フェラーリのレビュー・感想・評価
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清々しいまでにつまらない
期待ハズレ。全然面白くない。ここまで面白くないと逆に気持ちいいくらいです。
説明的にしていないのはいいけれど、そのぶんストーリーがわかりにくくなっていた——等々、「何故こんなにつまらないのか?」という視点で本作を分析することは、良い映画・面白い映画づくりを目指す上でとても有益な勉強になると思います。
自らの作品を“反面教師”として、後進の研究のために提供したマイケル・マン監督の器の大きさに感銘を受けました。はい。
20231226 8位
8位は、第80回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品された、マイケル・マン監督作「Ferrari(原題)」(Neon Rated)。元レースドライバーのエンツォ・フェラーリと、妻のローラが10年前にゼロから築き上げた自動車メーカー、フェラーリ社が、倒産の危機に陥り、イタリアを横断するレース「ミッレミリア」に全てを賭けるさまを描きました。アダム・ドライバーがエンツォ、ペネロペ・クルスがローラを演じ、夫婦役
レースシーンとペネロペ・クルスの迫力に圧倒される
映像も音楽も演技も超一級。充分堪能できた。
それでも胸に迫ってくるものがないのはなぜだろう。
エンツォ・フェラーリの一代期ではなく、波乱の一時期に焦点をあてた作品。
フェラーリが好きかどうか、レースが好きかどうか。関心があるかどうかで、楽しめるかどうかが分かれる。
(関心のない人は観に行かないか。フェラーリ好きの芸能人にプロモーションさせたのは失敗だと思う)
「グッチ」に続いてイタリア舞台の英語劇。
イタリアの人はどう思うんでしょう。イタリア人はイタリア人俳優が演じなければ、なんて言ってたら「キングダム」どうするんだって話しになるけど。
ハリウッドの作品をずっと観せられてきたからあまり気にはならない。
公開される作品が少ないからわかんないけど、最近のイタリアやフランス映画、俳優さんパッとしない人ばっかりだから仕方ないのかなぁ。(以前のように、フランコ・ネロ、ジャンカルロ・ジャンニーニやアラン・ドロン、フィリップ・ノワレ、ジャン・レノみたいに華のある魅力的な俳優さんががいない気がする)
事故のシーンが
強烈だ
死とレース
浮気に怒ったエンツォの妻がピストルを撃つシーンがあったが、彼にはいつも死の影が過っている
フェラーリの人生を描いただけの映画だけど、美術、衣装の素晴らしさで見応えあり
女性を描いた映画でもある
ペネロペ・クルス大好き
アダム・ドライバーとペネロペ・クルスの別格の存在感に加えて、身体を使った心理表現の精度の高さに度肝を抜かれた。
人生は複雑だけど、フェラーリという人は決して人の命を軽く考える人間ではなかったということ、妻は精神が崩壊しながらも、冷静で気高い女性だということがヒリヒリと伝わってきた。
ビジネスの成功物語や男たちの友情物語に、最近はあまり興味がない私には、本作のこの感じ、すごく面白かった。
赤の色合いや、輝き、車のことはよくわからないけど細部に美意識が宿っていたように思う。
外部の資本に頼りながら、自分の美意識を曲げずに貫くという意味で、映画作りとレーシングチームは共通点があるのかもしれない。
マン監督は相変わらずピリッとしていて無駄がない。そしてエネルギーが溢れている。
奥さん役のペネロペ・クルスがカッコいい
前半は奥さんとお妾さんと子供の話。
後半は優勝しないと後がないフェラーリがレースに参戦する話。
レースはいつも危険と隣り合わせ。意外と重い話です。
奥さん役のペネロペ・クルスがカッコいい。
誰もが想像するのは迫力のレースシーンでしょう。けれども誰がフェラーリ姓を継ぐかという家族のドラマの行方がもう一つの本作の見どころとなっているです。そして彼の非情さが大事件を起こすきっかけとなるのです。
マイケル・マン監督がアダム・ドライバーを主演に迎え、イタリア屈指の自動車メーカー・フェラーリ社の創業者エンツォ・フェラーリを描いたドラマ。ブロック・イェーツの著書「エンツォ・フェラーリ 跳ね馬の肖像」が原作です。但し彼が59歳だった1957年の1年にドラマを絞り込み、その人生を描き出しました。その頃のフェラーリは経営危機に瀕しており、エンツォが起死回生をかけて挑んだレースの真相を描くものです。
●ストーリー
1947年にフェラーリ社を設立してから10年、彼のマシーンがローマ・グランプリで優勝して以来、世界のレーサーがシートを争う名チームを育成し、地元の名士になっていたエンツォ・フェラーリ(アダム・ドライバー)でしたが、会社は倒産の危機にありました。富裕な顧客に少数生産の高級車を売りこむという商売は広がりを欠いていたためです。そこに資産豊富なフィアットやフォードなど競合他社から目をつけられて買収の危機にも瀕していたのです。
前年に息子ディーノを難病で失うという不幸もあって、妻で会社の共同経営社ラウラ (ペネロペ・クルス)との関係も冷え切っており、彼の心を癒すのは密かに愛する女性リナ(シェイリーン・ウッドリー)と12歳の息子ピエロとのひと時でした。しかしそんなエンツォの秘密もラウラの知るところとなります。
経営危機や私生活のトラブルによってエンツォは全てを失ってしまうという危機感を持つ。そんな時、彼は社運を賭けて、イタリア全土1000マイルを縦断する過酷な公道ロードレース「ミッレミリア」に参戦することを決めます。ポルターゴ、コリンズ、タルッフィと行った情熱的なレーサーたちによってチームが編成され、ついにレースがスタート。だが思いもかけない事態がチームを待ち受けていたのです。
●解説
タイトルは、もちろんイタリアの自動車メーカーの名ですが、アダム・ドライバー演じる会社の創業者、エンツォ・フェラーリの姓でもあります。
誰もが想像するのは迫力のレースシーンでしょう。確かにそれが本作の見どころの一つにはなっています。但し本作では、レース以外に、実話に基づき彼の経営者としての姿と私生活が描かれますが、誰がフェラーリ姓を継ぐかという家族のドラマの行方がもう一つの本作の見どころとなっているです。いや、レースシーンよりもこちらが真の見どころと言っていいでしょう。
フェラーリ社の共同経営者でもある妻と、愛人。死んだ息子と、日陰者のように生きる息子。「フェラーリ」という姓を巡って展開するドラマが、映画の核心なのです。本筋ではありませんが、金銭のやりとりに必要な署名、レーサーに書いてもらうサインなど、名前を巡るエピソードが何度か繰り返され、印象に残るのも、その証しではないでしょうか。
クライマックスは当時の伝説的レース「ミッレミリア」という公道レースのシーン。これが驚くほどの臨場感をもって展開していきます。まだレーシングスーツではなく革ジャンにジーンズ姿、市街の一部ではコースとの間に柵も無いなど、いまでは考えられないほどに危険に満ちたレースであることもひしひしと伝わってくる映像になっているのです。 本作では当時のままに郊外も町中も猛スピードで駆け抜けます。決死のレースシーンですが、奇をてらわない骨太感はマイケル・マン監督の資質でしょう。ハンドルを握るレーサーを運転席前方からとらえたアングルなどは古典的とも言えます。例えば、昨年公開された「グランツーリスモ」のレースシーンのめまぐるしい映像と比べれば、違いは明らかです。50年代という時代性に即したというよりも、マン映画らしい重厚さの表れと見ました。
多用される手持ちカメラによる撮影は、冒頭の朝、音もなく愛人宅から車を押しがけして走りだす秘めやかな走行から、助手席で構えたカメラでとらえた迫力たっぷりのレースまで、この映画の一つの主役である自動車走行を魅力たっぷりに描きだします。マイケル・マン監督がもっともやりたかったであろう迫真の映像で、観客はイタリアを横断する狂気じみた1千マイルレースの迫力を、これでもかと体感させられることになります。
しかし、ヒロイックな英雄譚となるべきレースは、思いがけぬ悲劇を引き起こします。事故はあまりにも派手なスペクタクルとして描かれるのです。レースを体感させようというマンの意図からは当然再現されるべきかたちですが、事故を起こしたドライバーが宙を舞い、胴体が真ふたつに裂かれる姿や、事故の巻き添えとなる子供を多数含む観客たちが犠牲となるシーンまで、克明に描いてしまうのはほとんど悪趣味の領域にまで到達いないでしょうか。
けれども、それはレースを再現しようとしたときに当然たどりつく結果でもあります。。それはヒーロー物のスペクタクルそのものの限界、はからずも「男たちの時代」の終わりを告げるものというのは大袈裟でしょうか?
●感想
それにしてもマン監督の演出には感嘆しました。渋い陰影のある画面が素晴らしいと思います。ドライバーもいいが、鬼気迫るラウラ役のクルスの演技を引き出したのもマン演出によります。やはり「ピート」「コラテラル」の監督は、単なるアクション映画の監督ではありませんでした。本作での演出は「ゴッドファーザー」のフランシス・フォード・コッポラ監督や名匠、マルコ・ペロッキオ監督のイタリアオペラ的な演出を、いぶし銀のごとくシンプルにしたようなものです。アクション演出にだけ長じていたのでは、この映画は撮れなかったことでしょう。
愛人の子ピエロには、よくパパぶりを見せるエンツォですが、母親のリナから息子の将来をどうするのか繰り返し詰問されても、頑として認知はしない徹底ぶりに、なんと非情な恐妻家なんだろうとすっと思っていました。そんなに共同経営者の本妻を怒らせて、高額の慰謝料を請求されて、会社がピンチに陥ることを恐れていたのだろうかと。
けれども当時のイタリアでは離婚は認められておらず動けなかったことほ鑑賞後に知るとなんだか切ない思いになったのです。
それでもエンツォへのパラノイア疑惑は捨てきれません。彼の少年時代のトラウマとして、何らかの人間不信に陥り、技術こそすべてという車に憑かれてしまった異様な人間として本作は描かれていました。
例えば、前のレースで思わずブレーキを踏んでしまい競り負けしてしまったポルターゴにエンツォは、レーサーのあり方をしつこく説教するのです。それはレースに出る以上生きて帰ると思うなという非情でした。
その後訪れるポルターゴの恋人で女優のリンダ・クリスチャンが彼の置き手紙を見て、涙するシーンは印象的。
レース中、「次の停車時にタイヤ交換を!」とかけられた忠告をポルターゴは勝利の焦りから断ってしまいます。エンツォがしつこくプレッシャーを与え続けなかったら、もっと違った結末となっていたことでしょう。
エンツォの人柄
特にフェラーリマニアではありませんが
車、レース、F1などは大好きなので
この映画に偏見があるかも知れませんが
凄く面白かった。
エンツォフェラーリの一時代を描いたモノ
ですが、レースシーンもそこそこで彼の
人生を主に描いています。
特に車好きでない方には、下らないドキュメント
かも知れませんが、車好きやフェラーリに
興味ある方は、絶対に楽しめます
個人的には、もっと車やサウンドに
フォーカスしてもらいたかった。
フェラーリ再認識。面白かったでした。
フェラーリ一家の愛憎、カーレースの世界と映像、エグゾーストノート、モータースポーツ好きには応えられない作品。
しかし残念ながらハリウッド映画。
マセラティとタイムを競うシーンでどうしてもフェラーリは勝てない、というシーンでバックに永々とモーツァルトのアヴェヴェルムコルプスを流すのです。モーツァルトはオーストリアの作曲家だし、曲はモーツァルトが妻が療養時にお世話になった教会へお礼として作曲した子守唄。イタリアのレースカーのタイムトライアルに何でこの唄なのと、このシーンに相応しいイタリア歌曲はいくらでもありますよね。
アダムとペネロペの印象違いすぎ
2024年劇場鑑賞176本目。
黒髪ロングのもさもさしゃべり長身のイメージが強いアダム・ドライバーが銀髪短髪にするだけでこんなに印象違うんですね。
もういきなり不倫からの修羅場で好感度バク下がりのフェラーリさんですが、これまた印象ガラッと違うペネロペ・クルスの奥さんがもう死神みたいな顔してるんです。こりゃ浮気もするわと思いますがそうなる原因もきちんと描かれます。
全然人に敬意を払わないフェラーリには全く共感できませんし、最後とんでもないことになって胸が痛みますが映画としては良かったと思います。
人間ドラマ
アダム・ドライバーが好きなので観る。老け役もロマンスグレーでカッコいい。
老年のエンツォ・フェラーリが会社のピンチに奔走する話、かと思いきや愛人や亡くなった息子、といったものが絡む妻との愛憎が中心だった。妻役ペネロペ・クルスが大袈裟な演技でなくても、伝わる感情。
レースはみんなゴーグルつけて、誰が誰だか分かりづらい。ライバル車もなんで赤色なんだ。(なお、このレース調べてたらいわくつきのレースです)
フェラーリvs悪魔たち
ドライバーという名前の俳優がいよいよフェラーリという題材に、、という訳でもないのだろうが、アダムドライバーもマイケルマンもプロデュースに加わっての作品なので相当期待していたがあまり盛り上がってないのでなんなのかと思ったら納得した。
たぶんいろいろ撮ってまとまらなかったのだろう。
中身的にチラッと『フォードVSフェラーリ』をかすめるが、あちらにエンターテイメントとしてのドラマ性の良さがすべてあって、こちらにはない。
そしてどちらかというと『ハウスオブグッチ』方向なのだけど、この際、ペネロペクルス演じる嫁さんにフォーカスしちゃってもよかったのでは。というくらいエンツォフェラーリが面白くない。
ただフェラーリの車体とエンジン音がすこぶるいいのでそこだけ楽しみにしてると、きっと良くないことが起こりそうな流れでシャーッと悪魔が運命を切り裂く瞬間がしっかりエンタメされて鮮烈過ぎて、これはフェラーリvs悪魔、なのかと思った
経営者の情熱と現実
これが、事実に近い経営者なんだろうと思う。
その分、エンターテイメント性が無く、女性にはウケないと思うが、私は推しです。
ペネロペクルスのやさぐれ感、しかも美しい。
レースにかける情熱と冷徹。
経営者としての度量。
お金の工面。
奥さん・愛人・子供。
こういう現実を見せてくれました。
しかし、愛人宅にいる時の安らいだエンツォ、良くわかる。羨ましい。
私のような小物には無理だが、ああいう場に憧れます。
サイコ~、フェラーリ。
車好き人間にはサイコ~。初めから終わりまで大満足。フェラーリパパ…仕事のできる男の嫁さん、大変でっせ。汗カキカキ自転車こいで25分行った甲斐アリ。是非Cinema館で観るべき。
ポルシェではなくフェラーリか!?
昔、超クルマずきの友人が借金をして買ったポルシェに乗せてもらい、深夜の首都高速を200キロの速度で走ったことがあります。100キロから200キロまでの加速は体感一秒!
その間の光景はまさにスターウォーズのミレニアム・ファルコン!!左右等間隔にある照明灯が瞬く間に点から光線に結ばれ、前方の視界はその光線の集まる遠くて狭い一角に凝縮されていったのです。もちろん、背もたれに押しつけられるようなGもいまだに忘れられません。
人生最初で最後のクルマでの超高速体験でした。
関係ない話ですみません。
映画を見終わるまで、あの時の車がフェラーリだったっけ?と勘違いしてたもので…
この映画、伝記や自叙伝の類いではなく、本当にただフェラーリさんの人生を一部切り取って映像化した?だけなのでしょうか。
私には人としての生き様であるとか、ビジネス上の切った張ったのやり取りから何かしらのドラマ性や教訓を得る、というような要素が感じられなくて、なんだかつまらない映画でした。
ただ、舞台はイタリア。
観光資源の奥行きやデザイン大国であることの片鱗は随所に感じられて、イタリア万歳!という気分にはなれたので、それなりには楽しめました。
知ってるつもり
例えは違うかもだけど、壮大で上質な再現ドラマを観ているかんじ。謎に英語だし。
派手さはないが何故か引き込まれ、あっという間に終了。
この手の実話モノはだいたいwikiで簡単に予習してから観るようにしてるけど、それを忘れても、あんまりフェラーリやイタリア、レースに詳しくない自分でも楽しめた。
『フェラーリ』 マイケル・マン師の新作を。 最近のフィンチャー作品...
『フェラーリ』
マイケル・マン師の新作を。
最近のフィンチャー作品でお馴染みのエリック・メッサーシュミットの撮影が素晴らしくそれだけで観る価値はあった。
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