DOGMAN ドッグマンのレビュー・感想・評価
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与えられた苦境で、なお神のことを信じて
こんなに強くて優しくて哀しい人が居たら、抱きしめて一緒に泣きたい。
そんな気持ちになりながら、いつの間にかその強さに惹かれるほどになり、
最終的には人であれ、犬であれ、他者を介して人は自分の強さを作り、
関係性が人の優しさを作っていくのかなと思った。
正直なところ、ここまで人間側の都合よく犬たちが動いてくれることは
現実にはないかもしれない。
でもそれが人であれ、犬であれ、他の動物やひいては人工知能であったとしても
関係性を構築していくことは出来るのではないかという希望。
そして神を信じる心が人を支え、他者のせいにしたくなるような環境や
物事に対しても、なぜかと問う相手としてくれているようにも感じた。
彼はとても優しい。
その優しさをどうやって構築したのかと言われれば、
やはり犬たちから教わった優しさから学んだのだろう。
彼はとても強い。
そのしなやかな強さは犬たちを守りたくて、
守るための自分を作り上げたのだろう。
それぞれの場で人間関係を構築しようとせず、背を向けるのではなく
きちんと彼なりの距離感で、
彼なりのやり方で頑張ってきた結果、
彼の選んだ道は哀しいものではあったけれど。
音楽と映像とストーリーの交じり合った、好きな映画がまたひとつ増えた。
裏ベッソン
リュック・ベッソン大好き。「サブウェイ」がとにかく好き。「フィフス・エレメント」は毎週映画館で観てた(何回かは忘れた)。勿論「レオン」には痺れたし、「ニキータ」「グレート・ブルー」の頃も好き。もー、全部好き。なんなら監修系も好き。きりが無くなるからやめとくけども笑 そんな中でも個人的に大事にしているのが「アンジェラ」。日本ではいまひとつ響かなかったが、鑑賞当時一人でビリビリと痺れていた。あれは良いものです。今回の「ドッグマン」はそれを思い出しながらの鑑賞でした。だからきっと"表ベッソン"では無くて"裏ベッソン"。それが良い。あまり出しゃばらないエリック・セラもお見事でした。このコンビでまだまだ観たい(お願いします)。
「ドッグマン」と言えば数年前に同じ事件を題材にした同名の映画がありまして。アレも中々の衝撃度合いなので、今作が気に入った方は是非ともご賞味下さいまし。胃もたれするかも知れないけども笑
人間ドラマに徹してほしかった
犬と意思疎通ができる男の半生を描いた話。
映画の紹介ではバイオレンスアクションとなっているが、途中までは人間ドラマだったので、中盤からのスパイアクションのような展開に違和感があった。
よく言えばいろんな要素を盛り込んでいる。悪く言えば中途半端。
個人的には人間ドラマに徹してほしかったと思う。
トータルでは面白かったんですけどね。
わんわん忠臣蔵
何のかんの言ってもリュック・ベッソンは気になる監督だ。かつて「サブウェイ」の冒頭いきなりのカーチェイス、さらに列車が地下に突入するタイミングでタイトル、というカッコよさに心をつかまれて以来ということになる。
ベッソン監督に私が期待するのは、スタイリッシュで切れのいい映像とクールなアクション。前作の「ANNA」は久々に溜飲の下がる思いだった。そこへ行くと、今回は全体が精神分析医と接見中の回想というカギカッコでくくられているので、アクションがリアルタイムで躍動せず、弁証的に進行していく。ファンは(わがままではあるが)とかくスタイルの継続を求めてしまうのだ。
アナの出自も底辺の境遇だったが、この主人公はそれに輪をかけて悲惨な生い立ちだ。この部分が実話からヒントを得たというから、暗然とする。映画は時に様々な現実から題材を得て構想されるが、実際に虐げられた人々のことを思うと、深い淵に沈みこむような気持ちになる。人間はどこまで残酷になれるのだろうか(ウクライナやガザで今起きていることも然り)。
精神分析医のDV夫のエピソードは、後半で犬を使って制裁を加える展開を予想していたのだが、そこは肩透かしだった。
“IN THE NAME OF GOD”のからくりには、やられた!と思った。
24-038
リュックベッソンの最新作。
遅ればせながら鑑賞。
愛憎、虐待、絶望、逃避。
自身の拠り所を次々失いながら捨て犬たちと心を通わす本当は優しい青年。
バイオレンス色を纏わせながら、
マイノリティの中で輝くダグラス。
ケレイブの熱演に心奪われました。
リュック・ベンソン監督の真骨頂
「グランブルー」リュック・ベンソン監督の"犬愛"がいっぱい詰まった映画です。もうとにかく犬たちがサイコー。
まさかこんな映画とは想像もつかなかったけど。
リュックベンソン監督はサーカス団員だったDV父親がサーカスから預かったライオンが家にいて、赤ん坊の時はライオンと一緒に寝ていたんだと(なんちゅう親だ!)
地中海のバカンス村でダイビングインストラクターをやっていた母親の影響で毎日海に潜りそこにいたタコとウツボが親友に。
孤独だった少年時代は近所の犬が唯一の話し相手という子供だったそうです。
もしかして本当に犬と話せるのかな?
「グランブルー」「レオン」「ニキータ」「ルーシー」
彼の映画には孤独がつきまとう。
リュック・ベンソン監督の自伝「恐るべき子ども」
めちゃめちゃ面白いので気になる人は読んでみてください。
檻
なんて言うか重いテーマだったような気がする。
「魂を救える神はいても、命を救える神はいない」とか…。
主人公はおそらくクリスチャンだと思ってて、ラストを思うに「死のみが救済」とか「唯一の救済が死という社会構造」だったり「主が与えたもう救済が死を迎える事であるならば、生きる事の意味は?」みたいな事なのかなぁとぼんやり思う。
物語は主人公の回想をなぞるような展開で少年期から語られる。
まぁ…キ◯ガイの様な親と、自分を捨てた母親と、父に隷従するような兄が描かれる。犬との絆を構築するに足る環境の提示なわけなのだけども、家庭の歪みって問題提起でもあるのだろう。
かなり長い期間、収監されていたようで…よく狂わなかったと不思議なくらいだ。
そんな背景を起点に語られるのは、不寛容な社会なのかなと思う。
初恋の人に、懸命に拍手を贈る様は痛々しいほどに健気で…誰よりも強くたくさん拍手をしていても、見つけてもらえない。それはつまり届かないって事だ。
自分は車椅子で周りはスタンディングオベーションだから。多数派の価値観に埋没している状況が強烈に伝わってくる。彼は周りにも自分にも悔しいのだと思う。
職を探そうにも受け入れ先はない。
行き着く先はドラッグクイーンである。類稀なるその歌声が彼を助けてくれる事になる。
普通の生活をしたく努力もしてみたけれど、与えられたのは普通ではない環境だ。
彼の居場所は、この世界のどこにもない。
彼はどうやら犬と意思の疎通が出来るようで…犬を使って法を冒す。
なのだけど、ここで疑問に思うのは「法」の範囲と効力だ。彼を受け入れない社会が、彼以外の人を主な対象に作ったルール。彼が崇拝する神ではなく人が作った戒律を強制される理不尽さを感じていたのかも。
犬を使った犯罪も相互扶助にとれなくもなく…誰も助けてくれなかった社会で、本能である食欲を満たす為、犬が勝手にやった事。
犬を裁く法律はないから、罪っていう観点の所在を問うような事かと。要約すると法に触れなくても罪深い人間は腐る程いるって事なのかなぁって。
いやまぁ、それでなくても罪深い存在って前提なんだよな、確か。
ラストになってマフィアが襲ってくるのだけれど、それまで仲間であり癒しと思ってた犬が、一変して牙を向き襲いかかる。
二面性みたいに思うけれどそうではない。獣の習性を発揮しただけだ。おそらく人間にもそれは当てはまる。危害を与える存在には牙をむき襲いかかる事こそ本能だ。従順である事は理性を用いて被った仮面なのだ。
まぁ…死ぬまでシッポしか振らない人間もいるんだろうけど。
ラストに彼は正装し教会の前で死ぬ。
あの自白を懺悔として「連れ出して欲しい」と乞い願う。彼は命を全うしようと足掻いたのだろう。それでも、もう疲れたと。
「もういいよね。もう許してほしい。色々ハンデを抱え生きてきたけど、やっぱりここに居場所はない。どうか神の御許に連れ出してほしい」
僕らが普通に生きてる世界は彼の目にはそう映るらしい。
…うーむ。
全力で否定できないところが悩ましい。
主演の人の歌声は本人なのだろうか?
いや、たぶん違うだろうと思って見てたのだけど、違ってたとしても、こんな重たい役をよくぞ全うしてみせたと拍手喝采だ。
ずっと諦めた人の目してたもんな。
ダークな101匹わんちゃんアクション
ワンコ達がすばらしい。
ドッグトレーナーと根気が必要であったであろう
撮影陣、グッジョブです。
それ含めアクション・・・いいですね。
・・・だけだったような気がします。
主人公の今の立ち位置になってしまった背景の
描写があったような無いような?な感じなので
なぜそーなる?が刺さってこないんですよね、胸に。
ワンコとの連携は(まぁ)わかりますが・・・。
以心伝心はやりすぎ感が・・・あるっちゃある。
もう、フォースを感じますよ。
比べるのもなんですが、ホアキン版ジョーカーは
めちゃくちゃ感情が揺さぶられ、移入して
「そうだよね、ジョーカーになっちゃうよなぁ」
とめちゃくちゃ胸が締め付けられましたが、
本作の主人公は特撮物にでてくる怪人レベルの
ような印象でした。つまり、そういう能力を
もってるのねーって・・・止まりなんですよね。
映像作品としては素晴らしいとは思いますが、
物語としてはどーなんだろ?ってとこでした。
期待していただけに残念。
「DOGMAN ドッグマン」リュック・ベッソンを映画館で観ることは...
「DOGMAN ドッグマン」リュック・ベッソンを映画館で観ることはもうないかなと思ってたんだけど、これは良かったな。ドラッグクィーンや障がい者の描き方に薄っぺらさはあるけど、神が救わない弱者、虐げられた人たちの痛みを描いた秀作でした。
犬は神のメタファーというより、他者の痛みを感じることができるものが神であるということかもしれないですね。あと、レオン再びみたいな声もあるけど、バイオレンスはそれほどないです。エリック・セラの音楽はもろレオンですけどね。
ハッピーエンド?
辛い幼少期を過ごした主人公、留置所で自分の過去を精神科医に話しながら人生を振り返っていくスタイルの映画です。
父親の虐待が酷すぎて、見てる側も辛いです。お母さん!何とかしてあげられなかった?人里離れた山中に住んでる家族だと思ってたら、そうじゃないことを意外な場面で知ります。
まさに主人公はドッグマン!犬たちとささやかな楽しみを糧に穏やかに暮らしてほしかったな。
せめてラストはハッピーエンドだったと思いたい。じゃなきゃ辛すぎる。
見逃さなくて良かった…
ほぼノーマークでしたが、
リュック・ベッソン監督作品であること、音楽はエリック・セラであることを
あるきっかけで知り、
(映画「グラン・ブルー」や「レオン」でのタッグが有名です)
それはマストじゃない!?ということで観に行きました。
これ、見逃さなくて良かったです…
ホントに。
公開されて2週間なのに
上映館も上映回もぐっと減らされて風前の灯火😭
こんないい作品が
ほとんど知られずに消えていくのは何とも惜しく思います。
主演の俳優さんの演技はもちろんなのですが、
犬たちの演技?が素晴らしい。
犬って本当に人を裏切らないんです…(人は人を裏切りますけど。)
その忠誠心のなせる技なのかもしれません。助演賞をあげたいです。
幼いときに父親の虐待を受け、
車椅子の生活になってしまった主人公。
それでも何とか希望を見出そうとするのですが、世の中は冷たく、心を許せるのは犬たちだけ…。
そんな中で、自分と犬たちの糧を得るために次第に犯罪に手を染めていく。
唯一見つけた職場は、
ショーパブで女装をしての
週に一度のパフォーマンス。
エディット・ピアフや
リリー・マルレーンを歌うシーンは、思わず心が震え、涙なしには観れませんでした。
まさかリュック・ベッソン監督を通して
エディット・ピアフを知るとは…
劇中で歌ったのはピアフの「水に流して」。
〝良いことも悪いこともあったけれど、私は後悔してない…〟
それはまさに主人公ダグラスの生き方そのものだったのでしょう。
今、ピアフを聴きながらこれを書いてます。
犯罪はもちろん許されないことですが、
社会のひずみによって生まれた底辺の人たちによる犯罪は、
社会全体の責任でもあると言えるのではないか…
そんなことを考えました。
その罪を贖ったラストシーンの描き方に
長い低迷期だった監督の復活も感じました。いい映画です。
犬とドラァグクィーンの受難オペラ
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの女装した顔と犬を重ねたアートワークだけ見て鑑賞。
もっとグロいめのバッドテイストな作品かと思ったら、そこまで酷くはなかった。
むしろ、犬の檻を抜け出して施設に入所した少年ダグラスが、恩師ともいうべきサルマとシェークスピア劇に興じたり、ゲイキャバレーでドラァグクィーンとしてデビューした彼が、エディット・ピアフやマレーネ・ディートリッヒ、マリリン・モンローに扮して、リップシンクの芸を魅せるシーンが長かったりで、要は、ある種の(ミュージカルより相応しい)オペラとして楽しめば良さそうだ。
もちろん、ダグラスは、神の名の下に少年時代に虐待され、最後に十字架の影に倒れて息を引き取るのだから、キリストの受難のイメージを重ねている訳だけれど。
まぁ、考察し出せば、いろいろありそうだけど、まずは本作で使われた懐メロの数々を復習することから、作品の反芻を始めるのが良策かと思う。
【参考】※各自URLは検索してください。
『DOGMAN ドッグマン』の挿入曲とサントラ
2023.12.22
※以上、Filmarks投稿を一部修正の上、投稿
監督、もう少しカタルシスを
お約束のファーストカット、監督戻ってきてくれたんですね。
ジェットリーのダニーザドックが犬のように育った主人公の話だったのに対して、今回は本当に犬たちが出てくる話
スリービルボードで存在を知ったケイレブさん、どんなちょい役でも凄い存在感の俳優さん。
デビューは大好きなノーカントリーだったとはビックリ
何処か狂気を孕んだ雰囲気は本作でも健在、でも留置場で話すダグラスの優しい表情は新たな面を観れた。
残念なのはカタルシスが足りないところで減点1
最初に出てくるギャングの親分、結局ラスボスなんかーい。もっと姑息で変態で狂ってるやつがラスボスじゃないと物足りない。
レオンのオールドマン然りキスオブドラゴンのチェッキーカリョ然り
でも、エリックセラの音楽、良かった。
犬たちのイエスキリスト
主人公ダグラスは「規格外のダークヒーロー」であるが、犬たちのイエスキリストが誕生する物語ではないか。病的なほど理不尽に暴力的な父親の犬への扱いに反発したことから、犬小屋に閉じ込められて悲惨な幼少期を送り、それが原因で車椅子生活を余儀なくされる。あまりに過酷な境遇に置かれた状況を描けば、リアリティさからの乖離を感じるかもしれないが、DVや虐待されている当事者にとっては、大げさとはいえないのかもしれない。自らの半生を語り続けるうちにダグラス演じるケイレブ・ランドリー・ジョーンズの迫真の演技によってドッグマンの世界に自然と引き込まれていった。時には人生の伴侶であり熱烈な信者である犬たちを犯罪に利用するが、弱き者の御用聞きとなって、さらにこの世の不幸を背負うことになる。最後の十字架の影に自らの身体を授ける印象に残るシーンでは涙がこみ上げてくる。だが、これで終わりではない気がするのは自分だけか?キリストの復活を予感させる一幕でもあったように思う。
傑作過ぎる(*゚∀゚)
エンディングのサティーンが歌う"Autumn Star"も映画の内容にぴったりなソングですが、監督のリュック・ベッソンが映画を製作するにあたり、先ず実際にあった監禁事件や、殺人事件が起きた背景等を緻密に調べ上げてからストーリー構築を行った背景から、ダグラスの壮絶な半生がフィクションであるがどこか本当にあったかのような錯覚すら覚えてしまいます。
ダグラスは、闘犬用に育てられた犬の凶暴性を強めるためにわざと餌を与えないことに同情し隠れて餌やりをしていたところが兄にバレて厳格で暴力を振るうことも惜しまない父親により犬小屋に罰として監禁されてしまいます。
ダグラスの母は身籠った身体でありながら、過酷な環境には耐えられずダグラスをおいて逃げてしまうのだが、それが後々のダグラスの心に深く決して癒えぬ傷が生じてしまいます。
犬小屋でダグラスが父親に銃口を向けられ切断した指をパトカーに見せるようにと理解した犬が警察を動かし家に突入したことでダグラスは保護されるわけだが、自由を手に入れたと同時にダグラスは下半身不随に、車椅子生活になります。
ここまでがダグラスの幼少期ですが、愛を知らずして人間を心底信用することが出来なくなったダグラスには、一方的な思い込みで恋い焦がれ失恋に明け暮れても、傷心のダグラスの傍らには犬たちがいました。
それが、ますます犬たちとの絆をより強固にしていくきっかけになるのですが、同時にダグラスのブリーダーとして行きていくには社会性も無ければ理解者がいないために、結果悪の道に墜ちていくのは予想出来る展開だったと同時に、ラストの教会の前で倒れるシーンは最期は大好きな犬たちに囲まれながら昇天していきます。
ダグラスの人間として駄目な部分もギャングを相手に怯まず立ち向かう強い一面も、犬たちはダグラスを心底信用し、犯罪の片棒をかつがされても忠誠を誓い、教会にもかけつける姿は偉すぎるとしか言いようがありません。
哀しくも優しい。でも絶望を感じる。
一番恐ろしいのは人間。それをまざまざと見せつけてくるけれど、その中にも救いがある。
でもその救いはやはり人間ではない。
これまでの人間社会は何も変わっていない。
人間の愚かさはこの先も変わらないのだと絶望感が押し寄せるが、この映画で少しでも気付いて欲しい。
いつ人間は学ぶのだ?こんなイかれた世の中にいつ気付くのだ?こんな世界ならいっそなくなればいい。
この映画の制作にあたり危害を受けた動物はいません
なんと四半世紀以上も前のフィフス・エレメント以来の鑑賞となるリュック・ベッソン監督作。毒親のせいで不条理な生き方を余儀なくされた主人公ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの多頭飼育のイヌちゃんとの人生譚で、ベッソンらしからぬヘビーさのある本作でおもしろくは観れたのだが、主人公の悲惨さと社会的不条理の関連が希薄なため、心に刺さってくるものがさほどない。
全体に表層的ではあるけど、脚の不自由なドラァグクイーンを演じるケイレブや、先日観た落下の解剖学同様、どーやって指導してんの?なパルムドッグ賞級のイヌ演技はみごとで、主人公に忠実な姿にちょっぴりうるる。そーいや昔は野良犬がそこらに普通にいたし、仔犬を拾って育ててるなんて当たり前だったなとノスタルジー。
236 あれー?これ確かリュック・ベッソン監督やんな?
ワタシゃあてっきり犬男に変身してバンバン悪を切る!と思っていたので
出だしから ん?アクションがない。
身内からの後味悪い攻撃や
女装してどうすんねん?いったいどこに泳ぎ着くねん?
と思ってゲンナリしていましたが
残り30分くらいからガンガン物語は走り出し
昔少年ジャンプに連載していた犬物語顔負けにワンちゃんが
主人の意思どおりに動き最後はヤクザ屋さんまでやっつけてしまう。
んなアホな(笑)どうやって躾けたんや?CGでっか?
しかしやっぱり主人公が受けた心の傷は最後まで染みましたね。
で、ユーリズミックスのスウィート・ドリームスが流れたのは懐かしかった。
ゴッドファーザー愛のテーマもかかってたよね。
70点
MOVIX京都 20240320
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