「アカデミー賞13部門ノミネートですか〜😩…」オッペンハイマー ゆ~きちさんの映画レビュー(感想・評価)
アカデミー賞13部門ノミネートですか〜😩…
昔、クローン羊のドリーが生まれた時、世界中で倫理観についての論争が繰り広げられましたが、科学者たちは科学の力で世界を変えることができるか、世の中に役立つ発明ができるかという発想で、恐らく今でもクローン動物、クローン人間の実験は秘密裡に進められているものと思います。この作品を見ながら、ずっと科学者の葛藤を想像してました。
そもそも字幕なしで、英語力が中途半端で理解できる作品ではないんですが…w
去年の夏の公開当時はバービーと観客を二分していて、バーベンハイマーなる造語ができるほど、映画館には人が溢れていました。私の周りでもオッペンハイマーは観たいけど、バービーはいいや…的な感じで結局私はバービーを1人で観に行きましたが、被爆国出身としてオッペンハイマーなんて、意地でも観るもんか!と作品化に憤っていました。
IMDbアプリの評価でも8.4/10、アカデミー賞候補が発表され、受賞が有力視されているせいか、今頃になってオッペンハイマーやバービーが再公開されているタイミングで、覚悟を決めて観ることにしました。
日本でも3月公開予定で、恐らく多くの方が観に行くと思われますが、これは事前にオッペンハイマーの生涯を予習しておく必要があります。映像的にはやはり原爆実験のシーンが一番インパクトありますが、ちゃんと予習しておけば後半の赤狩りシーンや世界を滅ぼしうる発明をしてしまった苦悩で苦しむ大発明家の姿など、見ごたえのあるシーンはたくさんあります。
またカラーとモノクロのシーンが交互に入り、「哀れなるものたち」のようなわかりやすさがないので、余計に予習が必要な作品でした。
有名な役者さんがたくさん出てきますが、ロバート・ダウニー・Jrとラミマレックの目力が印象に残るくらいで、あとは役が憑依したと思うほど、誰が演じたかが全くわかりませんでした。アインシュタインとかそっくりでしたしw
カナダに来てすぐに日系のお祭りがあり、そこでボランティアをしたのですが、開催された公園が「オッペンハイマー・パーク」。…何とも不思議なつながりを感じます。
オッペンハイマーは1960年に来日したそうですが、日本人はどんな思いで、どう迎えたんでしょう。
今だに戦争は続いていますが、長崎以来、まだ原爆は落とされていません。本当は原爆を落とせば戦争なんてすぐに終わるんじゃないでしょうか。でも人類は薄々、争いの愚かさ、不毛さを知っていて、原爆という「卑怯な」武器を使わずに国力を示したいのか、どうしてあれ以来原爆が使われないのかに思いを馳せました。
ダイナマイトを発明したノーベル博士はやはり殺戮兵器を発明した良心の呵責から、ノーベル賞を設立したと言われています。オッペンハイマーの晩年の苦悩はいかばかりか…。カナダ人の友人たちも、オスカーはオッペンハイマーだろうと予想しています。
みかずきさん、こちらこそコメントありがとうございました。
トリニティ実験で被爆した犠牲者が全く出なかったんですかね。まぁそこがストーリーのメインではないのですが…。
共感&コメントありがとうございます
広島の原爆投下から一か月後の九月に、アメリカは調査団を広島に派遣しています。調査団のなかには科学者もいました。
少なくともアメリカは広島の被害の実態をいち早く知っていたことになります。
では、また共感作で。
ー以上ー
鑑賞後、結構日が経ちましたが原爆や水爆の関連他、知らない事が多くて興味と知識欲が刺激されたみたいで、色々考えてしまう日々が続いてます。そういう意味では名作なのかもしれません。
ゆきさん、コメントありがとうございました。でもお返事のお気遣いは不要ですよ。
私の周りにはあいにく、この作品で悔しがれる同士がいないので、モヤモヤしてたので、ゆきさんに共感して頂けたら嬉しいです。
コメントありがとうございます。
お返事するまでに時間がかかってしまいましたm(__)m
鑑賞中は頑張って、冷静に!作品を観ようと試みました。
しかし、時間が経つにつれ、やはり怒りと悔しさが押し寄せてきています。
ゆ〜きちさん、カナダにお住まいなのですね。日本人以外の外国の方々の感想も、もっと知りたくなりました。
光陽さん、コメントありがとうございました。
客観的に冷静に観られれば、すごい大作で名作かもしれませんが、やはり唯一の被爆国としては、もっと感情的に観てもいいと思いました。
つくづく日本人はいい人たちです😩
コメントありがとうございます!
アカデミー賞は、感動作でなくとも作品賞が取れるという方向性は悪くないと思うのですが、かといって作品として凄く良いかな?というものが受賞するのも納得いかない感じです
Mr.C.B.2さん、
コメントありがとうございました。やっぱり時間かかりましたよね。そのくらい詳しい年表でした。
Flyの方はそこまで期待値上げるほどの内容では…w
ただ、アイアンクロウはきっとタイムスリップできますよ。ぜひこちらは鑑賞できますように。
コメント有り難うございます。
年表作るのに丸一日かかったので火曜日は映画が観られませんでした。
「FLY」観られるかな?「アイアンクロー」が始まりますが新宿では上映無し!
やっと観れたノーランがどうトリニティ実験を描くのかが、期待しすぎだった様です。
後、2022年のオッペンハイマーの名誉回復と時期大統領選等の流れが気になってます。
sow_miya さん、すごい、そこまで気づけて意識できた方、いらっしゃいましたかね…。
ただ、アメリカ人ってなんだかんだ、わかりやすいトランプが好きな人多いですよね。
共感とコメントいただきありがとうございました!オッペンハイマーは結局、来日すれど長崎、広島の地に立つことは無かったそうです。当時の日本国民全体の憎悪を科学者として計算した結果、原爆以上の恐怖を感じとってしまったのかもしれません。
共感とコメントありがとうございました。
コメントに書いていただいた「トランプが大統領になったら…?」という点は、わざわざ映画の中でJFKの名前を製作側が出したことから、そこをちょっと意識したのかなと自分は思いました。
ニコラスさん、わざわざお立ち寄りありがとうございます。
確かに科学者としては偉業を遂げたんですが、成功者の栄枯盛衰はなかなか切ないものがありましたね。キリアンの役作りも素晴らしかったです。
コメントありがとうございます。
モノクロシーンがどういう意図で登場するのかが分からなくて、時の流れが把握できない作りでしたね。
それと、原爆というものを生み出してしまった功罪とは別のところ(赤狩りなど)で人の尊厳を奪われて行く、もののあわれを感じさせられました。
おひさまマジックさん、思慮深いコメント、ありがとうございました。私も考えさせられました。
オスカー7冠だったことで全世界に興味を惹きつけた作品でしたが、日本人として忸怩たる思いが払拭できないんですよね。
色々ケチのついた授賞式でしたが、キリアンのオスカーのコメントが救いでした。
さすがNOBU さん、あの作品で反原爆が伝わったなんて…。そうか、そういうメッセージを受け止めるべきでしたね。
日本人は原爆に対して特別な思いがあるから、描き方に物足りなかったり、不満だったりしましたが、欧米人なりの反戦メッセージだとしたら、オスカーは当然でした。
sow-miya さん、まだカナダ在住なんで気にならないのですが、アメリカだったらもっと露骨な人種差別を感じるだろうなと思います。
決して南北戦争の時代から変わってない気もしますが、うちの親なんかも差別的なこと言うので、刷り込みは深そうです😩…。
Mさん、基本カナダは移民国家なので、特にバンクーバーは白人より有色人種の方が多いのでは?という感じで、そこまで透明でもないのですが、日本人は英語ができないと思われて時々無視されがちですw
昨日のバイトでも「透明だぁ」と思うことがありました😅。
ゆ~きちさんの捉え方、共感です。予想通り、公開後は日本でも色々な意味で物議を醸し出していますね。考える切っ掛けとしての映画、非常に影響力の高いコンテンツと改めて感じました。
『どうしてあれ以来原爆が使われないのかに思いを馳せ…』私は今回、これについて凄く考えさせられていて、本来【大量破壊兵器】である目的が、その異常な威力により軍や基地施設へのピンポイント使用が難しく市民を巻き込む【大量虐殺兵器】に成らざるを得なくなってしまった。撃てば同じことをされ、お互いに止めることができないという矛盾をも孕み、撃つに撃てない。撃ったら撃たれるよという威嚇が最も効果的な武器となっていますよね。抑止力、なんて言いますがその言葉のおかしさはともかく、確かに米ソ冷戦時代に核兵器が無かったとしたら、、第三次世界大戦が起きていてもおかしくなかったと考えます。
奇しくも今日、ウクライナのお隣のポーランドのトゥスク首相は「ヨーロッパは今、戦争前夜だ」と警鐘を述べました。市民にできることは少ないけど有ると信じたい。今度のアメリカ大統領選が大きなファクターになってきました。
今晩は
観ましたよー。
ムッチャ、面白かったです。
終戦を目的にしていたとはいえ、当時の米軍が行った蛮行を多くの人(特に海外の若い人)に知って貰いたいし、二度とあんなことはしてはならないというノーラン監督の想いが伝わった作品でした。
世界の8割が、広島、長崎の原爆投下を知らない時代に、今作の意義は大きいと思います。
それにしても、このテーマで映画を大規模で公開できるCN監督のメッセージが伝わりました。では。
共感とコメントありがとうございました。
自分のレビューにも書いたのですが、独立戦争の時に原子爆弾が完成していたとしたら、その威力を知りたいという純粋な科学的興味がまさって、相手の国に落としただろうかというところは問い正したいところです。
なんだかんだで、日本人は人として見られていなかった事実(今も見ていない人々はいるでしょうが)に、ズーンと胃が重くなります。
ロスアラモス研究所のメンバーたちにアフリカ系もアジア系も見当たらなかったことをみても、時代だったからとも言えるかもしれませんが、人の愚かさが際立つ映画だったと思いました。
Mさん、共感ありがとうございました。
日本人だけなんですかね、この、原爆と聞くだけで何とも言えない不快な気持ちになるのは。私もカナダで時々透明なアジア人やってるんで、この作品にオスカー7冠にあまりめでたい気持ちになれませんでした。
ずっと1年近く、待っていた作品でした。
日本人にとっては物足りない作品だと思います。
ゆ~きちさんと反対で、この映画の存在を知って以来、ずっと楽しみ(?)にしていました。
先日のアカデミー賞の授賞式で、(それまで大好きだった)ロバートダウニーJr.の行動に、「ああ、アジア人に対する白人の感覚は広島長崎からまったく変わっていないんだ」ということを痛切に知らされました。「透明なアジア人」だからこそ、この恐ろしい爆弾を落とせたのだと思いました。
NOBU さん、鑑賞前にわざわざコメントありがとうございました。
私なんかは全然作品の良さを味わう知性が足りませんが、NOBU さんならちゃんと理解できると思います。実話だから、多少予習をしても映像のダイナミックさは損なわれません。セリフと登場人物が多くて、かなり混乱しました。
私はましてや、字幕なしwww
今晩は。いつもありがとうございます。
今作、週末に鑑賞予定ですが、(滅多にない事なのですが・・。最初に情報を入れずに見たいモノなんですが。)評価が少し低いので、既に海外で鑑賞された方々のレビューを拝読しました。
驚いたのは、ゆーきちさん、talismanさん始め、素晴らしいレビュー揃いだという事です。(共感:58の方のレビューは特に凄い。)
有難うございました。実際に鑑賞してから、共感させていただきますね。とても参考になりました。では。
5月8日がドイツ敗戦の日です。日本の8月15日みたいな式典はドイツ全土レベルではないと思います。戦争とホロコーストに関する大事なスピーチ(ヴァイツゼッカー大統領)などは5月8日に行われたと思います
すご!ドイツ語吹替えであの作品、理解できたんですか?😳
私はドイツが早々に降伏してよかったね…と思いながら見てました。最後の最後まで諦めなかった日本人の国民性もすごく理解できたし、アメリカ首脳陣のやりとりのシーンでは、特にドイツ人の感想に興味があります。
詳しく教えて下さってありがとうございました。
ドイツ人の反応、う~ん。ドイツで公開されてもうかなりたっていた時期(去年9月)だったし、平日の昼間に行ったので学生風男子が数名居た程度でした。スクリーンが大きくて高品質でびっくりしました。映画始まってからはみんな静まりかえって集中して見てました。映画見たゲッティンゲンは大学町かつ研究所の町です。研究所は圧倒的に理系が多いので関心もかなり高かったのではないでしょうか。ドイツも他のヨーロッパの国同様、外国語の映画は吹き替えです。ただ最近の傾向なのか少なくともオリジナルが英語であれば、音声オリジナル英語+ドイツ語字幕の時間帯も混ぜるようで「オッペンハイマー」もそうでした。私は英語オリジナルの時間帯に見ることできなかったので、ドイツ語吹き替えで見ました。イタリアでもオッペンハイマーやってましたが吹き替えのみかどうかはチェックしなかったからわかりません。なんだか情報量少なくてすみません!
talismanさん、コメントまでありがとうございます。
talismanさんくらい作品を楽しむために、もっと内容を予習しとくべきでしたー😭… もうすぐ日本でも公開、みなさんのレビューが楽しみです!