劇場公開日 2023年9月29日

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「(補足事項あり)やや惜しい点もあるが、おまけでフルスコア。猫が好きな方はぜひぜひ。」ルー、パリで生まれた猫 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0(補足事項あり)やや惜しい点もあるが、おまけでフルスコア。猫が好きな方はぜひぜひ。

2023年9月30日
PCから投稿

今年333本目(合計983本目/今月(2023年9月度)43本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))

 「コカイン・ベア」が「熊枠」なら、こちらは「猫枠」といったところでしょうか。

 本作品「それ自体」は実話ではありませんが、実話に似せて作られたようなフシがあり、実際、登場する「人間側」といえば、主人公の女の子と父親母親、そして「魔女」といわれるおばあちゃんの4人くらいしかいない(ほか足しても5人か6人か?)という結構変わった映画で、むしろ「動物のほうが多く出てるんじゃないか」という感じです。

 この関係で、上述通り実話ものではないものの、猫視点で描かれているという事情からドキュメンタリー映画の様相になり、ほぼ「猫を見て癒される映画かな」という見方です。また、猫を通じて精神的に成長する女の子を描く映画だ、という考え方も可能と思います(私は小さいころはマンションの規約でペットを飼えなかったので(実は今でも)、猫とか犬を飼っている方には憧れますね。特に私は猫派です(そのことは犬派を否定するものでは当然ありませんからね)。

 こういった事情もあり、「ストーリーというストーリー」は一応存在するものの、それこそ(日本の)中学生か高校生の自由作文コンテストか何かで入賞しましたレベルの、本当に簡単なストーリーしかなく(逆に言えばそれ以外は結構猫を見せてくれるので、その意味でも「ドキュメンタリー映画」の様相は強い)、やや見方にブレは出るものの、結局のところ「猫をみて癒され」つつも、「猫を通じて精神的に大人になり成長する主人公(女の子)」が論点になるところでしょうか。

 減点対象は特に見当たりませんのでフルスコアです。
しいていえば、もう少し「多くの猫、動物を映してほしかった」という点は言えるかなと思いますが、それは水瀬いのりさんが声を入れられている「NHKの動物のクイズ番組の劇場版」(名前忘れた…)で、ってことなんでしょうね。

猫派の方も犬派の方も、「動物大好き」な方はぜひみていただければ、といったところです。

 (減点なし/参考/最後に出てくるメッセージについて)

 「動物をみだりに遺棄すると、懲役や罰金が科されることがあります」と「日本語で」表示されますが、動物愛護法との関係です(この点、やはり猫映画にせよ犬映画にせよ、それをみて「積極的に」傷つける方はそもそも見に行かないと思いますが、「何らかの精神的なトリガー」になっていきなり暴れ始める(この映画を見て、いきなり動物へのヘイトをなぜか溜め始める等)類型が「ありうる」のか、この注意書きが入っています。このことは常識論ではありますが、動物愛護という観点は大人もちろん子供にも大切な概念であり(上述通り、マンション等の規約によっては飼えないところもあるが、動物に接した経験は何かしら本人の精神的成長に寄与するところがある)、これがあった点は良かったです。

 (★追記★/減点なし/参考/ fin は何と読むのか)

 この映画はフランス映画です。
映画自体は普通の映画で、ひと昔前のように最後に FIN と出てくることはありませんが、映画内で主人公(女の子)が童話か小説かを読むシーンがあり、そこで「おしまい」を意味するところの発音は明確に「ファン」です。そして童話にせよ小説にせよ、そこには映画と同じように fin とあるものと思われます。

 この語、「フランス語として」読む場合、どう発音するのかが時々話題になりますが、上記のことを類推すると「ファン」と読むのが正しいように思えます(もちろん「フィン」と読んでも類推は可能な範囲ではある)。

yukispica