「期待度○鑑賞後の満足度◎ よくある社会悪告発の実話映画だと思っていたら少し違った。映画としては静的な演出とイザベル・ユペールの名演で最後まで飽きさせないが、内容は政治的であり問題意識を啓発させる。」私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰? もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
期待度○鑑賞後の満足度◎ よくある社会悪告発の実話映画だと思っていたら少し違った。映画としては静的な演出とイザベル・ユペールの名演で最後まで飽きさせないが、内容は政治的であり問題意識を啓発させる。
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①何の予備知識も無かったので、原発先進国であるフランスの原発企業の裏側を告発した女性の実話の映画化だろうと思っていたら、世界の原発ビジネスとフランス政界・経済界・警察組織の闇の部分も暗喩しているスケールの大きな話だった。
②原発ビジネスは利権が大きく政財界とも大きく関わっているだけに闇の部分も大きいだろうことは想像にかたくない。しかも数年前の話だから、まだブイブイ言って西側社会を呑み込もうとしていた中国やチャイナ・マネー(この頃はまだ欧州も中国に靡いていたし)も絡んでいるのだら、フランス社会の裏側だけでなく国際社会の闇の部分にも抵触していたことだろう。
③世界最大の原発企業の労働組合のトップであるモーリーンは、フランス最大の電力会社と中国とのリスキーな事業提携の情報を掴み、フランスの国益の損害(フランスの原発情報の中国への流出)と原発企業の雇用の危機を阻止すべく告発する。
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