「拓は、鹿だった。」悪は存在しない RYOさんの映画レビュー(感想・評価)
拓は、鹿だった。
悪は存在するし、しない。
どこに視座をおくのかによって、その解釈は人も動物もそれぞれ。
結局のところ拓は、鹿だったのかもしれません。
私たち人間も動物も同じで、それぞれの価値観の基で生きており
悪はそもそも存在しないし、善も存在しない。
ならば、そもそも悪ってなんだろう?善ってなんだろう?とまで思考が及びます。
現社会や実生活を取り巻く状況を見つめると、人間って実に身勝手な生き物だと感じます。
濱口監督の映画は、フレーム外でキャラクターとストーリーが生きている。
オーディエンスに思考を巡らせる。
こういう意図と目的を以て、この本を書き、あの映像を仕上げる。
濱口監督は、天才だと思います。
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