劇場公開日 2024年3月29日

「世界を破壊する」オッペンハイマー 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)

3.5世界を破壊する

2025年1月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

正直映画館で観なくて良かった。
特に原爆実験が行われる前の前半は情報量が多く
スピード感ももの凄く早いので、
一度休憩して見る事にしました。

映画ではあるけど文系と言うより理系の頭がいると
思うのはクリストファーノーランの作品を観ていつも
思う事だけど、今作はその最たるもので
分からない人は置いて行きます感が半端なかった。

正直オッペンハイマーと言う名前もこの映画で知ったくらいで原爆の父が賞賛からどんな晩年を過ごしたかも知らないので、
後半の聴聞シーンなんかは何を見せようとしてれのかも
分からなかった。

ラストのアインシュタインの言葉でなんとなく分かった
のだけど、それでもこの3時間の映画を最後まで集中力を
途切らせずに見せる演出は流石としか言いようがない。

日本人として、いや地球人として原爆投下は断固反対、
どんな理由があったとしても受け入れられる物ではないが、原爆の父でありその主導者だった人物が、人間を大量に殺す兵器として開発したわけではなかった事は安心した。
自分の信じた学問の先に原爆があり、それが人を殺し
その先にはその数1000倍の水爆というものがある
と言うオッペンハイマーの苦しみが分かって観て良かったと思いました。

そして戦後の地球は凄いギリギリのバランスで保ってるのだなとゾッとしました。

奥嶋ひろまさ