ギルバート・グレイプのレビュー・感想・評価
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ディカプリオの演技だけでも星5
知的障害の弟アーニーと
夫の自殺以来家から出ない過食で巨体の母の世話に日々追われるギルバート
現代と違って預け先もなく始終目が離せないアーニー
と今で言うなら毒親にもなりうる、自分はソファーから動かないのに全ての世話を子供にまかせる母親
2人を心から愛して面倒をみるギルバート
だがふらりと現れたトレーラーで旅するベッキーとの交流の中で、家族の世話に縛られた自分の毎日に疑問をもち爆発してしまう。
家族の幸せしか考えてこなかったギルバートが
自分の人生や幸せについて考えだし
愛しているからこそ離すことのできない足枷にきづく
母が死んでその遺体と共に
父が自殺した場所でもある古い家を焼くことで
恍惚とした表情のギルバートが印象的。
愛してるアーニーと共に
ベッキーの車に乗り込み町から出て行くシーンは
希望に溢れていてみんなの笑顔が眩しい。
10代のディカプリオの演技力に脱帽だし
とにかくこんなに魅力的に知的障害者を演じたことに
感動すら覚える。
細かく細かく
髭がないジョニデ。
ロングヘアーが美しいジョニデ。
犯人探しや復讐ものなどとは違い、ストーリーに指標がない。たんたんと彼らの日々が映し出される。その生活感とジョニデを見られるという点をモチベに見ていた。でも段々と映画の主旨が見えはじめる。家族に捧げる彼の人生がある女性と出逢い、母が死に一転する。そのプロセスには本編でサラッと出される布石を後に回収する楽しさ、上手さと出演者たちの演技、シングルマザーや障害を持つ子供との触れ合いや恋が妙に涙腺を刺激する。最後はとても感動、というか心が温かくなる。
すごくいい映画だった。
自由になった葡萄の実
家庭内でしか育たない深い愛情もあるけれど、個人の人生を考えた時、「家族だから」という理由は時に重荷になってしまう。
自分で建てた家の地下室で突然首を吊って死んだ父。そのショックから、町で一番の美人だったという母は過食で肥満となり、家の中でもほとんど動かない。兄は家を出てしまい、次男のGilbertは知的障害を持つ弟Arnieの世話を焼きながら、食料品店で働いている。長くは生きられないと言われていたArnieの18才の誕生日前後のGrape家が描かれています。
彼らが住む寂れた町Endoraにも、大手スーパーやハンバーガーチェーン店といった新しい店舗がオープンし、少しずつ変化が出てきます。
Gilbertは、家族をよく知る店長に遠慮して、これまで通り古い商店で働いていますが、友人のTuckerは、純粋に惹かれてBurger Barnへ転職し、Mrs. Carverもモラハラ気味?の夫の死を機に転居します。新しいことに挑戦するのか、それとも古いものにしがみついて変化を拒むのか、という対比が分かりやすいです。
Gilbertは周りの顔色を見て生きているいわゆる「自分のない人」。大黒柱の役割を担わされ、高い所が大好きないたずらっ子の弟に振り回され、配達先の人妻にも誘惑されるがまま。本心は一体何を望んでいるのか彼自身も分からず、周囲から与えられた役目を果たそうという他人への責任感だけで動いています。発する言葉に”have/got to” の多いこと。父も兄もきっと家族に尽くすだけの人生に疲れて消えて行ったのだろうと推測できます。そしてまたGilbertの本音も、陰では母親を「ビーチに打ち上げられた鯨」と呼び、一人ではお風呂にも入れない弟を「時々(生きて)いなければ良いと思う」という所に表れています。
夫の死を乗り越えられない母親は、良くも悪くも家族をまとめる重石か足枷のようでしたが、母親自身が精神的にあの家に縛り付けられていました。
子供達の巣立ちを阻む家を燃やしたことで、晴れて自由になった訳ですが、母親の尊厳を最期に守ろうと思えたことがとても大きいのだと思います。鯨のようだと軽蔑したまま離別するのと、愛を持って見送るのとでは、その後の人生で故郷を振り返る時に随分違うでしょう。
Gilbertが自分の心の声に耳を傾け、母親と和解することこそが願いだと気付き、その機会を与えてくれたのは、キャンピングカーで自由に暮らし、刻々と姿を変える大空が大好きなBecky。
彼女との出会いが、
“We are not going anywhere.” を
“We can go anywhere if we want.”に変えてくれました。それは決して嫌々留まるのでも、どこかよそへ逃げるのでもなく、夢を持って新天地を目指せるという希望になりました。
母親の巨体が好奇の目に晒されるシーンがありますが、ドアや玄関を壊さないと家の外に出られない人もいるくらいですから、何とか歩けるだけマシですし、アメリカではそう珍しくないサイズだと思うのですが…。かつての美人が夫の自殺で劣化、お騒がせな三男は知的障害、などという要素が、狭いコミュニティでは余計に関心を高めるのでしょうか。
字幕では父親が17年前に死んだと訳されていますが、そうすると15才のEllenだけ父親が別人となってしまいますし、可愛かった頃の母親の姿をGilbertがはっきり覚えているというのも矛盾してしまいます。Beckyとの会話で、父親の死亡以来母親の過食と引きこもりが始まったと告白しており、母親が7年間外出していないということは、自殺も7年前です。17年前というのは、母親が家計を支えなければならない何かが起きたということでしょう。
当たり前ですがとにかくみんな若い!!
Johnny Deppは美しいし、DiCaprioはまだまだあどけない少年。John C. Reillyだけ意外と変わっていない?(^^)
Mary Steenburgenは高橋 惠子さんに見えました…。
登場人物は皆人生における困難にもがいていて、真の悪人は出て来ません。
自分探しをしている若者はもちろん、周りの期待に応えようとするあまり自分を見失ったり、変化を恐れたりする大人にもお勧めの作品だと思いました。
“It's what you do that really matters.”
デカプリオの演技に驚愕
とにかく、デカプリオのイメージが変わった。ここまで演技派だとは思わなかった。
日常から抜け出せないグレイプの遣る瀬無い感じがよく出ている。それだけに最後のシーンは大きな一歩をようやく踏み出した清々しさを感じる。
印象に残る作品。
物足りない?
ベッキーがいい人すぎて、それが心に残ります。
お母さんが死んでしまうのが悲しかった。
少しずつ元気になって心も体も・・・ってなっていくのを期待していたのに
死んじゃったの?( ゚Д゚;)とかなりびっくり。
そして映画特有の幸せ感みたいなのがなんか欠けていたというか。
青春ものとしては素晴らしいのでしょうけれど・・・
私がドライなのかも。。
暗い
ギルバートがあらゆることに縛られて、土地からも家からも離れられず苦しんでいて、見ていて息苦しかった。
最後は光明が差した終わり方でよかった。
若き日のジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオの姿が見られて満足。
ディカプリオの演技力が凄い!!
小さな田舎町を舞台に過食症で太り過ぎた母と知的障害を抱える弟の世話をする青年を中心に描いたある家族の話
父が自殺し当たり前のように母と弟の世話をしていたギルバートにある日トレーラーで旅を続ける女性ベッキーと知り合う
ベッキーとの出会いで自分の生き方を見つめなおし苦悩したり…
ほんとは自由になりたいんだけど家族を見捨てるわけにはいかないとゆう葛藤があってイライラが募るばかりに感じましたね
でもギルバートは偉いと思います
いくら家族の為とはいえここまで自分を犠牲には中々出来るものではないと思うので…
ラストの母が亡くなって家ごと燃やすシーンをグレイプ家族が見守るシーンは少し感動しましたね
自分達が育った家を燃やすと言うことは思い出を燃やすと言うことですからね
母が亡くなり自由になった家族達はそれぞれ新しい一歩を踏み出す形でこの作品は終わりました
この作品でのディカプリオの演技は凄かったですね!演技力って何?って思う
自分から見ても上手いと思ったくらいですからね 笑
コスプレ以前のデップ、まだ子供のディカプリオ
京都シネマ名画リレーにて。会員500円の素敵企画です。最近朝だけでなく、作品によっては夜も上映するようになり、ありがたい限りです。
さて、これまで機会がなく未見だったギルバートグレイプ。まずはディカプリオが若い!まだ子供やんっ!そしてなんて演技が上手いの...と、びっくりしました。そして、コスプレ以前のジョニーデップ。あ、でもシザーハンズはすでにやってたか。なんにせよ、素朴な田舎の青年がハマっていました。
ジュリエットルイスも可愛かったです。あとは若いはずなのに今と変わらんジョンCライリーにうけました。ごめん。
ギルバートは家族を支える為に自分を捨てて暮らしています。父が自殺し兄が家を捨て母が摂食障害でとんでもなく肥ってしまい弟は重い障がいがある。妹2人となんとかやっているけどという日々です。
気晴らしなのか、断れなくてなのか、職場のお得意様の主婦と不倫中。弟はもう、ちょっと目を離すとタンクに登ってしまう。人生に希望も何もない。でも祖母と旅をしている少女、ベッキーと出会いすこしずつ人生が自分のものになっていくお話です。
ベッキーとの恋の進展はそれはそれは可愛らしくて微笑ましいです。奥さんとの不毛な不倫とはやはり違いました。奥さんには気の毒でしたがね。
最初っからギルバートがアーニーを殴ってしまわないかが不安で仕方なかったです。予想通り殴ってしまいましたが、仕方ないよと思いました。アーニーには申し訳ないんだけども。
グレイプ家の閉塞感は、家への執着、家族への義務感が要因のように思いながら見ました。母の病は気の毒だけど、そのせいで子供が苦しむのは間違いです。母が良くない。でも母にはどうすることもできなかった。ではどうすれば?そんな事をずっと思っていました。
結局は母が死んでしまって止まっていた時が動きます。母を憎んでいたギルバートでしたが少し変化してベッキーを紹介し、ママも現状を変えようとした矢先に。二階から母の遺体を下ろすのは至難の技で、兄弟だけではどうにもならない。母を笑い物にしないため、ギルバートは家ごと母体を火葬します。
絶対キリスト教の保守系っぽい地域で火葬とは、という驚きと、え、無許可だと放火とか死体損壊とかの刑罰があるのではという心配で一気に我に返ってしまいました。
そこまではすごくハマって見ていたんですが。そこが残念でした。
でも全体的にはいいお話でした。
役者がすごい
ストーリー自体はまあまあだと思うけど、やっぱり役者がすごい。
まずジョニーデップも、苦労した家庭に生まれたが家族は好きで弟思い。それがすごく伝わってきた。
でもやっぱりレオ様の演技力は素晴らしい。よく障害を持った少年の役はあるけれど、どれとも違くて一番良い。どこか可愛いところがあって、大人になれない少年。
聞いた話だが、レオは撮影中、休憩に入っても演技をやめることはなく、ずっとそのまま役に入り込んでいたそう。
さすが。
普通に良かった
私は映画について詳しくないけどちゃんと考え込まれてる映画だなーと思った。途中からこの映画どうやって終わらせる気なんだろうと思いだしていたがキレイに終わってくれてよかった。
他の映画のようにあまり大それたことがあるわけでなく現実味があってそれはそれで感動した。
レオナルドディカプリオが…もうあれは演技と呼ばないです…アーニーとして今まで人生を歩んで来たんだろうかって感じがするぐらいリアル。
お母さんが階段登るだけで死んでしまうのはどうかと思うが。
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