「頑張れ!左翼の老人たち」国葬の日 羅生門さんの映画レビュー(感想・評価)
頑張れ!左翼の老人たち
企画コンセプトは面白かったのかもしれないが、映画自体は全くつまらない。
秀逸な「なぜ君は総理大臣になれないのか」に続き「香川1区」では中立よりリベラル寄り反自民の顔が見られ、今回はかなり左に寄った感があって、バランスが悪い。
しかし何より貴重なのは、老害の左翼連中の高揚した勇姿が見られたこと。特に沖縄基地での体を張った抗議活動など、「嫌がらせ」感がいっぱいで楽しくなった。デモ行進などでの「ヘイト」感丸出しのヤジは高揚感たっぷり。全共闘世代のヒーロー足立正生の健在ぶりも嬉しい限りだ。民主主義などとトロ臭い事言わずに、一挙に暴力革命を謳い上げればいいのにとさえ思ったぐらい。全編にわたる現政権・行政府への「ヘイト」感が香ばしい。慰安婦問題を扱った「主戦場」では右翼論客が前のめり興奮状態でヘイト発言を繰り出す様を「知的」に装う左翼言論人とカットバックして、見事に「右」連中の胡散臭さを演出していたが、今作はその逆か。今年公開の「テレビ、沈黙。放送不可能」と並ぶトホホ映画。テレビマンユニオン製作の「パンケーキを毒味する」「妖怪の孫」とセットにしてオールナイト上映でもしてみたら面白いのでは。「主戦場」も是非一緒に。
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