「プリシラについて初めて知りました」プリシラ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
プリシラについて初めて知りました
世界的スターのエルビス・プレスリーと恋に落ちた女性の物語を描くという予告に興味を惹かれ、公開初日に鑑賞してきました。彼女のことを全く知らなかったので、いい勉強になりました。
ストーリーは、スーパースターであるエルビス・プレスリーの知り合いから偶然誘われたホームパーティーで、彼と出会った14歳の少女プリシラが、エルビスと瞬く間に恋に落ち、一旦は離れ離れになるものの、彼への思いが募り、両親の反対を押し切ってエルビスの豪邸で一緒に暮らし始め、彼の好みの女性になるように努め、やがて結婚し、子宝にも恵まれるが、少しずつ心がすれちがっていくというもの。
思いがけず憧れのスターを前にして、一気に心に火がつき、自分を抑えられない、思春期真っただ中のプリシラの心情はよく理解できます。当初、人気スターのエルビスは、そのネームバリューを使って、いたいけな少女を弄ぶようなゲス野郎かと思ったのですが、意外にもきちんとプリシラの親を説得しようとする姿勢に感心しました。一方的に盛り上がるプリシラに対しても、大人として相手に敬意をはらい、節度のある距離感で接している点も好印象です。そんな二人が、互いに相手を深く愛し、会えない時間の寂しさに耐え、二人で過ごせる時間を大切にして、やっと結婚にいたるまでを丁寧に描いていると感じます。
しかし、そのあとはなんだか駆け足で、出産や別居までの流れに気持ちがついていきませんでした。プリシラはエルビスを愛していながらも彼のもとを去ったように見えますが、その心中にはどのような思いがあったのでしょうか。芸能人ゆえにささやかれる彼のゴシップに耐えられなかったのか、彼の言動そのものに我慢できなかったのか、自分の気持ちが満たされないことへの不満だったのか、そのあたりがよくわからず、ちょっと共感しにくかったです。
エルビスにしても、「母親似で短気だ」とは言うものの、いささか病的に感じる部分はあるし、多用する薬の影響をほのめかす部分もあり、本当のところはよくわかりませんでした。それゆえ、彼の心情にも共感しにくいものがあります。服用していたのはおそらく睡眠薬だと思いますが、なぜ薬に頼る必要があったのか、その背景や彼の苦悩がもう少し描かれれば、また違った印象になったと思います。
そんな感じで、二人の心情に寄り添えず、やや客観的に成り行きを見つめていたため、感動する場面があまりなかったのは残念です。“エルビスの不在”と“彼の帰宅中の二人の時間”を繰り返すだけで、淡々と進む展開も、少々眠気を誘います。とはいえ、古きよきアメリカの雰囲気を堪能でき、エルビス・プレスリーとプリシラの物語を知ることができたのは、いい勉強になりました。
主演はケイリー・スピーニーで、あどけなさの残る少女から大人の女性へと、衣装とメイクと演技で確かな変化を感じさせるさまは圧巻です。脇を固めるのは、ジェイコブ・エロルディ、ダグマーラ・ドミンスクら。
返信ありがとうございます😊 確かにご本人ご健在だと気遣いが超重要ですね。
痛感いたしました。
コナン上映回数半端ないですね。本作は3回なのに・・・今週末が🏔️かもです😢😢
動画配信全盛ですが 映画館は記憶に残るので 学生🧑🎓さん もう少し背伸びしてもイイかなと思います。失礼します。🙇
イイねありがとうございました😊確かに 結婚以降は駆け足で 出ていく理由もややぼかしてて決定打がありませんでした。おそらく 日本では違法の薬関係と 昼夜逆転の乱れた生活 プリシラ自身の愛の問題もあったとウイキペディアにありましたが 本人の回顧録 及び 健在なご本人との会話ベースで制作したらしいので
それが 変な進行 の原因かもですね。感想としては 貴殿に同感です 失礼します。