「揺らぐ人権」月 まこやんさんの映画レビュー(感想・評価)
揺らぐ人権
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辺見庸さんの同名小説を『月』を映画化。
相模原障害者施設事件がモチーフ。
お月様は人の気持ち、見方、捉え方に寄って
全然違うと別物にもなる。闇も光も導く影が
ある感じ。
さと君はもしかしたら、初め普通の青年だったかもしれない。皆と同じような月を観ていたかも。
それが、やがて職場の現実と実態、同僚、ネット上の影響をより受け、深い闇に入り込み優生思想を唱えるようになった気がする。あと、この社会が生んだのでは。
心があるから人間なのか?人間だから心があるのか?世の中には意志疎通が難しい方もいる。
彼は心を売ってしまい、別の心を取り入れて
しまった。
ずっと重くのしかかる作品で、この社会を行き写している形。実際世には隠され、隠蔽された
闇がある。人も心も同じく。出したいけど出せないし蓋も開けれない。
誰もが一度位、こんな人が居なくなればいいのにとか、死ねばいいのにと頭をよぎる事があると思う。昔より平等と言う言葉が薄まり、不寛容な時代の心になってきたメッセージ感が伝わる。
出生前診断もある時、夫婦に問われる。調べるのか、調べないのか、調べた後はどうするのか。
夫婦間の気持ちの疎通と精神を伝える時。色々な一生の覚悟が必要である。洋子と昌平。
全てが視聴者側に問いかけられている映画。
何故、7/26の日付だったのか…事件当日かぁ。
カレンダーに張ったお寿司の玉子シールが
可愛いかった。あの手と手が触れ合った時のように生きてて良かったと感じられる心が少しでも
広まる事を願う。月の明かりを灯すように。
監督さんや俳優人の方々、お疲れ様でした。
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