劇場公開日 2024年1月12日

「雪で閉ざされてない別荘で」ある閉ざされた雪の山荘で bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0雪で閉ざされてない別荘で

2024年1月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

東野圭吾の今から28年も前に発刊された、クローズド・サークル・ミステリー。映画化になると知り、原作本も現在手に取って読み進めている。本日、映画を先に観て、結末を知ってしまったが、東野ミステリーらしくその裏と結末には、人の情と憎悪といったものが交錯したヒューマン・タッチな内容となっている。作品としては、別荘内部のシーンだけが続く低予算作品。映画化するよりは、舞台に向いた内容であると思う。

クローズド・サークルによるミステリーは、本編の中でもアガサ・クリスティーの『そして、誰もいなくなった』が紹介されていたが、それほど珍しいものではない。災害や雪で閉ざされた館に集いし者達が、次々と殺されていく展開で、残された者の恐怖と誰が犯人なのかという謎解きの面白さがある。そして、忘れてはならないのが名探偵の登場。

本作は、雪に閉ざされたと言いながらも、それはあくまでも架空の設定。実質は、劇団の最終オーデションを兼ねての合宿所が舞台というのは、ちょっと興醒め。その合宿所で、演出家が出した課題が、雪で身動きの取れなくなった山荘を仮定し、殺人事件が起きたら、どんなシナリオで、どんな演技をするのかというもの。その様子から、演出家が出演俳優を見定めるというシチュエーション。

合宿所に集ったのは、演出家の劇団員6人とフリー俳優1人。その7人が、3泊4日の実演合宿に入るのだが、朝が明ける度に1人、また1人と消息を絶ち、その中で残された者同士が疑心暗鬼となっていく。そんな状況の中で、唯一人、この状況をしっかりと分析して、名探偵ぶりを発揮し、謎解きに挑んでいく者が現れるのだが…。そこには、出演権をかけ、劇団員同士のし烈な競争と嫉妬、過去の憎悪が隠されていた。

出演者は、WESTの重岡大毅が主演の久我を演じ、昨年公開された『禁じられた遊び』に続いて、俳優としての活躍が目覚ましい。その他には、中条あやみ、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、そして間宮祥太朗等が劇団員役を務め、なかなか生きのよい若手俳優が顔を揃え、脇を固めている。

bunmei21
トミーさんのコメント
2024年1月29日

コメントありがとうございます。
舞台で生で観れば、女優さんの味の違いもはっきり解ったかもしれませんね。

トミー
bunmei21さんのコメント
2024年1月29日

トミーさん(^^)映画館で,お金出して観なくても,テレビの2時間ドラマで十分でしたね。
これが,舞台ならもう少し面白く感じたと思いました。

bunmei21
トミーさんのコメント
2024年1月28日

共感ありがとうございます。
大分物足りない感の残る作品でした。特に中条さんは悲鳴を上げるだけで、他の二人と何ら違いを感じられませんでした。言っちゃあ悪いが、結婚が決まりぽーっとしてたんですかね?(やっかみ半分)

トミー