劇場公開日 2025年2月21日

あの歌を憶えているのレビュー・感想・評価

全44件中、21~40件目を表示

3.5ニューオーダーのような作品の方が向いている

2025年2月27日
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結論から言うと、
ミシェル・フランコは、
「ニューオーダー」のような、
シビルウォーよりも衝撃度の高い、
企画の切り口で勝負するような作品の方が、
向いているのではないだろうか。

本作は記憶と喪失、そして再生の難しさを描いた作品だ。

登場人物たちの感情の機微が繊細に描かれており、
キャストの演技は圧巻の一言に尽きる。

しかし、その演技があまりにもリアルであるがゆえに、
彼らの精神的な負担を強く感じてしまった。

近年、アクション映画における安全対策の重要性が認識され、
アクションコーディネーターや安全責任者の配置が一般的になっている。

また、セクシャルシーンにおけるインティマシー・コーディネーターの必要性も、まだまだ不十分ながらも広く認知されるようになった。

しかし、
精神的な負荷の高い作品におけるメンタルトレーナーの必要性は、
まだ十分に認識されているとは言えない。

本作のスタッフクレジットには、
コンプライアンス関連のスタッフはクレジットされていたが、
メンタルトレーナーの名前はなかった。

パーソナルトレーナーを付けている可能性は高いが、
これほどまでに俳優陣に精神的な負荷がかかる作品であるならば、
専門家のサポートは不可欠だろう。

そもそもの大前提として、

異なる人格を演じることは、
高度な技術と専門的な訓練を要する危険な行為、
と認識する事が必要である。

俳優たちは、
役になりきるために自身の精神を肉体を極限まで追い込む。

その過程で、心身に深刻なダメージを負う可能性もある。

ジェシカ・チャステインのタフな作品、
昨今のジュリアン・ムーアの仕事、
先日のブレイク・ライブリーの作品など、

俳優の精神的な負担が懸念される作品が少なくない。

これらのような作品を観るたびに、
シナリオや演出がキャストに過度に頼り過ぎていて、
まず俳優たちの安全を考えてしまう。

映画製作は、俳優たちの犠牲の上に成り立つものではない。

彼らが安心して演技に打ち込める環境を整えることは、
製作陣の責務である。

そのためには、メンタルトレーナーの配置を義務化するなど、
自戒も込めてより具体的な対策が必要である。

映画全体としては、
キャラクターの心情が深く掘り下げられ、
演技に感情が溢れている一方で、
現代映画製作における課題を浮き彫りにした作品でもある。

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蛇足軒妖瀬布

3.0いい話ダナー

2025年2月26日
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鑑賞方法:映画館

ふ~ん、良かったっすね。
で、感想としては終わってしまうなぁ
たまに倒れちゃうのは何か他の病気?
ベランダ的な所からは落ちた訳ではないっぽいよね。怪我して無かったし
初手ストーキングは謎のままだよなぁ
一目惚れとかにしといて欲しかった
着痩せするってのはこういう方の事を言うのねって思いました。

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みのまる

2.0面白さを全く利害で着なかった

2025年2月26日
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鑑賞方法:映画館

地味で淡々としているから、ほとんど寝ていて内容を覚えていません。

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チャーリー

3.0過去のトラウマが現代社会を映し出しているようでした。

Kさん
2025年2月26日
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鑑賞方法:映画館

過去に深く傷つき、
忘れたい記憶を抱えるシルヴィアと
若年性認知症を患い、
忘れたくない記憶を失っていくソール。

親類たちの温かさと痛さがある作品。
名曲『青い影』が対比している2人を
優しく包んでいました。

娘が良い子で頼もしい存在。
「私ならママを見捨てたりしない」
この一言でどれだけ救われたか。

ミシェル・フランコ監督作品なので
容赦ないかも…と思い、身構えましたが
意外と穏やかな印象に仕上がっていました。
余韻があるラストも好み。

人は誰もが記憶に振り回されてしまうものだと
改めて思いました。

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K

4.5『どう』

2025年2月25日
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鑑賞方法:映画館

映画紹介の「忘れたい記憶を抱える女と忘れたくない記憶を失っていく男が出会い、互いに支えあいながら希望を見いだしていく姿を優しいまなざしでつづったヒューマンドラマ」って凄く上手くまとめてて過不足なく伝えてくれるんだけど、大事なのはむしろ『どう』出会って、『どう』支えあうのか、ってこと。
どう考えても持続性のない関係性だが、お互いにとってお互いでなくてはならなかったのだ、ということはよく分かる。
ジェシカ・チャステインとピーター・サースガードがぎこちなく関係を築く二人を情感たっぷりに演じているし、アナ役のブルック・ティンバーさんも素晴らしかった。(本作の肝はアナだと思う…)
惜しむらくは、邦題ほどにプロコルハルムの『青い影』は重要ではなかったこと。好きとは言ってたけどね…

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ぱんちょ

4.5恋に落ちて

2025年2月25日
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2022年公開ミシェル・フランコ監督作「ニューオーダー」が、個人的年間ベストということで鑑賞

前作と作風は違うものの、家族劇というところは共通

ジェシカ・チャステインもいつもは強い女を演じることが多いが、今作では過去にトラウマをもつシングルマザー役

相手役のピーター・サースガード(セプテンバー5にも出演してた)が若くして認知症を患う男

娘、良い子スギル! オワリ

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うんこたれぞう

4.5◇記憶と愛の変数

2025年2月24日
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鑑賞方法:映画館

 脳の中で記憶をつかさどる領域「海馬」。ここには、記憶の形成に欠かせない、いつ、どこで、何をした、という3大要素をそれぞれ担う脳神経細胞群が存在するようです。「場所細胞」「時間細胞」「イベント細胞」

 なるほど、<記憶> を解析的に座標軸に落とし込む脳科学的アプローチは「記憶-自己存在」という哲学的な問いかけの補助線として有効に感じます。

 忘れてしまいたいのに忘れられない記憶を持つ女と忘れたくないのに忘れていく認知症の男。記憶という自分の存在の根幹に対しての意志、願望の姿が重なり合う時、二人だけの記憶の共有が生まれてくるのです。

 色恋の儚さなんて充分過ぎるぐらい認識しているはずの中年男女二人を結びつける愛の姿。それは偶然に重なり合った心のパズルのピースの一致でしょうか。

 記憶と自己存在の変数は、予測可能な方程式には収まらない偶然性、恣意性の中に無限の可能性を秘めて散らばっているようです。そして、心はその愛の安らぎを察知して寄り添っていくのでした。

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私の右手は左利き

2.5中途半端な映画

2025年2月24日
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主人公のは2人。男性が認知症の設定だが全くその気配はなく全て覚えている事に違和感。昔のことは覚えてるが最近の事は???この設定が活かされてない。
女性のも性的虐待されていてだが、同級生からってはじめはあるが、人違いって認知症なのか?終盤で父からになっているがなんか違うんじゃないのか?
モヤモヤする映画。カット割りは長回しや違う角度からなど面白くは見れたがやはりストーリーに乗れないと台無し。

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るい

3.5余白

2025年2月24日
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鑑賞方法:映画館

34本目。
実体験からそうなったと思うけど、母子3人のあのシチュエーションが出てくるまで、ちょっと頭の中が混乱。
そんな経験の中で、年頃娘との暮らしの中で、男を入れるかと言うのが、ちょっととはと思ってしまう。
まあ、愛してしまったからなとは思うけど。
全体的に余白多めと感じる、特に最後は。

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ひで

5.0昨年と今年のナンバーワンかもしれない。

2025年2月24日
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めちゃくちゃ心に刺さった。
後、何度か観たいと思った。
演出が秀逸で、脱帽。
そして二人の素晴らしい名優の演技に泣けてしまった。

凄く残る映画。余韻が素晴らしい。
ラストの曲青い影とタイトルが出た時の心の震えは
言葉にできない。

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ラブリーエミリー

3.0鑑賞動機:ミッシェル・フランコ8割、あらすじ2割

2025年2月24日
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『ニューオーダー』みたいに、私のチキンハートがミンチにされたらどうしようと半分怯えつつ、あらすじ見る限り少し手の込んだラブストーリーに過ぎないのかもと、おっかなびっくり、鑑賞。

メロディは聞いたことあるけど、タイトルとか全く知らなかった。うん、覚えた。

いきなりAAの場面で、不安定な主人公の言動に「信用できない語り手」かもと、疑念もわく。説明のすっ飛ばし方はむしろ清々しいくらい。表面的なストーリーを追うのには問題ないけど、何かあるんだろうなと思っていると、危険物が予告なく投げ込まれてくる。

ジェシカ・チャステインは強い人の役が多いイメージだったので、新鮮だった。一方ピーター・サースガードは無防備というか怒っても怖くないというか、謎の安心感がある。髭でものすごくイメージ変わるね。

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なお

3.5忘れてしまいたい記憶・忘れたくない記憶

2025年2月23日
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原題は「Memory(記憶)」である。男は記憶を失っていく。女は思い出したくない・忘れたい記憶を抱えている。

この対比がお互いを引き寄せ癒して行くのだが、男(ソール)の背景を掘り下げていないために物語の厚みにやや欠ける。例えばコーヒーショップで店員がソールに「いつものですね?」と問うのだが、結局何を注文したのかはわからない。たとえばカフェオレが出てきたとしたら、ソールの人柄が少しでも想像できそうなものだ。ただ「思い出せない」という描写だけが独り歩きする物足りなさも感じた。

海外では子どもに聞かせたくない話題は極力避け、また反対に惜しげもなく共有する文化があるが、子どもであっても信頼し一人の人間として対等に対峙する姿勢は好ましい。

主演はもちろん、脇を固めた俳優たちもよく、窓辺からの光や陰影のある公園、そしてストーリーが進むにつれて明るい色調に変化していくカメラも良かった。

サースガードは「ボーイズ・ドント・クライ」ではチンピラ野郎を、「ブルー・ジャスミン」ではハイソな議員を、またつい先日は「セプテンバー5」で敏腕テレビマンを演じたりとその演技の幅は広く、もっと日本でも評価されるべきだろう。

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jollyjoker

4.0ジェシカ・チャステインだからこそ!

2025年2月22日
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#me too運動から繋がる啓発の映画なのだと思います。

PTSDを抱える人は決して忘れることはないのに、見て見ぬふりをした人は、後悔したとしても一時的だったりする。下手をすると(決して口にはしないけれど)被害者本人に対して、もう過去のことは忘れて前を向いてくれないかな、俺たち(加害者側)の気持ちを楽にしてくれるために。くらいのことを内心思ってたりもする。

私だって小学生の時に、イジメ(そのクラスメートをひどいあだ名で呼んでいた)に加担したことがあるし、中学生の時はイジメではないけれど、勘違いの理由で皆んなが見てる中で友達を殴って、結局謝れなかったままだ。

でも、長い間すっかり忘れていた。思い出したことがあったとしても、年月とともに思い出したこと自体も忘れていたりする。
こんな風に映画レビューを書くようになって、色んなことを考えるようになってから、そういえば、あんなことやこんなことをオレもやってたな、とあらためて思い出すことができたのかもしれない。

だから今、もしその相手と出会う機会があれば、相手が覚えていようが、忘れていようが謝るつもりでいる。

味方だと思ってた人たちが、実は何もしてくれてなくて、世界は圧倒的に孤独なんだと思いながら自分と娘を守って生きている。だから、神経質なまでの施錠とセキュリティシステムを笑うことは誰にもできない。
どんな相手であれ、救いや癒やしをもたらしてくれる人は誰よりも愛おしい。

この映画の主人公がジェシカ・チャステインでなければ、そんなふうに考えることもなく、退屈な映画としてすぐに忘れてしまったと思う。

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グレシャムの法則

3.5良いか悪いか、 正しいか間違っているかは別として、 どの人の気持ち...

2025年2月22日
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良いか悪いか、

正しいか間違っているかは別として、

どの人の気持ちもいくらかは判るような気がした

ラストはあっけない

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jung

5.0チャステインはすごく好きで、結構きれいで強い役ばかり見てきたから、...

2025年2月22日
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チャステインはすごく好きで、結構きれいで強い役ばかり見てきたから、この弱々しいチャステインにはびっくりする。なんとも不思議なストーリーでとても生なので、実話の要素が入っているのではと思う。ラスト近くの展開の早さは見事。冒頭、AAから入るところも上手い。どうやって性的トラウマを乗り越えたのかはよくわからない。最後は爆弾だ。幸せそうな実家のただなかにある。

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えみり

3.0思ったより生々しくて重い

2025年2月22日
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鑑賞方法:映画館

若年性認知症患者と障害者施設職員の恋の話なんだけど、話が進むにつれて家族の闇が詳らかにされていく。繊細な人間関係の描写が良く出来てる。
でも撮影の美しさや音楽、脚本の驚きなどに見るところなくて凡庸。

性的なトラウマがキーになってて、その問題の深刻さが分かる。
自分は仕事でこの部分の癒しに関わっているので、問題の重要性を感じている。

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CR7

2.5青い影と有名俳優を擁して作った映画

2025年2月22日
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プロコム・ハルムの青い影をモチーフにした映画といえば一番スッキリするのな。
そもそも曲は知っていたけど、詩の中身まではつゆ知らず、映画を見終わって、みんな他人行儀で薄っぺらで、主人公の2人だけが生きている感じ。
最後もあっけなく終わって青い影に入るあたりは、一瞬音楽映画と勘違い。
母や父、姉、閉じ込める兄の存在も通行人のよう。若年性認知症、性的虐待への葛藤はあっても啓発というかはなく、そういう主人公に設定して有名な俳優を起用して作った単なる恋愛映画と見るべきものなのかも。

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morick

原題「Memory」

2025年2月22日
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男の憶えている曲は二人の共通の想い出ではなく、単に彼が好きな曲だった。
その曲は、プロコル・ハルムの「青い影」(1967年)
男は若年性認知症で、昔の事しか思い出せない記憶障害。
録音できないカセットテープのような状態…

女は過去の記憶と周囲の仕打ちを許せない、そんなPTSDを抱えている。

それぞれが“記憶”に苦しめられている二人の恋愛映画。
説明が少なくて、察していくのが面白くはあるけれど、娘が一番オトナで、キツい状況に思える。

ほんわかハッピーに終わるけれど男の病気を考えると、これはハッピーエンドなのかな?
見終わった後に、そんな漠然とした不安を感じてしまうのは私だけかなぁ。

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kinako-cat

4.0期待度◎鑑賞後の満足度◎ 生きた人間の匂いがする。名優二人の見事な人物造形。二人の今後をもう少し観ていたかったのにアッサリ終わってしまってちょっと物足りない。

2025年2月21日
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鑑賞方法:映画館

①シルヴィアの心の痛みを自分の事のようにヒリヒリと感じさせるジェシカ・チャンテインの名演。
一方、記憶障害を抱える寡黙なソールを説得力をもって造形するには余程役柄を理解していないと出来ない。
ヴェネツィアではピーター・サースガードが賞を取ったけれども、どちらも甲乙付けがたいほど見事に役を生きてみせる。

②男という生き物にずっと傷つけられて来て中年になってもある意味突っ張って生きているシルヴィアが、何故かソールに惹かれていくのがよく分かる。

③ピーター・サースガードも、トイレに行って部屋に戻ろうとしてどちらの部屋だったか忘れてしまい二つのドアの前に佇んだあと腰を下ろすさりげないシーンでソールの苦悩を台詞無しで表現してみせる。

④お祖母ちゃん役の女優さん、どこかで見た顔と思っていたら、『サスペリア』(旧い方)のジェシカ・ハーパーだったのね。

⑤私の母も記憶障害だが(こちらは歳だから仕方ないけど)、ソールの弟のソールに対する接し方を見ていると自分もああなのかなァ、とちょっと反省。

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もーさん

2.5いつもの

2025年2月21日
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悲しい

幸せ

10代の頃のトラウマを抱える50代シングルマザーと、若年性認知症の同年代の男の恋愛物語。

施設でソーシャルワーカーをする主人公が、妹の勧めで同窓会に参加したら、空気に馴染めず直ぐに帰ったけれどつけられて巻き起こっていくストーリー。

不安なら、電話するのは警察じゃね?なんて思ったけれど、そこから意を決しってのコンタクト。
そして勘違いからの急接近。

アナはめちゃくちゃ良い子だけれど、アナのおばあちゃんは…。

それなりには面白かったけれど、それで終わりはちょっと物足りない感じかな。

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Bacchus