「見逃さなくて良かった…」DOGMAN ドッグマン ruriruri1515さんの映画レビュー(感想・評価)
見逃さなくて良かった…
ほぼノーマークでしたが、
リュック・ベッソン監督作品であること、音楽はエリック・セラであることを
あるきっかけで知り、
(映画「グラン・ブルー」や「レオン」でのタッグが有名です)
それはマストじゃない!?ということで観に行きました。
これ、見逃さなくて良かったです…
ホントに。
公開されて2週間なのに
上映館も上映回もぐっと減らされて風前の灯火😭
こんないい作品が
ほとんど知られずに消えていくのは何とも惜しく思います。
主演の俳優さんの演技はもちろんなのですが、
犬たちの演技?が素晴らしい。
犬って本当に人を裏切らないんです…(人は人を裏切りますけど。)
その忠誠心のなせる技なのかもしれません。助演賞をあげたいです。
幼いときに父親の虐待を受け、
車椅子の生活になってしまった主人公。
それでも何とか希望を見出そうとするのですが、世の中は冷たく、心を許せるのは犬たちだけ…。
そんな中で、自分と犬たちの糧を得るために次第に犯罪に手を染めていく。
唯一見つけた職場は、
ショーパブで女装をしての
週に一度のパフォーマンス。
エディット・ピアフや
リリー・マルレーンを歌うシーンは、思わず心が震え、涙なしには観れませんでした。
まさかリュック・ベッソン監督を通して
エディット・ピアフを知るとは…
劇中で歌ったのはピアフの「水に流して」。
〝良いことも悪いこともあったけれど、私は後悔してない…〟
それはまさに主人公ダグラスの生き方そのものだったのでしょう。
今、ピアフを聴きながらこれを書いてます。
犯罪はもちろん許されないことですが、
社会のひずみによって生まれた底辺の人たちによる犯罪は、
社会全体の責任でもあると言えるのではないか…
そんなことを考えました。
その罪を贖ったラストシーンの描き方に
長い低迷期だった監督の復活も感じました。いい映画です。
ホントにベッソン復活してほしいですね。まだこれ1本だけじゃ・・ケイレブ凄く良かったんですが、個人的には最近迷走?気味のライアンゴズリングで何か企画してほしい。