「演技とかはケチをつけるつもりはありませんが、お話があまり面白くない...」市子 786さんの映画レビュー(感想・評価)
演技とかはケチをつけるつもりはありませんが、お話があまり面白くない...
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演技とかはケチをつけるつもりはありませんが、お話があまり面白くない。
戸籍にない存在としては生きづらいであろう。正式に戸籍を取得するには罪を重ねた過去が邪魔をする。詰んでる。
もともと無いものとして存在している人間が生きながらにして生まれ変わる精神を生きる術として身につけた、という印象だった。
市子は罪を償っていない。そこが引っかかる。
だがその罪は追い詰められての結果の所業。情状酌量の余地はある。
存在を認めない社会、罪を許さない社会、市子にとって社会はサバイバル。
だが、市子を救いたいという彼はいた。だが市子は彼から逃げた。社会的な契約である結婚の話が出たからだ。それだけでしたっけ?
重なって、過去に犯した隠した罪が社会の表に出てきてしまった。逃げる市子。
市子が手を下した男のことは当然ながら、また妹も市子にとってそのとき愛すべき対象ではなかった。だから救われるどころか殺されてしまった。
一方、すべてを知りつつも市子を救いたいという人間はいた。彼、そして事情を知る共犯片思い男。彼らは市子を愛していた。そして共に生きたいと思っていた。
介護が負担となっていた妹が不憫だ。あの環境で生きることが妹の幸せなのかという話は置いといて、姉に命を終わらされてしまう、母はそのことを感謝した。その状況が不憫だ。
面倒をみられ負担になる弱い存在こそ、守られるべき愛すべき存在であるべきだ。
説得力が全然ないからこそ、悲しい。
いや結局は、人間には限界がある。その限界を迎える前に対処することがある、積極的にするべきだ、ということに落ち着こう。
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