公開日 2024年1月12日

「見方による」ある閉ざされた雪の山荘で ノさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0見方による

2024年1月17日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

個人的には面白かった。

だが、見方による。
ミステリを観に行った客にはただのつまらない映画であり、睡眠時間だろう。この映画はミステリではない。その点を踏まえて、宣伝の仕方を間違えたように思う。ミステリ風の設定や二重三重のトリックは舞台装置に過ぎず、この映画で描きたいのは登場人物の感情に他ならない。

そしてもう一つ問題がある。
前述した通りミステリではない映画であるため、推理をしようと躍起になっていると単純過ぎて肩透かしを喰らう。逆に考察をしないでぼんやりと見た方が楽しめる映画だ。その癖して、結末は自由にお考えくださいという締め方をしている。

この映画を楽しもうと思ったら、上映中はただぼんやりと出来事を受け止め、エンドロール後に全てを受け止めて考察せねばならない。重岡大毅、あるいは俳優・女優に釣られた観客、あるいはミステリだと聞いて観に来た客には酷だろうと思った。ターゲット層がよくわからない。

演者は良くやっている。若干印象に残らない者もいたが。主題歌も悪くない。歌詞が映画に合わせてきた感じがして良い。

全体的に、演者頼りで誰をターゲットに何を描きたかったのかがぼんやりしていた。これが良くなかったように思う。

が、個人的には楽しめた。ミステリ部分に期待をしていなかったからだと思う。

ノ