夢みる校長先生

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夢みる校長先生

解説

「いただきます」シリーズのオオタヴィン監督が「教育」をテーマに制作した映画「夢みる小学校」のスピンオフ作品で、“子どもファースト”な学校改革を行った6つの公立学校の校長先生にスポットをあてたドキュメンタリー。

60年前から通知表や時間割のない「総合学習」を続けてきた長野県伊那市立伊那小学校、2020年度の通知表を廃止した神奈川県茅ヶ崎市立香川小学校、校則をゼロにした東京都世田谷区立桜丘中学校、宿題を廃止した東京都武蔵野市立境南小学校などを取材するほか、元文部科学省事務次官の前川喜平、教育評論家の尾木直樹ら専門家にも話を聞く。

小泉今日子がナレーションを務めた。

2023年製作/82分/日本
配給:きろくびと、まほろばスタジオ
劇場公開日:2023年8月4日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

監督
プロデューサー
オオタヴィン
撮影
オオタヴィン
編集
オオタヴィン
エンディングテーマ
RCサクセション
ナレーション
小泉今日子
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フォトギャラリー

映画レビュー

4.0こんな学校だったら愉しくってしょうがないよね!

2023年11月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

幸せ

オオタヴィンさんは自分の作品を「ポエタリー・ドキュメンタリー」呼びます。ドキュメンタリ映画なんだけどちょっと詩的な語り口だからとのこと。うん、確かに!と思ったりもする。
「いただきます1 みそをつくるこどもたち」「いただきます2 ここは、発酵の楽園」「夢みる小学校」に続いての本作品。オオタさんの作品に登場するこどもたちはとにかく元気で目がキラッキラと輝いているし、関わる大人たちはいつも精一杯に子どもたちと向き合っています。
本作品の校長先生たちの本気度が凄いです。生徒たちがこれから何が有っても生き抜いていける力をつけるために必要なものは何か?何が子供たちにとってベストなのか?生徒たちが自主的に考え行動できるように教師たちは生徒を信頼し伴走しています。
校長は大統領のようなものであらゆる権限を持っているので、どんなにでも今あるものを変えて行くことは出来ると力強く話されています。そうなんだ、校則も制服も宿題も通知表も・・絶対に必要なものでは無いと聞いて驚きました。
年々学校に行くことを拒否している子どもたちが増えている。これこそ多くの学校が教師が病んでいる証拠なのでは?先生たちも心を病んで休職している数も増えていますよね。映画に出てきた生徒たちの中から、このすばらしい教育を受け継いだ教育者になって現場に返ってきてくれたらと思いました。すぐには変わらないだろけれど少しだけ明るい気持ちにもなります。
このような取り組みをしている学校は全国の学校数からすれば、極々わずかでゼロに等しいとは思うけれど、無いわけではない。少しずつで良いので拡がって行ってくれることを願います。そして教育関係者の皆さんには一人でも多くの方に観ていただきたい作品です。

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しのぶ

5.0学び

2023年11月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

校長先生の裁量で通知表を廃止した小学校、宿題を出さない小学校、校則を廃止した小学校等々、結果的に子供だけでなく先生たちもイキイキとした学校生活を送る。こんな理想的な学校生活だったら私の半生も変わっていた?
大いに学びました。

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ゆうみ

4.5「心は形を求め、形は心を進める」の意味の逆転

2023年10月22日
スマートフォンから投稿

校長室を無くしたという校長先生の背後に映り込んだ「心は形を求め、形は心を進める」という張り紙。映り込んだのは一瞬だったが、長い間教育現場で、子ども達に型を教え込み、徹底させる指導の免罪符のように使われてきたこの言葉が、子どもファーストのために無くなった校長室の中に貼られていると、まるで正反対の意味を伝えてくることに気づき、感動を覚えた。
チャイムがないことも、宿題がないことも、それ自体に意味があるわけではない。チャイムがなくたって、旧態依然とした指導が続けられていたら、「時計を見ながら、自ら気づいて教師の期待通りに行動する」という真逆の力こそ身についても、「自分の“好き”や“楽しい"や“なぜ”を、時を忘れてとことん追求する」という力は身につかない。教師が自分のさせたいことを、子ども自らが行うように巧みに仕向けた結果の子どものそれは、自主性であっても主体性ではない。それでは知らず知らずのうちに、子ども達を戦争に送り込む手助けをしていたという戦前の教育のようになりかねない。
大切なのは、教師が徹底して子ども達を信じ、子ども達が主体的に学べるためにはどうするのか考えて、より学べるようにしていくこと。同時に、子ども達が見せる追求の姿の中に、学びを見いだし、価値づけられる力量を教師自身がつけていくこと。そのためには、教師自らが問いを持って学び続けること。
映画に登場した先生方に共通していたのは、その点だったと思う。
どうしても自分の過去の体験がベースになり、そこから中々抜け出せないのが人間の性。価値観を変えるきっかけとして、校長のみならず、学校に関わる全ての人に勧めたい。

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sow_miya

4.0こんな校長イイな〜とおねだりするんじゃなく

2023年9月13日
iPhoneアプリから投稿

夢みる校長先生
公立の小学校・中学校でなんとも個性的な学校づくりができるのは驚き。
先ず冒頭に登場する長野県伊那市伊那小学校は60年前から時間割・成績表のない総合学習をずっと続けている。
山羊の世話をしながら、そこに学習課題を融合させる工夫もお見事❗️ 個々それぞれ自分のやりたいことをするのだが、自然や生き物…それを見守る教師で、自己中心的ではなく思いやりを育む。
自然の中で野放しではない、けっして違う。
自主性マジックで誤魔化してない。

こども達の生き生きした顔になんでだろうか涙が出て😢くる。何かを浄化する涙か?
成績表廃止・宿題廃止や自主性を大事にする学校・校長がテンポ良く紹介される。
差し込まれる元文部科学省事務次官の前川喜平氏の言葉にホントにこんな人が文科省にいたということに妖精を見たような気持ち、じゃあなんでこれほど、魅力のない学校が多いのかと気の遠くなる思い。
尾木ママこと尾木直樹氏も出演だが、校長は男性ばかり裁量をふるうのに女性はガラスの壁があるのだろうか?
校長の裁量で主体的に存在できた学校でのこどもの姿があるが、ここに行き着くまでには地域との話し合い、そして改革するために手を抜かない校長と教師があったのだろう。
こども騙しではないエンパワメント。実はここに鍵がある…と思う。
後半に差し込まれた戦時中の映像、言葉の裏にあるものを考えなさいと、サラッと言う世田谷区立桜ヶ丘中学校校長。大人の責任を持つ姿勢に感心。生命力の映画でした。
ナレーション、キョンキョンの声が優しくて映画に柔らかい色彩

刈谷日劇ありがとう。

#夢みる校長先生
#刈谷日劇
#オオタヴィン監督
#小泉今日子

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gomako1933

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