Threads of Blueのレビュー・感想・評価
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【”貴方は何処から来ましたか?そして、もつれた記憶の糸を辿る。”随所に張られた伏線や謎に翻弄されるサスペンススリラー。】
<Caution!内容に触れています。> ◆感想 ・冒頭に白髪の老婆が燃える車の絵を描き殴っている。 そして、シーンは一変し、エン(佐藤玲)は山道で交通事故を起こし両親(野村宏伸&筒井真理子)と弟を失うという悪夢を見る。 ・その後、エンの父は家族で草津温泉に行くための準備をしていて、いざ出発と言う時に、弟が発熱し、旅行は中止になる。 ■と言う物語が進むのだが、その後、エンたちが本当の家族ではなく、自殺をした人たちが、被験者として集められた事が徐々に分かって来る。 実験をする博士はエンの父親だった男である。 マンションの人達は、皆手首に躊躇い傷がある・・。 だーが、物語がポンポン飛んで、キーワードも断片的にしか出て来ないので、分かりにくい事はないのだが、何というかリアリティさに欠けるのであるなあ・・。 悪いのは、私の脳か、脚本なのか? <但し、色々と推測させる展開は面白くない事は無い。(どっちだ!) エンが絵を描くお婆ちゃんを呼びに行き、家族で食事を摂るシーンで、大体分かるけどね。>
やっぱり怖いのは人間
この作品はサイコスリラーに端然としたSF要素が組み込まれていると思う。 中盤までホラーのように描かれているので、残念だが途中で見るのを止める人も一定数いると思われる。 しかしこの作品はSFサイコスリラーの要素を十分に備えているし、ホラーの要素もある。 中盤まで我慢できればこの作品の面白さを知ることができる。 さて、 このSF設定も面白い。 非常にクローズとされた場所 マンション 政府の自殺対策と脳科学による自殺の食い止め研究 背景が現代で、この実際の社会問題である自殺を何とかしようと思惑する政府と、脳科学者の岩波博士が開発した記憶の消去と記憶の移植 そしてありがちの天才による偏向思考 つまり博士による人体実験という研究へののめり込み これが内部告発によってバレたことで研究は中止 しかし、 自殺ほう助サイトで人を集め、記憶を消して新しい記憶を移植、あるマンションだけで研究は続けられた。 博士も身分を隠すために別人に自分の記憶を移植していた。 このあたりの設定が面白かった。 主人公エン 彼女は同じような悪夢を見ることで、未来を予知しているのではないかと思うようになる。 となりに住むユリコ 被験者の監視役を司るが、被験者が元の記憶を幻想として見ることに混乱するのを知り、この研究は危険すぎると結論付ける。 何とかしたかった人物が脱走したことで自分自身の立場も危うくなっていた。 そして非常放送を流した元研究員の内部告発者 彼らによって岩波博士らの研究は終焉するかに思える。 しかしながら、最後に日本人特有の「情け」が仇となる。 天才岩波博士のした大逆転 すでに薬を服用させていたエンに、記憶の書き換えを行う。 フラッシュ装置のスイッチオン この青い光の筋と脳のシナプスのモチーフが、このタイトルが示す「青い糸」なのかもしれない。 そして次のシーンは冒頭に出てくる老婆 すでに認知症が進んでしまっている。 この老婆にエンの記憶を、つまり彼女そのものにしてしまう。 肉体のエンには、アスカというまったく別人物の記憶が移植される。 こうして再び再利用された記憶と肉体によって、また新たな家族が構成されたのだ。 岩波博士はどこへ行ったのだろう? このようにして恐ろしい研究は続けられるのだ。 マンションを変えてしまえば、自分の記憶も他人へ書き換えてしまえば、彼らの研究は誰にも気づかれないまま進行できる。 この恐ろしさ。 中々満足させてくれる作品だった。
うーん((+_+))
前半の映像や展開などは良くて「お!これは面白いかも」と期待が高まるも、話が二転三転していき、特に中盤から話がつまらなくて(中盤がその後の展開に重要なのは理解できた)もう帰ろうかな?と何度も席を立つ勢いでした。後半の展開もイマイチですし・・・多分同じ脚本でも監督が違っていたらめちゃくちゃ面白いテーマやストーリーなんだろうなと思いましたが私には全然合いませんでした。
ストーリーが何を意味するか、一見しただけで理解が難しい
今年327本目(合計977本目/今月(2023年9月度)37本目)。 (参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで)) ミニシアターで、トークショーがあったので、みてきました。 どうしてもミニシアターで放映される作品というのは、「初監督かそれに準じる方の作品」が多く、その故に「何を述べたいかはっきりしない」点が多々見られるのは確かです。この映画もその傾向が強く、ジャンルん分類としてはホラーものになると思いますが、一度みただけでは理解が難しく、何度か見ることが強く推奨されている割にミニシアターで1日1上映であり、それもまた限界がある(1日1上映であるものは、有休をとろうがどうしようが1日1回しか見られない)のも確かです。 ストーリーの「からくり」自体は後半になると明確に描写されますが、そこにいたるまでの描写がよくわからない部分も多く、かなりの方が???になってしまう点、そこは避けられないのではなかろうか、と思います。 ただ、初監督やそれに準じる方の作品としてみれば、多少の傷はあっても「ホラーもの」ということはわかるし、その「ホラーもの」という趣旨から「最後までよくわからない部分が」登場することは(初監督でも有名監督さんでも)やはり避けられず、一方で明確に心象を害するような「どうでもいい発言」がないことまで含め、「今後の期待」も含め、減点なしフルスコアにしています。 確かに「一般的なホラー映画」という観点ではわかりにくいものの、「スレッド・オブ・ブルー」(青色の紡ぎ糸)というのが何を指すのかは(完全ではないものの)多くの方には「最後までみれば」わかる点も多々あり、決して多くの映画館で扱っているのではないですが、迷ったらおすすめといったところです。
青い魚
山道で車が炎上し両親と弟を亡くす夢をみた女性が、家族やご近所さんに違和感を覚える様になる話。 クレヨンで絵を描く老女に始まって、週末に家族旅行を控える中で夢で見たことが気になって、家族旅行を中止しようと言い出して巻き起こっていくけれど…あれ?弟君も夢に取り憑かれてる? 不穏な行動をする人だったり、夜中突然の記憶のスキップだったり、リスカ?パパ活?つらい時期?どういうこと?何の話し?となって行く。 ツッコミどころはメチャクチャ多いし、何で?やもっとこうすればと思うところは多々あったし、なんならもっと激しいクライマックスの方が良かった気もするけれど、不穏さと気持ち悪さと恐ろしさ等々なかなか面白かった。 そしてそして、多分今までも他作品でみたことはあったのだろうけれど、主人公役の佐藤玲さんメチャクチャ演技が美味いっすね。
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