ファッション・リイマジンのレビュー・感想・評価
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ナチュラルな思考と行動力が我々に気づかせてくれること
これは新進気鋭のデザイナー、エイミー・パウニーが一つの想いを胸に興した変革を記録するドキュメンタリー。毎年とてつもないスピードで息をつく間も無く動き続けるファッション業界。一つのシーズンを終えるとすぐさま古いものを捨て、新たなものの創出に取りかからなければならない。そんなサステイナブルとは真逆なベクトルを根底から変えることは可能なのだろうか。エイミーはその第一歩として、素材選びから全てトレイサブル(追跡可能)なものを取り入れようとするが、それが驚くほど難しい。そしていざ新機軸を打ち出しても、すぐさま受け入れるわけではない。何度も壁にぶつかる中で、生きる伝説ともいうべきキャサリン・ハムネットの言葉から勇気を得るあたりが胸を打つ。この時代、一人の人間としていま何ができるのか。エイミーのナチュラルな思考と行動をただ眺めるのではなく、自らの身に置き換えて環境や暮らしについて考えてみたくなる一作だ。
環境に優しい服はとてもカラフルだった!
新しい服を買うとき、デザインとサイズ、素材、あたりまでは気にするが、その服が作られる過程で二酸化炭素は排出されてないか、労働者たちを搾取してないか、まではなかなか考えない。そんなことは目に見えないからだ。 ロンドンの人気ブランド"Mother of Pearl"のクリエティブ・ディレクター、エイミー・パウニーと彼女のチームが、いかにしてサステナビリティにこだわり、人にも地球にも優しい服作りに徹しているか、その道程に迫るファッション・ドキュメンタリーは、このジャンルに組み込むには少々抵抗がある。これまでも、素材探しに神経を割くデザイナーのドキュメンタリーはあったが、エイミーの場合は素材の良し悪しを環境保護の観点から判断し、もしも、服作りのプロセスで目的とは異なる事実が見つかると、もう一度振り出しに戻ることも厭わない。その頑固さには舌を巻く。だから本作は、むしろ社会派ドキュメンタリーと呼ぶべきかも知れない。 一つだけ付け加えると、そのような強いこだわりの下、作られた服たちが、実にカラフルで美しいこと。いくら環境に優しくても、着てみたくなる服でなければ意味がないのだ。
アパレル業界のみの話ではない
ドキュメンタリー映画だったので、生々しく感じた。自分達が着ている服があんなにも環境破壊しているとは思わなかった。サスティナブルファッションも大事だが、着れなくなってもリサイクルする。当たり前の事だが、再認識させられた。そして、この話はアパレル業界のみではない、「もったいない」を常に心掛けて生活して行きたい。
じわじわとインパクトのある社会問題
サステナブルな商品開発、突き詰めると本当に大変な労力が必要であると共に、ブランドのブレない方向性を指揮している主人公の姿が格好良かった。 世界を飛び回るドキュメンタリーで、服を一つ買うにも、身近な問題だからこそ皆に知って欲しい内容でした。
沢山の人が目覚めますように
環境問題に配慮したうえで、ファッショナブルな服作りを目指すデザイナー、 エイミーさん。 生産者に会いに行き、追跡可能な素材を探し求める。 その素材で素敵な服をデザインする。 普通のデザイナーは「美的」なこだわりを表現するために服をデザインする。 エイミーさんは、完璧に環境に配慮されたサステナブルにこだわったブランドを、 デザインする。 エイミーさんの信念には頭が下がります。 オーガニック素材を名乗っていても、実際産地を答えることができない企業が多い現実。 安くて手軽で、作られた分だけ捨てられていくファッション業界に、 一石を投じたエイミーさん。 セレブから認められ知名度が増してきているのは嬉しい限り。 沢山の人がケミカルで弱者から搾取しつづけ作られ、廃棄されていくような、 現在のファッション業界に疑問を感じて、 心のこもったよい品物を選び取る事が出来る世の中になりますように。
年に数回、ドキュメンタリーは見るべき!の一作
環境問題、SDGs、生物多様生物、 サスティナブル、エシカル、サーキュラーエコノミー・・・ 難しいテーマです この映画は、一番身近で、見逃しそうな ファッション(衣料)で、見せてくれます 知ってましたか? ロープライスのウェアに飛びつく私たちの 舞台裏 行動を起こすのは、大変なこと でも 取り組んでみること 考えてみること 生活の中でこだわってみること 行動するだけで 世界が、暮らしが、生き方が 変わるよ を、教えてくれます エンドロールが素敵です 白地に黒のタイポグラフィ それは、エシカルな布に黒の糸で 刺繍したような・・ こんなに素敵な エンドロールは、ないです
なにせ海外と日本ではいろいろ事情が違うので…。
今年350本目(合計1,000本目/今月(2023年10月度)15本目)。 (参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで)) あしがけ3年10か月で見た本数が1000本(オンライン試写会他も含む)を超えました。コロナ事情にはじまって趣味を従来から映画にスイッチしたのですが、それで結構「はまった」文化だなぁと思います。 さて、こちらの映画です。 実は大阪市では硬派な映画を扱うシネリーブルさんが20時~といった時間で「先行放送」されていたのですが、なんばパークスシネマでみました。良い映画だろうとは思うのですが、2時間級の映画なので、シネリーブルさんから22時終わりで帰るのは結構厳しいですよね…。 内容としては、「海外における」「持続可能な」(女性の服を)どうやって作っていくか、というストーリー、に大半つきます。日本は出てきません。実際によくいうSDGsはこういう部分でいかされているのだろうなとは思っていたのですが、概ねあたりといったところです。 ただ一つに気になった点として、この映画はあくまでも「持続可能な服を作る工程をある程度作り上げた」という点に焦点があたっているところ、「フェミニズム思想がどうこう」という話が突然入ってきたりします(映画内では男性女性の性差の話は一切出てこない)。この点、日本から見ると???な点はありますが、海外ではこの文脈でフェミニズム思想を語るのが一般的なのでしょうか? どうしてもドキュメンタリー映画の様相はあるし、映画のストーリーは「あるようでない」映画のタイプになってしまうので、評価に関しては以下を指摘しますが、4.5評価です。 -------------------------------------------------- (減点0.3 日本においてどうなのかの解釈が(日本で放映されるということを考えれば)何もない) この映画の考えるような思考は、日本においても成り立ちうるものです。しかし、日本ではファッション業界がまた海外のそれとは違ってしまいますし、SDGsだのとうたっても、実際、日本において全会社の98%は中小企業、と言われる状況ですから、そこはまずきちんと「日本の現実」を見る必要があります。 また、映画の中では出てきませんが、日本においてはこのような雇用においては、いわゆる「授産所」が出てくることもあります(今はA型、B型…と分かれています)。 「日本において」これらSDGsを成し遂げようとするのはかなり難しく、中小企業や授産所の方の出るところはないといって過言ではないところです。 にもかかわらず、「福祉国家」日本においては、それにもどうしても触れていかなければならないのです。
ファッション業界のあり方を考えさせてくれるドキュメント
サステナブルファッションについて改めて考えさせてくれたドキュメント。 ファッション業界も環境問題待ったなし。しかし、また、バイアーなどが飛びつき環境問題も解決道半ば。色々、考えさせられた。 エイミーの取り組み、ファッションに関する問題意識は敬意を示したい。
1993年に会って少しだけ話したことのある人から、 環境問題につい...
1993年に会って少しだけ話したことのある人から、 環境問題について熱く語られたことがあるのを思い出した あの時代から、 そういうことに気付いたり興味を持って考えられるのって、 すごい この人の親も、そんな人だったんだろうな
23-116
世の中って矛盾に満ちている。 始まりはピュアだったとしても、 つぎに続く者は霊までは真似られない。 そしてまた悪い方向へ回帰する。 持続可能 環境負荷の低減 脱炭素社会 全て幻想なのでしょうか❓ 新たな経済活動のアイコンなのでしょうか❓
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