「役者中心の作品 ディカプリオは必見」ギルバート・グレイプ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
役者中心の作品 ディカプリオは必見
総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:85点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
殆ど身動きをしない巨漢の母親に知的障害者の弟を抱えて、彼らの世話をするために今日も一日地元の小売店で働き続けるだけのギルバートの生活は、ある意味で若いうちに人生の将来の見えてしまう閉塞間にさいなまれる。小さなハンバーガー店が出来るだけで大事になってしまうような何もない・何も起こらない田舎町に、家族のためにそこに縛られながら住むギルバートの日常を見ていると、一体何を期待して何を楽しみにしていけばいいのだろうかと、途中でこちらも退屈さを感じることもある。
しかしそんながんじがらめの彼に変化が訪れ、ちょっとした悲劇的浄化の後に解き放たれていく結末は、幸せを予感させるゆったりとした希望が溢れてくる。
普段は奇抜な役回りが多いけどここでは真面目だけど平凡な青年ジョニー・デップと、外部から彼に新鮮さをもたらし新しい世界へ導くジュリエット・ルイスは好演だった。そして特に知的障害者を演じたまだ無名な少年のレオナルド・ディカプリオは必見。作品はこの三人の演技を中心に人間関係を描くことに重きを置いて展開される。他にも巨漢の母親も存在感あり。
多分自分が一番最初に観たディカプリオ作品で、彼の演技力が強く印象付けられた。
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