「悪意は存在する」悪は存在しない uzさんの映画レビュー(感想・評価)
悪意は存在する
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冒頭は30分ほど巧の“慎ましい暮らし”の描写が淡々と続くのだが、もっと端的に表現できないものか。
終盤はやや改善されるものの、基本的に1カット1カットがあまりに冗長。
序•中•終盤に入る梢をスライドで映すカットも、尺を取る割に意味不明。
ブレもないので誰かの目線でもないだろうし…
説明会のシーンは、住民側がハナから喧嘩腰で不快。
金髪なんてそのために最前に陣取ったとしか思えず、冷静なのは区長くらいだった。
芸能事務所側は確かに補助金狙いかもしれないが、高橋たちは途中から神妙になってたし、閉会後の対応も真摯。
もちろん善ではないが、コンサルの語るビジネスの側面も全否定はできない。
悪は存在せずそれぞれに正義がある、というありきたりの話なのだろうか。
それでも、いくつかの悪意は間違いなくあった。
高橋と黛の車中の会話は好きだった。
ナビっぽいのが付いてるのに携帯を使ってるのは、婚活アプリの話をさせたい意図を感じたけど。笑
うどん屋のシーンは単体では良かったが、唐突なギャグへの戸惑いが勝ってしまい勿体ない。
ラストは、特に本筋に絡んでなかった花の行方不明からの、巧の不可解な行動で唖然。
結果、娘は怪我をするし、あれで計画が止まるわけでもないし、一体何をしたかったのだろう。
打ち解けてきてたし、花の捜索も手伝ってくれてたのに、鹿の話だけで殺意へ振り切れた?
深遠なテーマがあるのかもしれないが、印象に残ったのは社会人の悲哀でした。
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トミーさんのコメント
2024年5月6日
コメントありがとうございます。
テーマはまるで解りませんでしたね、それなりの要素が提示されてたのかもしれませんが・・。自然同様、観客も理不尽? 好き勝手言われる作り手側もそう思うのかも。