劇場公開日 2024年3月29日

「物語の軸」オッペンハイマー sironabeさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5物語の軸

2025年1月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

知的

難しい

 1954年、原爆の父オッペンハイマーは、共産主義者と疑われる。理論物理学で若くして著名な研究者となった彼は、ナチスドイツより先に原爆を開発するためのリーダーに抜擢される。ドイツ降伏後も開発は続行され、ついに完成した原爆は日本に二度投下される。
 日本での公開に物議が醸し出され、遅れて公開されました。確かに、広島長崎の地獄の描写が無いことに違和感があります。そして原爆開発後にひどく苦悩する姿が、物語のクライマックスや主軸になるのかと思いました。しかしそれは、戦後に彼は共産主義者かどうか、という聴聞会の様子でした。日本人からの視点では、つまらないと言えるかもしれません。
 ところで、物語は時系列が前後して把握するのがちょっと大変。共産よりのところもある女たらしのオッペンハイマーは、アインシュタインら先人が持っていた慧眼を持っていなかったということか。
 出演陣が豪華で、しかも誰だかわからないそうだったのかという人も。

sironabe