劇場公開日 2024年4月26日

「 ロングショットを多用した山里の風景が、端正なBGMと相まって美し...」悪は存在しない sugsyuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 ロングショットを多用した山里の風景が、端正なBGMと相まって美し...

2024年5月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ロングショットを多用した山里の風景が、端正なBGMと相まって美しいが、映画としては黒沢清譲りの移動車中の会話劇や、公民館での地元住民VS観光施設誘致企業の論争シーンの方が断然面白い。タイトルとは裏腹に(?)悪は歴然と存在するじゃないか。補助金目当ての糞コンサルに手負いの鹿をダース単位でけしかけたくなる。穴だらけの事業と自覚しながらも住民説明に駆り出される会社側スタッフ2名がそれぞれ人間的に描かれているだけに…。間延びしないのは良いことだが、一切の解釈を拒絶するような結末には流石に困惑する。

sugsyu