「「マンガ少年」に連載されていた「火の鳥 望郷編」。マンガ少年、今も持っています。」火の鳥 エデンの花 night runnerさんの映画レビュー(感想・評価)
「マンガ少年」に連載されていた「火の鳥 望郷編」。マンガ少年、今も持っています。
冒頭からすこしまでは、宇宙空間にずっと独り……、【圧倒的で絶望的な孤独】が伝わってきた。2001年やインターステラ、あるいは、マサトが地球にずっといた時の孤独のように…
「火の鳥」を知らない人には、ロミや牧村やコム達と、火の鳥の関係(というか、因果、世界観)がわかりずらかったと思う。
「火の鳥」って、
① 神 手塚治虫先生(大好き!)の、
② 他を寄せ付けない壮大なストーリー(振り子のように過去と未来が交互に描かれて、だんだん現代に収斂してくるようにできている(「鳳凰編」と「未来編」と「復活編」が大好き))で、
③ かつ、手塚先生のライフワーク(「最終話は『アトム』を登場させるストーリーにしたい」と、話しておられたそうです。……ブラック・ジャックも登場してたら……などと想像がずっとふくらんでいる)で、
④ 「火の鳥」に影響を受けた人達はとても多く、特別な作品だと思っている人が多い(silent majority)点、(わたしの半分は「火の鳥」でできている)。
だから、ひとつの「エピソード」を映画などの作品にするのは、なかなか大変だよね。が、観おわって、まず思った感想。
パンフレットを読むと、声優さんやスタッフの皆さんは、「光栄」、「永遠の憧れ」、「これだけは絶対に…」、などなど、火の鳥に関われることに最高の喜びと、気合が入ったことが伝わってきたけれど…
いっそ、「火の鳥」全編を「大河ドラマ」でやったら!?
あるいは、「北の国から」方式で数年にわたってやったらどう?って思ったりする。
じゃあ、「シン・火の鳥」をつくったら?
いやいやありえない。だって、「シン」が枕詞につくほどの多数勢力、(ゴジラやウルトラマンや仮面ライダーと比べると)メジャーではない。そもそも、原作火の鳥は、すでに「新らしく、真であり、すでに神の領域で、深淵である。心。
読者の我々は、初見から震えて見ている」から。
ひとつ、とても良かったこと。
久しぶりに、「チヒロ」に会えたこと。
チヒロから、ロビタや、「復活編」の(無機質でせつない)ストーリーが、ぶわっと蘇ってきた。
あと…、「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」でインディアンの平和な世界が白人によって崩壊したのは、ズダーバンが、絶対一枚噛んでいると思う。