劇場公開日 2023年10月6日

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「一つの映画として良かった」アントニオ猪木をさがして ガゾーサさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0一つの映画として良かった

2023年10月7日
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2023年劇場鑑賞231本目。
アントニオ猪木についてのドキュメンタリー。現在プロレスは全く見ませんが、子供の頃は猪木とハルク・ホーガンの試合が好きで日曜の昼によく観ていました。

記録映像をつぎはぎした退屈な試合のダイジェストではなく(ファンはそれを期待していたのかもしれませんが)、猪木に何が起こったのかを描くわけでもなく(日本プロレスを解雇、除名処分を受けたってサラッと流したけどなんでそんなことになったんだよ!)、猪木ではなく猪木が好きだった人の人生のドラマが挿入されたり、試合の映像ではなく講談で語られたり、まぁ変な映画でした。
この映画で描きたかったのはアントニオ猪木ではなく、アントニオ猪木が遺したものを描きたかったのだと思います。だから出てくる人全員が「猪木さんはすごかった、神のような人だ、あんな人もう出てこない」という感じで崇拝している人ばかりでなく、「猪木さん正直よく知らないですし、棚橋さんの方が俺すげぇと思ってます」なんてコメントが許されているのがこの映画のすごいところだと思いました。
最後はホロッと泣いてしまったので満点つけておきます。

ガゾーサ