フェラーリのレビュー・感想・評価
全267件中、221~240件目を表示
One Condition
世界的自動車メーカーの創業者、エンツォ・フェラーリとその妻ラウラの苦悩の時代を描くドラマ色の強い作品でした
カーレースとレーサー/開発者に焦点を当てた「ラッシュ」や「フォードvsフェラーリ」とは少し毛並みが違い、経営者とその妻の強かさと傲慢さが印象的な「ハウス・オブ・グッチ」寄りか(くしくもこちらもアダム・ドライバーさん主演)
作中一貫して良かったのはペネロペ・クルスさんの演技
最後の「願望」に彼女の苦悩全てが回収された感じで、あれがなければ読後感はかなり変わったかも
そして史実でもエンツォはそれを守った様です
実質的な条件だったんですかね
という事でドラマパートも見応えがありました
ありがとうございました
終盤、カーレースの臨場感はスタイリッシュなアクションが素晴らしいマイケル・マン監督の真骨頂
1957年という時代設定、レトロな車の疾走・建築物・風景に目を奪われていたら突然・・・
車酔い注意
特に車が好きというわけではなく、フェラーリは馬のマークの速い車というくらいの、知識とも呼べない浅い情報しかないけど、予告編が面白そうだったから鑑賞。
エンツォは傲慢だし、ラウラはヒステリックだし、まあ好きになれない二人。
しかし終盤のラウラは、なかなか肝の据わった感じで嫌いじゃない、がその直後、やっぱり好きになれない人だった。
流石にレースのシーンは圧巻の迫力、だけど酔う。体質の問題だろうけど、あまり前列だと気持ち悪くなるかも。
しかもあんなん知らなかったから、不意打ちの衝撃に驚いた。
とはいえレースシーンだけでも観る価値はあったかなと思う。
アダム・ドライバーは太ったり痩せたり老けたり若返ったり、デフォルトの状態は一体どれなんでしょう?
<2024年も半分過ぎたので上半期のお気に入り10>
石岡タロー
あんのこと
梟ーフクロウー
ルックバック
青春18X2
夜明けのすべて
アーガイル
弟は僕のヒーロー
コット、はじまりの夏
悪は存在しない
深い悲しみ
ラウラの生涯を深掘りしたくなった
フェラーリといえばディーノ
フェラーリの栄光以上に影の部分が重厚に描かれる。『フォードvsフェラーリ』のテイストを若干なりとも期待していたのだが、フェラーリの妻の強烈な一発で、人間ドラマに引き込まれる。
フェラーリが、息子に内燃機関を説明するシーンがある。吸気口に入り込んだ蟻に例えて、視覚的感覚的にガソリンがエネルギーに変わる様子を説明する。息子にレクチャーする姿は、楽しくてしょうがないといった感じで、最高のエンジンを求めてやまないエンジニアの性を強く感じる。
かと思えば、レーサーに対しては、「死をも覚悟して臨むべし」といった内容の檄を飛ばし、経営者としての冷徹な面も持ち合わせる。
あわせて、フォードとフィアットを競わせて会社の値を吊り上げる戦略家としてのエピソードもあり、『フォードvsフェラーリ』の前日譚としても面白い。
スーパーカー世代の自分としては、フェラーリといえばディーノ。ディーノといえばフェラーリ。
栄光の影に悲劇あり。そういった物語でございます。
ふわっと終わって肩透かし。。
予告編見た瞬間になんか絶対面白そう!!と思って楽しみにしていたんですが。。
アダム・ドライバーさんは映画「GUCCI」で見ていた俳優さんだし、期待していましたが見終わって「うん?で、これで終わり?そっか。。」と感動も興奮も何も無くて自分でもビックリ。
もっとこうレースへの情熱とか車へのこだわりとかレーサー達との関わり方の流儀とか。。何か事業への信念とかそういうのを見たかったんですが、
単なる浮気男のいつまでも婚外子を隠し通そうとしてバレておたおたしてるだけの優柔不断おじさんにしか見えず。。。。
三流ドラマにあるような「妻とは離婚しようと思ってるんだ!」とか言いながらいつまでも離婚なんてする気もないし認知もリナさんには10年以内にとか言っておいて結局正妻が亡くなるまで出来ないとか(そりゃ〜正妻からしたらふざけんなって気持ちは分かるから当然そうなる。でも息子にはパパと言わせておいて姓はなかなかフェラーリにならないってさぁ。。)
プライベートが中途半端過ぎて全然共感出来ない主人公で残念でした。
戦国時代の側室制度もなければ一夫多妻制の国でもないなら、産ませちゃだめだし産ませるならすぐ離婚しなさいよ!とかちょっとモヤモヤ。
*****
あと沿道の事故は凄まじくて合掌しかなかったです。。街なかを走る時も「沿道で公道レース見るのは怖いな〜」と思っていたら、少し郊外の道でしたがまさかあんな事故があったとは。
その前も日光いろは坂みたいに自然の草と道路しか無い、レッカー車とかもすぐには来れないような場所がレースコースになってたので「ここでエンストとかしてもドライバーもすぐに救出出来ないしレッカー移動も大変じゃん。。」と思ってたら案の定車の故障。
まぁドライバーは同じレースの参加者に運よく同乗させてもらってましたが、運に頼る救出ってどうなの??大会のコース設定や運営に問題あるんじゃないか??とやはり物語そのものにあまり没入出来ず。
あと新しいドライバーの人へのフェラーリ社長のぞんざいな態度も気になりました。ご本人、本当にこんな人となりだったんでしょうか。よくこんな、挨拶しに行ってもそっけない、ドライバーの扱いがぞんざいに見えるこの社長のところに行ったよな~と疑問。少なくとも映画の中では「この人に是非雇ってもらいたい!」と思えるような社長像は描かれて無かったので。。どこにフェラーリさんの魅力があるんだ??と終始疑問でした。
*****
車は詳しくないけど子どもの頃の遊園地ではジェットコースターなんかよりも断然ゴーカート派だったので、車の映画、楽しみだったんですけどだいぶ残念でした。
最後の文章の説明で、ピエロ君がちゃんと「ピエロ・フェラーリ」と名乗り今や副会長にまでなっていると分かり、息子君の「僕の苗字はママの?それともパパのフェラーリ?どっちを名乗るの?」という小学生頃の葛藤は解消されてて良かったです。でも正妻さんも亡くなるまで辛かっただろうしな。。。と複雑な切ない気持ちになりました。
心の庭に咲くバラは…
「死と背中合わせの情熱だ。そして恐るべき喜びだよ」
スポーツカーの歴史に名を遺し、モータースポーツ界の盟主として君臨する"跳ね馬"フェラーリ社の創業者エンツォ・フェラーリと彼の家族の物語。「スターウォーズ」新三部作のアダム・ドライヴァーが特殊メイクで59歳(1957年当時)のエンツォを演じる。監督は「ヒート」のマイケル・マン。
元レーサーのエンツォは1947年にフェラーリ社を設立し、妻ラウラ(演:ペネロペ・クルス)と共同経営していた。しかしエンツォには戦時中から交際していたリナ(演:シャイリーン・ウッドリー)という浮気相手がおり、彼女との間にピエロという隠し子をもうけていた。1956年、実子ディーノが病気のため24歳で急逝したことを機にエンツォとラウラの間は冷え込み、離婚も秒読み状態になる。1957年、ライバルであるマセラーティ社が当時イタリア最大の自動車レースであるミッレミリア優勝に向け気炎をあげるなか、エンツォは闘志と裏腹に自社のマシンの不安定なパフォーマンスにより契約ドライバーを次々と失う。時を同じくして、スペインからアルフォンソ・デ・ポルターゴ(演:ガブリエル・レオーネ)がドライバーとして売り込みに来る。
僕はF1のスクーデリア・フェラーリのファンだ。一時期ほどではないが、現在でも「ティフォシ」の端くれくらいの矜持はまだ持ち合わせている。映画史において、フェラーリは常に敵として描かれてきた。「グラン・プリ」(1966)然り「フォードvs.フェラーリ」(2019)然りである。打ち負かされる跳ね馬など観たくもないから僕は常にこれらの作品を拒絶してきた。今般、そんなフェラーリが珍しく主役として描かれるということでやや期待値高めに観ることにした。
率直に言って、少し思っていたのとは違うかなという印象。これが観終わって1日、1週間と経つとどう気持ちが変化するかはまだ分からないが、ジワジワと描いた感はある。そして華やかなロッソ・コルサの車体とは裏腹に作品のトーンは終始暗い。特にラウラ役のペネロペの暗さは凄まじい。暗黒面の象徴とも言うべきアダム・ドライヴァーを前にしてここまで暗くなれるのかというくらいに暗い。レーシングの映画なのだから、もう少し吹っ切れた描き方をしてもよかったのではないかと思った。まとまりがいいとも言えるが、個人的にはどっちつかずな感じが否めなかった。
それでも、1957年ミッレミリアのシーンは大迫力。当時の自動車も数多く登場し、環境に配慮した現在ではもはや拝めなくなったモーターサウンドをじっくり堪能できる。剥き出しの車体に不十分なヘルメット、当時のドライバーが如何に死と隣り合わせだったかが窺える(これが後々ショッキングな展開をもたらすのだが…)。
気持ち、もう少し重厚感(基本英語でやりとりしている違和感など)が欲しかったが、サウンドが聴けたから良しとしよう。
俯瞰
フェラーリの人生を駆け巡る
公開日に早速鑑賞!アダムドライバー主演なら観ないとと期待して観に行った。
レースにかけるエンツォフェラーリの物語かと思ってたけど、家族の話でもあるんやね。トップとして仲間が死んでも非情にならないといけない場面もあるし、父親夫として責任を取らないといけないところもあるし…ちょっと思っていた内容と違った。爽やか…とはいかずそこそこエグいシーンも出てくるが、あんな公道でレースをやっていたなんて驚き。
テーマがちょっとブレていた気がするので家族愛をテーマにするのか、レースをテーマにするのかどちらかでもよかったかもしれない。
ラウラを演じていたペネロペが印象的やった。一緒に観に行った人がアダムドライバーやと気がついておらず、え!スターウォーズの人なん!?と驚いていた。どちらもいい俳優さん。
エンツォ・フェラーリという人の人生の映画
「フォードVSフェラーリ」とか「RUSHプライドと友情」みたいに迫力あるレースシーンがメインかと思っていたら後半だけで、ほとんどがエンツォ・フェラーリの人生の内容でした
それはそれで面白く観れたけど、私にはこのエンツォ・フェラーリの人間性を受け入れるのはちょっと難しかったです
会社倒産の危機を脱するためにレースで優勝しないといけないのは理解できるけど、ドライバーにブレーキを踏むなという指示とかどうなん…そんな社長のためにレースに命懸けたくないよねとか思ってしまいました
私生活でも浮気して子供までって
いやもうそれはだめでしょ
夫には浮気され、一人息子もなくして、姑は意地悪だし、奥さんのラウラが可哀想でした
それでもあの小切手の使い方は潔くカッコ良かっです
浮気相手の子供への対処は子供が可哀想ではあるけど、そこは彼女のプライドなのか批判する気にはなれませんでした
そのラウラ演じるペネロペ・クルスがほとんどノーメイクぽく、いつもの美しさ封印で好演されてたと思います
そして後半街中や田舎の道路でのレースシーン、きれいなイタリアのロケーションだと持っていたらあの事故シーン
かなり観るのが辛いシーンでした
そんなレースがあっての今のフェラーリ社
真っ赤なフェラーリをこの作品を観る前みたいにカッコ良く思えなくなったような気がします
タイトルはフェラーリだが内容はエンツォの話し
フェラーリさんのヒューマンドラマ
映像が。。。。
ただ あるがままに
フェラーリ
元レーシングドライバー
「コメンダトーレ(司令官)」と呼ばれた
エンツォ・フェラーリが
イタリア北部モデナ県に1947年に
設立したレーシングチーム及び
レースカー・スポーツカーを
販売する今では高級スポーツカー
の代名詞とも言える自動車メーカー
販売にあたり一切
広告することがないことでも
知られている
昨今のフェラーリ社を
モダンに成長させたのは正直
ルカ・ディ・モンテゼモロ
の手腕によるところが大きいが
1950年代のフェラーリ社は
大メーカーに比べれば
家内工業的規模で
日曜日にレースに出場し
マセラッティや
アルファロメオに勝ち
月曜日にそのレースを
観た客が買いにくる
売れたらまたレースの
資金に充てるという
自転車操業であった
この映画はそんな時期の
フェラーリを創始者
エンツォ自身の家庭の問題や
降りかかる困難を
自身もフェラーリ愛好家の
マイケル・マン監督が描いた
どうだったか
本妻と愛人など
現代の価値観に対する挑戦
のような描き方で
序盤は昼の連ドラ感も
ありつつ
死か栄光かという
当時の自動車レース界の風潮を
つぶさに描写し
マン監督が以前撮り
あまりにエンタメに振った感じの
フォードvsフェラーリに対する
カウンターパンチのような
作品になっていたと思う
愛人リナ宅で目を覚まし
その名をテストコースや
自社の市販車に冠するほどに愛したが
病気で亡くなった息子の墓を毎朝訪ね
その足で次のレースに使う
レーサーを駅に迎えに行くが
雰囲気が気に入らずそのまま帰る
この冒頭のシーンで
エンツォの当たり前のように
いる愛人や好き嫌い人事など
パパパッと説明してる感じ
戦争で死んだ兄と比較し
ネチネチ小言を言ってくる母親
本妻ラウラも息子を亡くした
ことで精神的に不安定になり
護身用拳銃をぶっ放すなど
ちょっと笑ってしまうほど
サクサク関係が分かります
ラウラはこんなですが
財務面を管理して会社を
支えています
(映画では触れられてませんが
この後ラウラが口を出しすぎて
幹部クラスの大量離脱を
引き起こすんですが)
そして愛人リナとの間には
子供ピエロがいます
(この子が今フェラーリ副会長)
フェラーリは次のレースのために
テストコースで走らせますが
そのドライバーがクラッシュして絶命
そこへ現れたのが駅で無視した
スペイン人の
アルフォンゾ・デ・ポルターゴが
ひょっこりやって来て
フェラーリは「仕方が無く」
起用を決めます
前述のとおり好き嫌いで人選する
人なので気に入られたイギリス人の
ピーター・コリンズは非常に
可愛がったそうです
しかしいかにもドライバーの
使い捨て感のある描写ですが
当時は本当に死んでも当たり前
みたいな認識で行われていたのです
そしてフェラーリは
大企業フィアットやフォードから
買収も持ちかけられる中
社運をかけてイタリアを折り返し
1000マイル走破する公道レース
「ミッレ・ミリア」に必勝の
4台体制で出場
覚えておかなければいけない
のはクルマは故障したら
他人のマシンに乗り換えてもOK
なのでゴールまでに1台
たどり着けばいいというレース
であること
そして悲劇が怒ります
ポルターゴのマシンが
バランスを崩し240km/hクラッシュ
沿道で観ていた人々を跳ね飛ばし
9人が亡くなる大惨事
レースはフェラーリ所属の
ピエロ・タルッフィ
(ちなみに演じたパトリック・デンプシー
は俳優の他本職のレーサーでもあります)
が勝ちますが
エンツォは事故の原因と責任を
問われ優勝を喜ぶどころでは
なくなってしまいます
(ミッレミリアもこの事故が
もとで1957年で中止)
結局タイヤのパンクが原因
ということでエンツォは
無罪とされました
映画としてはほんとうに
史実をつづる感じでこれだけの
危機を抱えた状況のまま終わっていく
点においては結局何が言いたかったのか
と思う客もいると思いますが
ヤマやオチを求めすぎなんじゃ
ないですかね
実在の人物のあるがまんまを描写
することに真摯に務めた感じ
嫌いではありません
マイケル・マン監督らしさ
⭐︎3.2 / 5.0
渋い&オシャレ
フェラーリ創業者のエンツォ・フェラーリを描く伝記映画。
かなり渋めのテイストで説明も少なく登場人物もたくさん。知識のないまま観賞したので、ついていくのが難しかった…。
私生活も会社経営もピンチのエンツォ(私生活は自業自得だけど)と、新たにフェラーリチームにジョインしたドライバーのデ・ポルターゴ。この2人と彼らに関わる人々が描かれていましたが、わりとエンツォの方は地味で、ポルターゴの方がドラマチックに感じました。だからなのか、レースシーンは勿論迫力があったし、とても拘って再現されたという当時の美術や車は素敵だったけど、全体的にはエンタメ感薄めの伝記映画という印象。つまらなかったわけじゃないですが。
それにしても、どうして危険なカーレースをあんな道路の際々で見るんだ…怖。
全267件中、221~240件目を表示