劇場公開日 2024年3月29日

オッペンハイマーのレビュー・感想・評価

全829件中、221~240件目を表示

3.5日本人としては複雑な題材……でも、まずは観た上で論評してほしい

2024年4月14日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

まぁ、被爆国日本としては、色々と複雑な感情を抱くのは仕方のない題材の映画であるのは事実
とは言え、実際観てもいないのにあーだこーだ言うのは一番ダメなことだと思ったので、180分という上映時間にビビりつつもしっかり腰を据えて観て来ることにしました

実際観て分かったのは、この映画が「原爆の父」と呼ばれたオッペンハイマーだけではなく、
ルイス・ストローズという人物についてを描いた映画でもあるということ
その人を見事に演じ挙げたダウニーJr.がアカデミー助演男優賞取ったのも納得

ただ、この人がどういう立場の人で、たびたび出てくる公聴会のシーンが、一体何を議題にしているのか、という点についての予備知識くらいはないと、ちょっとわかりづらい展開になってしまってますね。あまりその辺については説明してくれてないですし
私は観た後でネットでこの人調べたことで、「ああ、そういう事だったんだ……」と腑に落ちましたが、観てる最中は結構わかりづらかったかな

映画の本筋はあくまでオッペンハイマーの人生についてを描いている
原爆開発と、その後についての経緯をあくまで彼目線で描くことに集中した結果、
当初原爆の標的となるはずだったドイツや、そのあと実際に落とされた日本からの視点は完全に排除された形となっていますね

そのことで、「実際に被爆した広島・長崎がどうなったのかを作品の中に出さないのはヒドイ!」という意見もよく見かけましたが……
この映画をオッペンハイマーとストローズの二人の人間からの一人称、として描いた以上はそうなるよね、というのは、手法としては理解できました
あくまで彼らの視点から描いたのなら、実際に自分で見聞きしたわけではない現地の悲劇についてはああなってしまうのも已む無しではある、と
ただ、よくあるあらすじ紹介なんかだと、「実際に原爆が使用された後の惨状を知って、オッペンハイマーは水爆反対に変わった」と書いていますが……
本作内の描写ではそれは明らかに違いますよね

作中でオッペンハイマー自身が言っていますが、「科学者は理論から結果が予想できるから、どんなことが起こるか想像できる。だけど普通の人はそれが出来ないから、実際に事が起きてからでないと物事を理解できない」(大体の要約)
その言葉の通り、作中のオッペンハイマー自身は、原爆投下後の現地写真を見るより前の時点、原爆投下の知らせを受けたそのすぐ後の時点で、実際に人々がどのようにして死んでいったのかを概ね理解し、その光景を幻視しています

彼は原爆を使えばどうなるか理解していたうえで、
一度これを使い、その結果どうなるかを知れば、人々はもう二度とこれを使おうとは思わなくなるはずだ……という事に期待していた、というのがこの映画での描かれ方
しかし現実にはそうはならず、核開発はその後も続き、
かつて「核爆弾が爆発すれば、連鎖反応が止まらず大気にまで火がついて世界が滅ぶ」という結果としては間違えていたはずの計算と同じように、
最初の核爆弾の火を人類にもたらしたことで、連鎖的に核開発が加速し、世界を滅ぼしうるきっかけを作ってしまった……という事に苦悩するプロメテウスになってしまった……というのがこの映画内におけるオッペンハイマーに対する解釈

広島・長崎への原爆投下が成功して浮かれ騒ぐ人々の描写も、日本人からしたら「何笑ってんだよ……人が大勢死んだんだぞ」って思ってしまうけど、
少なくとも当時の一般的な米国民にとってはああ受け止められていた。立場の違いというのはそういうものなんだ、と受け止めないとキツイものはありますが、
オッペンハイマー自身や、陰で泣いたり嘔吐したりしている科学者たちの反応で、そこは緩和されているように思います
ちゃんと物事を理解できる人々にとっては、自分たちが何をしてしまったのか、その罪深さは自覚できていたのだ……という形で

全体としては、最初の原爆が開発されるまでの経緯と、その中心だった科学者のその後を描いた映画ではあるが、
決して核兵器肯定でも、それを産み出したオッペンハイマー礼賛でもなく、むしろ反核寄り

ただ単に「オッペンハイマーが主役ってだけでけしからん! ふざけんな!」って拒絶するだけの人には、ちゃんと観た上で物申してほしいと思う映画

そして政治的・感情的なお話とは別の、映画としての評価
まる3時間という長丁場にも関わらず、引き込まれる演出と映像・緩急の妙で、その長さを長いと感じさせないノーランの手腕は流石の一言

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cysteine

3.5エンタメ要素はほぼ無い

2024年4月14日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

寝られる

流石のノーランも今回はエンタメとして仕上げるのは無理だったかな。町山智浩が一回観ただけじゃ理解出来ないと言っていたが確かにその通り。色んな登場人物の説明は全くないし、ナレーションもない。カラーとモノクロの意味も全く説明ないので時代で変えてるのかと思ったら違うし。解説聞いたらやっと半分くらい理解出来た、しかしながら全く共感は出来ない。自分は被爆2世だし。
もう一度観ればより理解出来るとは思うが前半とかたるいし映画館でもう一度はないです。配信されたら又観るかも。

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きんどー

オッペンハイマーの幾多の苦悩を描写

2024年4月14日
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原爆産みの親オッペンハイマーの人となりや開発過程や赤狩りにおける苦悩が描かれていました。オッペンハイマーの笑顔が殆ど観られなかったようにやや重いストーリーでした。戦後の時代背景である赤狩りでは権力志向が強い老策士に嵌められたり人生は決して幸福な道のりではなかったようです。ただ素朴な性格なのか女性関係には驚きもありました。広島長崎への原爆投下についてはロスアラモスでの核実験成功後のスピーチの場面で幻想としてケロイド状の女性の顔や誰もいない座席を映すことで被害者への心の葛藤を描いているように思いました。なお赤狩り追及場面などで登場する数多くの人物とポジションは追いきれず。3時間の長さは感じませんでした。

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さわさん

2.5予習は必要

2024年4月14日
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学者先生という職業は思想や感情もなく象牙の塔にこもりただただ研究に没頭して、と思いがちなところ。
作品中ではそうではなく共産党員にもなりかけたり組合活動したり女にだらしなかったりという学者像とは違う面が見える。
英雄だったりレッド・パージされたり毀誉褒貶半ばする人で研究と実践と国家への貢献でハイになったり投下したことによりダウナーになったり人となりが描かれるわけだけどなんかこの人に感情移入がなかなかできないのは話がわかりにくいからだと思う。
時間軸が行ったり来たりするしアインシュタイン以外は誰が誰だかよくわからなくなるし。

原爆ができたところでほぼほぼ使う必要がなかったのに詭弁でもって落とした、というのが日本公開が遅れたように思えた。
しかし、それが当時の対日感情でありイエローモンキーになら落として万人単位で死んだって構わないという差別感情だろうから当時を反映してるなら変なポリコレする必要ない。

つまり何が言いたいかというとクリストファー・ノーランらしく難解にして冗長

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ニック

4.5連鎖反応

2024年4月14日
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SP_Hitoshi

3.0原爆開発の最も近くにいて中身を知り得た者の心の内面を描く

2024年4月14日
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怖い

知的

難しい

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アボカドかゆうま

4.0長い!でも退屈はしなかった!

2024年4月14日
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原爆開発を巡り、各人の策略や苦悩など様々な想いが入り乱れており、複雑な映画だった。
原爆テストのシーンは圧巻!原爆のすさまじい威力の片鱗を感じ取れたようだった。

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おおかみ

3.5テーマがテーマだけに面白いとかって感想にはなりにくい作品。 前半は...

2024年4月14日
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テーマがテーマだけに面白いとかって感想にはなりにくい作品。
前半はノーラン節とでもいうような展開についていくのが大変。登場人物も多く時間軸の行き来を高速で処理していかないと難しく訳わからない。
実際一緒に観た奥さんは前半眠りに落ち、後で聞いたら上に書いたとおりだった。自分はC・ノーランということでネタバレ覚悟で予習していったから構成が読めていたので何とかなった。多少勉強していくことをお勧めする。
ポイントは戦後の原子力委員会でのやりとりから回想いていくということ。

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susumu takeda

1.5なぜ内外で高評価なのかさっぱりわからない

2024年4月14日
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けいちゃん

4.5予習した方がいい!!

2024年4月14日
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ともひろ

4.5人間の欲望と限界

2024年4月13日
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悲しい

怖い

難しい

時代の要求に応えて原爆実験を成功させた主人公が、その後時代の変遷から あらぬスパイ容疑をかけかれて弾劾されるという、時代に翻弄された物理学者オッペンハイマーの決して順風満帆ではい生涯を描いたもの。その実験成功から1ヶ月以内に広島、長崎に落とされたことが、描かれるまでもなく生々しい。しかし映画の主題はあくまでオッペンハイマー個人の生涯で、彼が神などではないことを証明している。むしろ、彼が神を信じていたのかどうかが気になった。

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Naotanjr

5.0研究者から破壊者、世界の憂い

2024年4月13日
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バーベンハイマーと言われるほどアメリカで話題となった作品
もう一つのバービーはほぼ日米同時公開
題材が題材なだけに配給が懸念されたが何とか公開

研究者の苦悩から開発への熱意、恋人、そして国の英雄からの転落
最後の演説後のあの描写はゾクッと来るものがあった
全世界の人に観てもらい核の抑止力について考えてもらいたい

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SPEC2 THEEND

5.0ノーラン監督、ごめんなさい

2024年4月13日
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白状すると公開2日目に一度通常スクリーンで観に行ったのだが、満腹感と寝不足、事前になんとなく耳にしていた複雑な構成に頭がついていけず、あんなに楽しみにしていたのに途中うつらうつらしてしまう始末。ものすごい敗北感と後悔で、2度目の鑑賞へ。今度はさらによい環境でということでDolby cinemaを選択。

結果として2度目であっても、事前情報を入れた上で観ても十二分に楽しめる作品だと認識。
説得力のないコメントだと言われておかしくないのだが、なぜこんなに面白いのに初回ドロップアウトしてしまったのかわからない。
ただ伝記映画であることを考えるとネタバレだのはそこまで意識しなくてもよくて、ある程度予習したほうが楽しめる作品なのではと思った。

日本の描かれ方については賛否両論あるのだろうけど、自分はこの作品でも原爆の恐ろしさを感じられると思う。
最後に必要なのは想像力だから。
なので直接的な表現がないから観るべきでない作品だとか言う意見には全く賛成できず、我々日本人を含め世界の人に観て欲しい。
あの熱狂した学生達のシーンからは、実験シーンと並ぶ怖さを感じる。

一言でまとめられないが複雑な心情を、主観と客観で描いていったのはすごかった。
感情の揺れを自然現象のカットを通すのもよくできてるなあと改めて思う。
IMAXではないが、大画面でよい音響で観るのは本当におすすめだという意見に同意。
映画館で観て欲しい。

最後にもう一度、1度目はついていけなくてごめんなさい。

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本まぐろトロ子

4.0オッペンハイマーの視点にて描かれた秀作。原爆の父の不完全で純粋な狂気。

2024年4月13日
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怖い

知的

難しい

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どどんぱ

3.0難しくし過ぎ?

2024年4月13日
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iYiHedP8PmIUPr5

5.0面白かった

2024年4月13日
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複雑だと聞いていたのでネットで登場人物の予習をしてから見た。おかげで、人間関係を見失う場面は少なくて済んだ。それでもあまりにも密度が濃すぎて、頭がついていけない箇所がいくつもあり、もう一度見るか解説読むか、、となった。そうした複雑さや情報の過剰さも含めたエンタメとして、高いレベルの演出テンションを保ったまま最後まで突っ走る充実した3時間だった。
モノクロ部は、最初はこの部分いるの?と思ったが、見終えると、主人公を捉えるもう一つの側面として必須だったと分かった。ダウニーJRの小物感溢れる佇まいは見事だった。
人物評伝ものは、つい一歩引いて見てしまうことが多いが、ネタが原爆なだけに読後感は超重量級だった。日本人にとっても特別なテーマで、敢えての間接描写が続く一連のシーンは動悸が止まらなかった。変な横槍を跳ね除けて、公開されたのは本当に良かった。

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どんぐり

3.5人類がまだ存続しているのはただの偶然か

2024年4月13日
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3時間ものでしかもドキュメンタリーのようなものでありながら、最後まで退屈せず楽しめました。トリニティ実験のところはドキドキするものの、日本人的にはどういう思いで見守ればよいのか・・・若干複雑でしたw

原爆開発後、時折オッペンハイマーが閃光(の幻影)を見るのが印象的であり良い表現と思いました。まぁ・・・そういうことだよね・・・っていう。
私が今こうやってレビューを書き込んでいる今この瞬間にも閃光が走るかもしれない。
新しい世界になったというのはそういうこと・・・・

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Kuyan

3.0予習してから見たほうが◯

2024年4月13日
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知的

難しい

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Dolly12

3.5オッペンハイマーは現在の黙示録か

2024年4月13日
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カンパク薬局

4.0天才科学者と凡人政治屋の確執を描いた物語

2024年4月13日
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臥龍