「ふわっと終わって肩透かし。。」フェラーリ リボンさんの映画レビュー(感想・評価)
ふわっと終わって肩透かし。。
予告編見た瞬間になんか絶対面白そう!!と思って楽しみにしていたんですが。。
アダム・ドライバーさんは映画「GUCCI」で見ていた俳優さんだし、期待していましたが見終わって「うん?で、これで終わり?そっか。。」と感動も興奮も何も無くて自分でもビックリ。
もっとこうレースへの情熱とか車へのこだわりとかレーサー達との関わり方の流儀とか。。何か事業への信念とかそういうのを見たかったんですが、
単なる浮気男のいつまでも婚外子を隠し通そうとしてバレておたおたしてるだけの優柔不断おじさんにしか見えず。。。。
三流ドラマにあるような「妻とは離婚しようと思ってるんだ!」とか言いながらいつまでも離婚なんてする気もないし認知もリナさんには10年以内にとか言っておいて結局正妻が亡くなるまで出来ないとか(そりゃ〜正妻からしたらふざけんなって気持ちは分かるから当然そうなる。でも息子にはパパと言わせておいて姓はなかなかフェラーリにならないってさぁ。。)
プライベートが中途半端過ぎて全然共感出来ない主人公で残念でした。
戦国時代の側室制度もなければ一夫多妻制の国でもないなら、産ませちゃだめだし産ませるならすぐ離婚しなさいよ!とかちょっとモヤモヤ。
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あと沿道の事故は凄まじくて合掌しかなかったです。。街なかを走る時も「沿道で公道レース見るのは怖いな〜」と思っていたら、少し郊外の道でしたがまさかあんな事故があったとは。
その前も日光いろは坂みたいに自然の草と道路しか無い、レッカー車とかもすぐには来れないような場所がレースコースになってたので「ここでエンストとかしてもドライバーもすぐに救出出来ないしレッカー移動も大変じゃん。。」と思ってたら案の定車の故障。
まぁドライバーは同じレースの参加者に運よく同乗させてもらってましたが、運に頼る救出ってどうなの??大会のコース設定や運営に問題あるんじゃないか??とやはり物語そのものにあまり没入出来ず。
あと新しいドライバーの人へのフェラーリ社長のぞんざいな態度も気になりました。ご本人、本当にこんな人となりだったんでしょうか。よくこんな、挨拶しに行ってもそっけない、ドライバーの扱いがぞんざいに見えるこの社長のところに行ったよな~と疑問。少なくとも映画の中では「この人に是非雇ってもらいたい!」と思えるような社長像は描かれて無かったので。。どこにフェラーリさんの魅力があるんだ??と終始疑問でした。
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車は詳しくないけど子どもの頃の遊園地ではジェットコースターなんかよりも断然ゴーカート派だったので、車の映画、楽しみだったんですけどだいぶ残念でした。
最後の文章の説明で、ピエロ君がちゃんと「ピエロ・フェラーリ」と名乗り今や副会長にまでなっていると分かり、息子君の「僕の苗字はママの?それともパパのフェラーリ?どっちを名乗るの?」という小学生頃の葛藤は解消されてて良かったです。でも正妻さんも亡くなるまで辛かっただろうしな。。。と複雑な切ない気持ちになりました。