劇場公開日 2024年4月5日

ミルクの中のイワナのレビュー・感想・評価

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4.0何もイワナに限った話ではないのだろうけど…

2024年5月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

良質なドキュメンタリーだったと思います。
ずっと公開を待っていて、ようやく大阪で公開されました。
人間が関与してしまった以上、人間が関与することで守っていく必要があるのだろう。
それは、イワナに限った話ではない。
いつか、本当の意味で人間が関与しなくても良い状態になったら…と思わざるをえない。
そして、イワナって、あんなに群れになって泳ぐんだ…と少し感銘を受けました。
きれいな映像でした。

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kawauso

3.0イワナの泳ぐ姿は美しかったけれど。

2024年4月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

このドキュメンタリー映画は、誰に何を見て欲しいのかが、はっきりしなかった。おそらく、取材に協力してくれた釣り人や漁協の人の顔が浮かんでしまったのだろう。この映画を観るのは、イワナという名前くらいは知っているが、釣ったことも触ったこともない私たちのような素人だったはず。出来がよければ学校の教材に採用され、多くの児童・生徒の目に留まることになる。どこが足りないか書いてみる(上から目線で、申し訳ない)。
一つは、イワナとは何かが、ゲノムのレベルで出てこない。話が難しくなると思ったのだろう。しかし、それがなければ、日本のイワナとは何かに辿りつくことはできない。今は、中学生だってゲノムのことをある程度知っている。日本に生息するイワナが、世界のどこから来たのか、是非知りたい。
イワナの生態はよく説明されている。南限は、奈良県、標高の高い、あるいは冷涼地の川の上流を好み、流れがやや淀んだ淵に生息する。北海道のオショロコマもイワナの仲間。イワナが陸封魚ということは、皆なんとなく知っている。ところが、いきなりアメマスが降海魚であるとの説明が出てくる。アメマスもイワナの仲間なの?じゃあ、他のイワナとどう違うの?やはりゲノムも含めて、よく説明してくれないと判りにくい。降海魚が判れば、降湖型だって、すぐわかる。地域変異型や、放流交雑の影響も同じこと。こうした点を、なるべくわかりやすくまとめながら、魅力的なイワナの画像を見せて欲しかった。漁協の皆さんや学者たちが困っていることだって、わかりやすくなる。
最後に英文題名に、なぜTroutが出てくるの?元になった原文があることは判るけど。Troutはイワナも含むけど、マスのことでしょ。シューベルトの鱒も入るし、あのヒメマスとか、外来魚のニジマスも、よく説明しないまま出てきたイトウもここに入る。
映像を製作するのには、時間と資金を要する。私が書いた点は、すべて取材内容には含まれていたと思う。イワナの泳ぐ姿は美しかっただけに残念。

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詠み人知らず

4.5イワナの水玉模様も美しく✨

2024年4月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

渓流釣りにおいて上のほうに行くほどイワナが釣れる、と言っていた人がいた。
本作を見てその理由がわかった気がした。
水温20℃以下の涼しいところに棲息する。

イワナは流れの少ない場所でも生きていける。だから、あちらこちらに散らばって交配することがなく結果血の濃い亜種が生まれた。

ヤマトイワナは本州中部
アメマスは北海道や山形
ニッコウイワナは山梨県、東北南部
ゴギは中国地方のみ

身体の模様が微妙に異なる。
縞模様と水玉模様が混在していたり、斑点がないのがヤマトイワナだったり。

そして、サケ科であるが一度の産卵では死ぬことがなく2度3度と産卵を繰り返す長寿らしい。

そんなイワナの生態が専門家の生産技師や大学教授によって語られていく。
話していてみんなイワナが好きなんだな〜💕と感じて嬉しくなる。

イワナを守ろうとして稚魚を放つも成魚になるまで育たない。
近年はイワナの保護活動も行っているが、まだまだ研究途上でどうしたら数を増やせるかがわからない。

関わり過ぎてもだめ、かといって獲らない釣らないをして過去に失敗したと言う。
関わらないことは無関心。無関心は愛情の反対なのだ。

われわれ人間にも通じる深い話や名言も都度出てきて感心させられる深いドキュメンタリー。
深山幽谷の美しい景色とともに心地よいひとときが過ごせます。

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いも煮