劇場公開日 2024年4月26日

「斑尾はとんでもないことになってるよ」悪は存在しない きーろさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0斑尾はとんでもないことになってるよ

2024年5月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

開発と環境保護って視点は単なるメタファーで
世界の対立の全てはこの映画の中にあって
宗教とか文化とか自分達を形成してきたものを
別の価値観が侵食してきた時に対立は起こるんだけど
どちらにも言い分があってどちらが悪いとも言えない
ってのが根幹にあるのかなと。

お互い興味を持って歩み寄れば良いんだけど
距離の詰め方がバグってたり
利己的な意思が働いてたり
逆に利他的すぎたりすると
何か不穏なことが起こるよって。

そんなことを伝えたいのかなと思ったり。

物語が動き始める前30分の睡魔との戦いが
1番しんどかったけど、逆に言うと
「SLEEP マックス・リヒターからの招待状」よりも
よく眠れそうな映像と劇伴とも言えるかも。

とはいえこの作品で眠りに落ちたくても
例によってサブスクには回らなそう…。

レビューのタイトルは
サイレントではなく
"ノイジー"インベーションが始まってる
日本の水源と自然に対して
国民はもっと知るべきと言う意図を込めて。

根っこは同じ?悪意のある欧米人は
日本人のことを人なんて思ってないし
この映画の主人公みたいに自然は自然のまま
なんて1ミリも考えてないよ。

何せ奴らの文明は森を壊して砂漠化させるのが
常套手段だからね。メソポタミアも
チグリス・ユーフラテスもエジプトも黄河も
今や砂漠だと言うこと忘れちゃダメ。

結局縄文から1万6千年脈々と
森を恐れ敬い続けてしっかり残せたのは
日本人だけなんだよな。

そう言う意味では
主人公の生き方はとても縄文的ではある。

きーろ