「素晴らしき空想世界をあなたへ」星つなぎのエリオ しっぽさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしき空想世界をあなたへ
自分が置かれた境遇に絶望した時、一度は夢見たことがある「ここではないどこか」へ憧れる強い気持ち。
そんな「どこか」へ観ている人を連れて行ってくれる素晴らしい映画でした。
幼少期に大人の都合を突きつけられることは誰にでも経験はあるはず。でも、そんな大人だって社会の仕組みの中で逆らわずに幸せを求めて生きているからこそ、子供を犠牲にしてしまうこともあったりで一体全体、誰のせいなのかやりきれなくなることもある。
現実は「きみはそのままでいいんだよ」「きみはひとりじゃない」とやさしく語りかけて来ることって少ない。だからこそ、この映画を観てほしいなと思います。
私が推したいこの映画の見どころのひとつは、出てくるエイリアンたちがkawaiiからは大きく逸脱したやつらばかり!というところ(笑)
誰かひとりのエイリアンがキーホルダーになっても「え?ちょ〜っと要らないかなぁ⋯」シールなら「え?貼らないでいただけますか⋯」となります(笑)
せめて、グロードンだけでもかわいく!とレビューが見受けられますが、私はあまりそこは感じませんでした。
むしろそういった世界観がとてもリアルで観ている側の感受性をどんどん広げてくれます。
(トイ・ストーリーシリーズより何倍も面白いぞ!)(吹替の俳優さんたちも全員素晴らしい!○○さんより!○○さんはヘタ過ぎて観てられない(笑))
観ていて「子供のときに観たかったなぁ」と強く思いました。
エリオと自身とを重ねて観ている人は羨ましいなぁと。少年少女にこそ観てほしいですし、よくぞ夏休みに公開を合わせてくれましたと感謝です。
まだ分かりませんが、パート2がつくられたりシリーズ化はしないような映画かもしれません。それでも宝箱にしまって、思い出したときに開けるとキラキラと光り輝く素晴らしい映画だと思いました。
この素晴らしき空想世界が明日からのあなたに力を貸してくれることを願っています。
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