「ロミの強さ」火の鳥 エデンの花 szmushiさんの映画レビュー(感想・評価)
ロミの強さ
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上映中はワクワクすることが多かった。
カインがロミと会うことができずに絶望する中、隕石が落ちてきたシーン。
ロミがコールドスリープから目覚めると、エデンに国が誕生していたシーン。
石船に乗って宇宙を旅して、未知の星にたどり着いたシーン。
次はどんな展開になるのだろうと、何度も気持ちが高ぶった。
見終わった後には思わなかったが、作品全体を追ってみると、主人公ロミは救われない運命だと感じた。
恋人のジョージを亡くし、永い眠りから醒めると息子カインは亡くなっていて、地球にたどり着くも、連れてきてくれたコムは殺されてしまい、帰ってきたエデンは荒れ果てている。
ネガティブな要素だけ書き出してみると、ロミはたくさんのものを失っていた。しかし、作中では、ロミが嘆いたり絶望したりする様子は少なかったように思う。
暗い出来事が起こっているものの作品全体として暗い印象にならなかったのは、ロミの暗い姿があまり描かれなかったからだろうか。
要所要所でジブリ味を感じた。特にヘブン島の遺跡でラピュタが思い出された。ロミたちを追いかけるロボットの動き方もラピュタのロボット兵のようだと感じた。
作品を手掛けたスタジオ4℃は「となりのトトロ」「魔女の宅急便」のラインプロデューサを務めた田中栄子が代表取締役をしている。
そのため、ジブリ味が感じられたのかなと思った。
火の鳥の原作を読んで、理解を深めたいと感じた。
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