火の鳥 エデンの花のレビュー・感想・評価
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なんか足りない
火の鳥っていう手塚マンガって、ある意味脳がバグるようなところがあって、
ハートにズバン!と来たのと同時に、いつまでも処理しきれないなにかがあって、
そこに神を描いているとも言えて、それはまた一つの感動なんだと思うし、ゆえに何年かおきにマンガを見ちゃったりするんだけど、
この映画はその辺がマイルドな作りになってて、まー一度観たらそれでいいか?ってところでした。
そこそこ面白いし、原作の基本的な魅力を殺してもいないんだけど、
でも、なんか足りない
ってのが正直な印象
余談ですが、手塚作品ということもあってか、同じスクリーンでみていた人たちは高齢者が多い印象で、
まーまーそれはいいのですが、
隣のばーさんからひどい異臭がして映画が楽しめませんでした。
映画館で盗撮はダメとか音立てるなとかいろいろ言うけどニオイも気遣ってほしいなと思う。
一言目でがっかりしたが持ち直す
2023年劇場鑑賞263本目。
始まって一言目の窪塚洋介のセリフにへ、下手すぎる・・・これ世代交代とかで永遠に出てくるパターンかと思ったらそれは別の火の鳥だったので一安心。
相手の逢いたい人に変化して繁殖する宇宙生命体が正直気色悪っ!と思ったのと、視覚と聴覚がない種族で耳はないのになんで目の部分はあるんだ、という設定への違和感はありましたが、人間の愚かさみたいなのを手塚治虫は描きたかったんだなぁと思うと感慨深いものがありました。
カルマ
人間の「業」というものを直接的に描いている一方で、色々と難解な部分もあり、振り返って考えることで味が出る作品だと思いました。
映像は問答無用で綺麗です。
主人公の声優が「宮沢りえ」だったのも、そんなに悪くは無かったですが、ちょっとぎこちない印象を受けました。
その他、役者が声を当てたキャラクターもぎこちない印象。特に窪塚のジョージ役は、下手というか、もう少しどうにかならないかと思いました。
ストーリー自体は、手塚作品なので面白く、宇宙編と望郷編がミックスされた作品のようですが、原作を読みたいと思わさせられました(遠い昔病院の待合で読んだ記憶はありますが忘れてしまいました。)。
令和に響く手塚メッセージ
マンガの神様・手塚治虫先生がライフワークとして取り組んだ名作「火の鳥」ですが、これまでつまみ食い的にしか読んだことがありません。それでも、そのスケールの大きさに圧倒され、引き込まれた記憶があります。本作はその「望郷編」の劇場アニメ化作品ということで、原作未読ながら勝手に期待して公開初日に鑑賞してきました。
ストーリーは、訳あって地球を離れて辺境惑星エデンに降り立つも、恋人のジョージを事故で亡くしてしまったロミが、息子を将来一人ぼっちにさせないためにコールドスリープに入るが、機械の故障で1300年の時が過ぎ、エデンには多くの新人類が暮らす都市が誕生していたが、しだいに望郷の念が募り、その思いを知った少年コムとともに地球をめざすというもの。
鑑賞後にもっとも印象に残ったのは人間の愚かさです。人がもつさまざまな欲望が地球を蝕み、エデンに芽生えた文明をも瞬く間に滅ぼしていく様が、とても悲しかったです。原作未読のため、原作との差異はわかりませんが、手塚治虫先生が作品に込めた思いは、本作から伝わってくるものと同じではないでしょうか。原作発表から40年余、いまだに世界の各地で争いが続いています。世界の情勢は何一つ変わっていない、むしろますます悪い方向に転がり落ち続けているのではないでしょうか。人類は滅亡するまで争いを止められない愚かな存在だと思いたくはありません。
若返ったロミとムーピーがもう一度築くであろう新たなエデンは、今度こそ平和で幸せな世界となるでしょう。しかし、永遠の命を持たない私たちは、与えられた短い命の間にそれを成し遂げなければなりません。そのためには、自分も含めて全ての命を慈しむことが大切だと思います。それなのに、そんな単純なことができないのがもどかしいです。壮大な宇宙の中では、一瞬とも言える人間の命、そのわずかな煌めきを互いに慈しみあってほしい、そんなシンプルなメッセージが心に響きます。
映像的には、手塚作品らしい懐かしい雰囲気を十分に残しつつ、全体的に洗練されていると感じます。キャラデザも、決して今時のものではありませんが、かといって原作そのままでもなく、バランスのとれた造形になっていると思います。手塚ワールドを堪能できる仕上がりなっていること間違いなしです。本作に触れ、改めて火の鳥を読破したくなりました。
キャストは、宮沢りえさん、窪塚洋介さん、吉田帆乃華さん、イッセー尾形さんらです。劇場アニメにありがちなタレント起用にはうんざりですが、宮沢りえさんは健闘していたと思います。
巨匠 手塚治虫さんのライフワーク「火の鳥」の第6篇「望郷編」の初映像化
昔々の少年時代に原作を読んだ時はその描写と衝撃の展開に啞然としながら読み進め、後半からラストにもたらす絶望感がなんとも もの悲しく寂しげで、若いセンシティブな心にとてつもないインパクトを受けた事を今でも覚えています
その私にとっての”大問題作”が約半世紀の時を経て、スタジオ4℃のアニメーション技術と共に初めて映像化されるということで楽しみにしていました
結果、映像は素晴らしく、良い作品に仕上がっているとは思いますが、今一歩もの足りなさを感じました
原作の複雑さを回避するために、見易くシンプルに再構築している脚色は見事だとは思いますが、シンプルにしたが故にあっさりしすぎな印象が否めません
原作に忠実に映像化する必要はありませんが、
95分の短尺にするぐらいならもう少し足して主人公ロミが惑星エデン17に世代を超えて種を根付かせていく事や、シリーズ通してのアイコン”火の鳥”をもっとストーリーに関わらせることで、テーマとなる”時間””生命と死生観””輪廻転生”といった所が浮き彫りになり、より見応えのある深みを持たせられたのではないかと思いました
原作ではロミは地球で若返りの代償で死んでしまいますが、本作では荒廃したエデン17に帰り着きます
それが果たしてハッピーエンドなのかどうか?という興味深いエンディングは好きです
ロミのヴォイスキャストを演じた宮沢りえさんの声が優しくて、時にもの悲しく、何とも印象的でした
欲を言えばかなり原作に寄せたキャラクタービジュアルですが、せっかく宮沢さんが演じているのでもっと綺麗に描けばいいのに、と思っちゃいました
コムのキャラクターも常に一生懸命なところがとてもけなげで、必死でロミを地球に送り届けようとするひたむきさとラストが切なかったです
そして、この壮大な愛と冒険の一大叙事詩を締めくくるラスト
イギリスのソプラノユニット”リベラ”の皆さんが奏でるエンディングテーマ曲『永遠の絆』が体の芯まで染み渡り、メチャクチャ良かったです
マイルドになったが火の鳥らしさは健在
原作は昔読んで衝撃を受けたけど内容はほぼ忘れてる状態。
かなりマイルドになっていると思う。
それでも希望と絶望のアメとムチでこちらのメンタルをボコボコにしてくる火の鳥らしさは健在。
近年の異常気象とかロシア、イスラエルとかを思うと、今回の火の鳥の世界観に近づいている気がする。むしろ悪化してるかも。
SF的にはウラシマ効果とか言ってる割には全然反映されてないし、宇宙を泳いだりするのでガバガバ。細かいことは気にしない。
最初は声が合ってないかなと思ったけど個人的に気になったのはそこだけ。
人間の愚かさと力強さを同時に描いた傑作。
原作よりマイルドな分オススメしやすいのでみんな観て!
あの原作をよくもまあここまでつまらなくしたものだ
尺が短いので設定改編や省略はまああるだろうなとは思ってたけど
まさか「原作の面白い所」を全部削ってくるとは思わなんだな
結果的に「根幹たる部分のない上っ面だけ並べた」だけの
スッカスカな映像が90分続くことになる
序盤のストーリー変更でカインの絶望は良く描かれているが
この物語はロ三の絶望が肝なのでこの時点で軸がぶれてしまっているのもなんだかな
宇宙船のデザインや表現が漫画的でない緻密なものになっているのに
牧村の宇宙遊泳や捕獲ロボ等中途半端に漫画的表現を入れているのもよろしくない
終盤も尺を見誤ったのかえらく雑にエデンの崩壊が処理されてるのもなんだかなだし
結末を変えてしまってるのも
スタッフが本当に原作をちゃんと読んでるのか疑いたくなるレベル
なんというか、いろんな咀嚼が全く足りていない
正直落胆しかない作品だ
原作 望郷編の内容や意図と同じに再現されているか分かりませんが、考...
原作 望郷編の内容や意図と同じに再現されているか分かりませんが、考えていたことのいくつかが入っていて、手塚先生も同じようなことを考えていたのかなぁ?と思う等、大人なアニメだと思います。宇宙と人間としての意味 意義等、昔程 おとぎ話でない今の時代だからこそ分かる部分があると思います。
良き一本、映画館で観てほしいな。※人により星5or1なのかも
良き仕上がり。素晴らしい。
私はこの手の作品も大好物ながら・・・うーん、レビューするのが凄く難しい。
95分という短い作品ながら、良い意味で凄く長く感じさせてくれる。
正直、万人向けとは言えないが、宮崎駿の「君はどう生きるか」が好きだなと感じる人は大丈夫だと思う(→お薦めします)。「君はどう生きるか」がどうも好きになれない人には、途方もなくつまらなく感じるかもしれません(→お薦めしません)。
さて、宇宙旅行をする時代にバイク風の乗り物があったり、ちょいちょい違和感のあるシーンはあるが、全体の流れを邪魔するものではない。子供( コム役)の声が気になる人もいるかもしれないが作り手の狙い通りなんだと思う。
作品全体としてハッキリしたメッセージ性も示す訳でもないし、観客に答えを見つけさせようとするあざとさもないが、それでも見た人それぞれの心に、それぞれ何かを感じるさせると思う。
手塚治虫の原作が凄いのだが、これを95分という尺で、素晴らしいアニメ映画にまとめた監督・スタッフに拍手を贈りたい。お見事。
冒頭に「(→お薦めしません)」なんても書いたが、それでも多くの人に映画館で観てもらいたい作品です。TVや携帯ではダメだと思う。「つまらない」と思う人のほうが多いかもしれませんが、きっと何故か記憶には残るはずです。
宇宙船の冷凍睡眠で女性の裸の場面はあるが、文学好きの小学生ぐらいの子供にも是非見せてあげてもらいたい。
まとまらないなぁ・・・。
[付け足し]
原作マンガを観ていないと「火の鳥」の位置づけが不明だと思う。まぁ、原作を読んでいても上手く説明できる人は居ないと思うのですが・・・。
とりあえず原作に触れていない人は「火の鳥」というワードには、あまり拘らず鑑賞してください。
懐かしく壮大な手塚ワールド
大好きな望郷編。大満足の映像化でした
大まかな設定は残されてるけど、辻褄が合わなかったり、現代の倫理観に合わない部分は大きく改変されてた。
原作は救いのない悲運の物語でしたが、ラストが大きく変えられてたのは自分的には良い改変だったと思います
さすが手塚治虫、見事な設定。
若い頃、火の鳥が大好きで全巻既読してるんだけど、詳細はがっつり忘れてます。
この映画の元になった望郷編も、ザックリは覚えてたけど展開は全然な。
恋人と地球から逃げて遠くの惑星に移住したロミ、息子を産んだけど彼氏が事故で死亡、その後、体調不良になって治療の為に冷凍睡眠を13年する事になったが機械の故障で1300年後に女王として目が覚める。それから40年後に住民の子供コムと一緒に地球を目指して旅立つ。えっ!地球をイメージするだけでたどり着けるの?あぁ、この話、何となく覚えてるってことは、あの生き物がでるんじゃないかと思ってたら出た!当時も衝撃の石動物。さすが手塚治虫、すごい発想です。
最初から最後まで、ロミの生き様が辛い事の積み重ねで、ウルウル。幸せは過去の記憶にしか無いって思っていたのに、最後は未来を信じる事に。しかも記憶と一緒にね。
いろんなエピソードがあるんだけど、95分に収めたからか薄目の展開が少し残念。でも、凄かったので原作を読み直したくなりました。
さすが宮沢りえ、声優もバッチリでした。驚いたのはシティーボーイズの3人が出てた事。エンドロールでマジ!?
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