ある閉ざされた雪の山荘でのレビュー・感想・評価
全396件中、1~20件目を表示
そして誰もいなくならなかった
雪で閉ざされた山荘に集った若い数人の男女。殺人が起こり、一人一人…。
ミステリーの常套手段である“クローズド・サークル”。若い出演者や劇団員の設定が『金田一少年の事件簿』や『名探偵コナン』を彷彿。実際にそんな“事件”もあった。
しかし、東野圭吾がそんなよくあるミステリーを書くだろうか…? 一捻りあり。
山荘に集った若い劇団員たち。
ここで行われるのは殺人事件ではなく、次回公演の最終オーディション。
そのオーディション内容というのが…
山荘が雪で閉ざされ、外部とは一切遮断。その中で殺人事件が起こり、犯人を探し出せ…という設定。
実際は雪など降っていない。オーディション中、敷地外へ出る事やスマホなどで外部と連絡取るのも禁止。違反者はその時点で落選。
設定も事件も架空だが、即興(リアル)で演じ続けながら、謎を解く。
題して、“ある閉ざされた雪の山荘で”。
殺人ミステリーによくある設定を、本当に“設定”にしたのがユニーク。
劇団“水滸”の団員。
雨宮。リーダー格。
本多。看板俳優。
田所。少々卑屈な性格。
温子。姉御肌。
貴子。優等生風。
由梨江。劇団出資者の娘。
と、もう一人。久我。外部の者で、水滸に憧れ、オーディションで最終選考の中から見事選ばれ、最終オーディションに参加。
皆、一癖二癖あり。堂々と口調のキツい温子や読めない言動の田所は勿論、新参者の久我も、真面目な本多も貴子も、何か陰あり。
久我以外、苦楽を共にした仲間であり、ライバル。
何気ないやり取りの中にも、火花が散る…。
このまま若き劇団員たちの群像劇でもいいが、本作は東野ミステリー。“何か”起きる事を期待してしまう。
あくまでもそういう“設定”で、何も起きないと思っていたら…。
一人が居なくなる。設定か、それとも…?
また一人居なくなる。血糊…? いや、本物の血痕が…。
これはオーディションじゃないのか…?
絶えず山荘内には演出家の状況設定を告げる声。
また一人居なくなる。
皆で一斉に嘘を演じ続けている“舞台”なのか、本当に殺人事件が起きたのか…?
設定を逆手に取って真偽が分からぬ事件が起きる…という二重構造。
思わぬ人物が探偵の才を見せ、推理し、遂に犯人に辿り着く。
ミステリーあるある、犯人独白タイム。二重構造ではなく、三重構造であった。
いなくなった3人には共通点あり。
水滸にはもう一人団員がいた。実力トップの雅美。が、このオーディションには参加せず。以前の別のオーディションで落ち、不正を感じ嫌になり、辞めた。さらにその事で3人と揉め、その時…。
芝居か、本当の事件か。この“ある閉ざされた雪の山荘で”の全貌は…
第一の構造。“殺人事件”という設定。
第二の構造。本当に事件が起きる。実行役と黒幕が。
第三の構造。ここが全ての真相。本当に殺人は起きていなかった。実行役と3人が裏で…。全ては元仲間への…。
ミステリーの常套手法をなぞりつつ、ユニークな設定・構成で。
演技に懸ける若き団員たちのドラマや友情も織り込む。
だけど、今一つ物足りなかったかなぁ…。
三重構造はそれなりにミステリーの醍醐味あるが、結果的に殺人が起きない殺人ミステリー。ハラハラドキドキはない。
“雪に閉ざされた山荘”も設定なだけであって実際は雪など降っておらず、孤立感も閉塞感もナシ。
重岡大毅、中条あやみ、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、間宮祥太朗…。今をときめく若手の豪華アンサンブルは魅力だが、劇中さながら皮肉と言うか、演技力に差が…。岡山・堀田・戸塚は個性を放ち、間宮も存在感発揮するが…。憑依型と呼ばれる森川は今回はちとオーバー気味。“主演”はもうちょっと…。美女たちの目の保養には良し。
何か全体的にとっても薄味。
最後はいい話で終わるが、東野印本格ミステリーを期待すると…。
だって、“そして誰もいなくならなかった”。
期待以上だったけど…
作中にアガサクリスティの本がでてきたのでそれを多少オマージュして作られてるのかな?と思う作品。アガサクリスティ好きなので嫌いじゃなかったけど、どなたかが書いてたのと同じく森川葵の演技がうけつけない…1人だけ大袈裟で見てられない。
全く記憶に残らなかったし感情も揺さぶられなかった
まず、私自身はミステリー小説を全く読まないし、
映画もあまり鑑賞しません。
好きになった作品であれば何度でも見ます。
そうでなければ二度と見ません。
東野圭吾先生の原作小説も読んでいませんが、
ただ「タイトル」を見て、興味を持ち、DVDを購入して鑑賞しました。
映画とは関係ありませんがクリエイティブ系の仕事をしている為、
『モノづくりをする以上、それを見た、聴いた、体験した人に何か主張できる作品』
こそ名作であると考えていますが、
この映画を見終わった時、正直何も残りませんでした。
起承転結の「起」は悪くは無かったとは思います。
舞台設定、キャラクターの人間関係、非日常感の演出は
ミステリー的な『何かが起こりそう』な王道な期待感を醸していました。
しかし2日目になって「事件」が起こった辺りから、
どうにも腑に落ちない事が異常に多く起こります。
・カメラで監視されている事が分かっていて起こる殺人
(これに関しては「転」に繋がる伏線ではあったのでしょうが)
・たいして抵抗もしない犠牲者
・見つからない死体
・突如探偵役のようになる登場人物
・自衛せずにのうのうとそのあとも過ごし続ける参加者
・家の間取り図っぽい謎の演出
・「雪の山荘」という設定がまったく活かされない
その後の進行で結局全て「芝居だった」という事が分かるわけで、
説明口調で『3重構造』となり、転回部から結末部へと進んでいくんですが、
ノックスの十戒を破って、ずっと潜んでいた8人目の登場人物の存在や
(見ている限り、伏線は特に無かったと思いました)
実は誰も死んでなかったという事に大した驚きは無いし、
「すみませんでした」と謝るその様すら芝居味を感じてしまい、
そしてラストシーン。
特に何の説明もなく唐突に舞台のシーンとなり、
探偵役が脚本の作品だったという事で終了……と大体こんな流れでしたが。
小説版の原作がどんな感じなのかは非常に気にはなりました。
これだけ『何も感情が動かなかった』作品。
しかし小説は高評価が多い事を知ったので買おうかなとは思いました。
何故、なにひとつ心が動かなかったのか。感動できなかったのか。
結局「全部芝居なんです。あとはあなたの解釈にお任せします。」という、
投げやりな作りになっていたという印象を、私は強く感じてしまったからかもしれません。
この映画版をもう一度見直す事は、たぶん無いです。
一層目と二層目の間でうろつく
このミステリーを楽しむポイントは、オーディションの仕込みなのか本当の事件なのか分からないところにある。
実際に、間宮祥太朗演じる本多がその多くを仕組んでいたのだから、オーディションとして先生が全てを仕組んだ可能性は常にあった(観ているコチラの感覚では、まあ事件だろうなとは思うわけだが)。
山荘にいたメンバーもオーディションなのか本当の事件なのか分からないから困惑し、とりあえず様子を見ようみたいな空気になるり、そこが面白い(実は久我と田所以外は知っていたので演技だったわけだが)。
先生から犯人をさがせと指示されているにもかかわらず、コイツら犯人探しほとんどしないなと思って観ていたけれど、田所と久我以外は違うことを考え「演じて」いたわけで、本多が仕組んだプロットに犯人探しのパートがなかったのだろうと想像できる。
つまり、犯人探しをしないというところが、観ている私たちに向けた謎解きのヒントだったわけだ。
付け加えるならば、本多は良い脚本家ではなかったということにもなり、久我にはその才能があるかも?と思わせられる。
主人公であり、この作品の探偵役でもある重岡大毅演じる久我が、謎解きの時に言った。三層構造であると。
その一層目と二層目の境で観ている私たちはウロウロすることになる。
そして三層目が、ミステリーのトリックと言える部分にあたる。
コイツら全員怪しいと気付ければ探偵役になれたかもしれない。
ラストにもう一つ、久我の言う三層構造とは、久我から見た場合のみであるところが面白い。
つまり、この作品を観ている私たちの目には、久我が謎解きをするという四層目が存在する。
更に、エンディングや、作中で野外の景色が変わるところから察するに、最初からラストで演じられる舞台を私たちは観ていた可能性が浮上する。五層目である。
五層もあった入れ子式の物語構成の中、一層目と二層目の間だけでほとんど楽しめてしまうのだから満足できないはずがなかった。
❇️『演技なのか?本当の感情なのか?』
ある閉ざされた雪の山荘で
❇️『演技なのか?本当の感情なのか?』
🇯🇵ある高級別荘。
役者7人達が主役をかけた四日間の宿泊である高級別荘に集まる。演出家が設定を指示して生活が始まる。仲間が一人ずつ居なくなり、演出なのか殺人なのか?混乱する役者達が疑心暗鬼になっていく!
◉61点。
★彡役者達が生活している会話が、もはや役者なので、正直どうでも良くなってくる化学反応が退屈になってくる構造でした。⤵︎
しかし結末はやっぱり知りたいので、最後まで見てしまう感じですね。
ストーリーは良く考えられていて流石でした。ラストもまとまっていて良かった。
🟢残念な感想。
1️⃣全員が胡散臭い役者なので、誰を信用して見れば良いのか判らず、定まらなかったのが残念。
2️⃣もう少し人間らしく、そして遊びの緩めた演出があればもっとキャラクターを好きになれた様な気がします。残念な点。
🫵👁️🫂👩🏻🦽➡️🌨️🕋📹🚬🕳️🚪🛏️❤️🩹
なんか
展開が読めてあんまり面白くなかった。最初に思ったのは、この役の人達の喋り方がおかしいのが気になって、舞台風にしてラストに繋げてるの?え?もしかしてずっと舞台上の設定とか?と思うほど、本物の役者の人達の喋り方が変。男女の区別ないようにしてる?とか
とにかくセリフ風で重岡くんは普通に見えたけど、後の劇団員は役演じてる新人って風にしか見えず、ずっとそんな感じで行くのか?と思いながら観てた。
好きな俳優さんばからだったけど森川葵の役とかもちょっと痛々し感じで、色々設定上なのかめんどくさい感じだし、回りの子達も熱くて自分ばっかで、自尊心の塊で若気の至りを見せられてるって感じの映画だった。
小説読んでないけどちょっと古くさくて恥ずかしくて見てられない感じの映画でした。
アガサクリスティーと対比してはいけない。
最終オーディションで連れてこられた7人。
閉ざされた山小屋で次々と殺人!?が起こる。
だが、死体はなく、そのミステリーを解いていくよう誘導される。
7人中4人がグルだった。しかも首謀者のひとりをだますために。
7人の登場人物だと思ったら、8人目がいるし。
鏡は何かあるかと思ったら、やはり。
東野作品で映画化されているものをいくつか観てきたが、これ!というのがなく、今回もちょっと物足りない。
なぜ物足りないんだろうと想像してみるに、深みがない。そこに尽きる。
全体的に微妙な作品
東野圭吾の小説を映画化した作品で、予告を見て面白いかなと思い鑑賞。
内容としては、劇団に所属する7人の役者が次の新作舞台の主役を争う最終オーディションの招待状が届き、貸別荘に集まるところから物語は始まる。
オーディションは4日間行われのだが、舞台設定が映画のタイトルにも近い「大雪で閉ざされた山荘」で、そこで起きる連続殺人事件を担当する探偵役を演じる事になるのだが、実際に7人の役者が一人また一人と消えていくことで、残された人がお互いに疑心暗鬼に陥っていく姿が描かれている。
鑑賞してみて感じたことは、予告が上手に出来過ぎてしまって期待値を上げてしまったが故に、正直盛り上がりの部分もなく終わってしまった感じがして残念だったかな。
オーディションという縛りが強すぎたのか、メンバーが消え事件が起きた雰囲気があったが、真相を調べるのが雑な感じを受けたのも影響しているのかもしれない。
ラストは意外な結末でしたが、自分としては少し物足りない作品でした。
全体を通して、考察しながら楽しめる作品
物語を知らない状態で鑑賞した。
所々に散りばめられた伏線があることで視聴者に考察させる意図を感じる作品で考えながら楽しめる作品だった
ただ、伏線が明らかなものが多く、もっと難しくした方がよりドキドキな展開を作ることができたのではないかなと感じた。
役者が映画の中でも役者なので、演技の難しい作品ではあったと思うが、視聴者を騙すための演技がとても引き込まれるものがあった。
内容は、入りがミステリーチックな感じではあったが、意外と普通な展開だったのが少し残念だった。視聴者をもっと引き込ませて欲しかった。
やっぱり本の方がいい
原作は、かなり昔に読んだので内容はうろ覚えでした。
が、原作は結構おもしろかった記憶があるのに、映画はいまいち。
映像になってしまうと、トリックも動機もすべてがご都合主義になってしまっていました。
普段邦画をあまり見ないので、知っている役者さんはあまりいませんでした。
なので、フラットな視点からすると、あえてなのでしょうが舞台っぽい演技が行き過ぎている人が結構いて、鼻につきました。こういうのってバランスが難しいんでしょうね。
驚きの連続
舞台の主演を求めてオーディションに参加した7人
そこでは、ある設定がありそれを演じていくという話だった
だが、事件がおこり参加していた人が消えていった
そして、オーディションは終了
終了した時、本当の内容が分かったという内容だった
登場人物がの人達が豪華でした
皆さん一人一人良かったと思います
話の構造はちゃんと聞かないとわからなかったですね
驚きの連続でした
複雑すぎてちょっと理解できひんわ
話題作やったので観ようと思ってたけど、結局足を運べんかったのでVODで鑑賞。
観終わって「ちょっと苦手かなこの手の展開は」が率直な感想。
レビューも原作も読まんと観たけど、冒頭の目隠しから「なんやこれ!」って感じでちょっと拒否反応。
それがアカンかったんやろな。
ゴメン。
一生懸命演じた俳優さんたちには悪いなぁと思う。
全396件中、1~20件目を表示