「中年女性エンパワメント映画」ロスト・キング 500年越しの運命 だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
中年女性エンパワメント映画
リチャード3世役の人、ゲームオブスローンズのヴィセーリス・ターガリエン役の人だって。
考古学者のリチャードが、ゲームオブスローンズのロバート・バラシオン役だったのは、既知で観たけど、ヴィセーリスには気づかんかったなぁ。
あの愚かなヴィセーリスが、見事なリチャード3世を演じ、かわいい娘を抱っこする素敵パパ俳優を演じていたなんてねぇ。
フィリパの持病が何なのか、よくわからなかったのと、リチャード3世の研究に夢中になって仕事に行かなくなったのが、ちゃんと病気休職的なことにしたのか、無断欠勤なのかわからなくて、混乱したのが、引っ掛かりポイントでした。
その他は楽しく、フィリパを応援し、リチャード3世の謎を追いました。
学位のない在野研究者で45の女であるフィリパは、各所で軽んじられるわけです。何とか大学の担当者とか、考古学者のリチャードとか、“権威ある”歴史家とか。
予感で第一溝を掘りすすめてくれ、との要望に、え?となる考古学者の気持ちはわかって、私も同じように根拠ないやんって言ってしまうかもって思った。
でもこれが男の依頼だったら考古学者の対応は、あんなにつっけんどんではなかったはずとも思った。
そして大学の関係者(あいつもリチャードちごたかな?)が、企画を鼻で笑ったくせに、お金も大して出してないのに、手柄だけ取っている姿が、醜悪だった。
ラスト、キラキラしたパーチーに、フィリパは出席せず、フィリパは中高生くらいの女の子を前に自分の物語を語るのですが、ある種の達成感と、ある種の落胆を覚えました。
リチャード3世の幻覚が見える表現が、好ましくおもいました。
また、別居してた夫が息子らとBMWを売って安い車に買い替えて、差額をフィリパの活動に寄付した件は、すごく良かったです。
翌日に『バーナデット ママは行方不明』を観に行ったのですが、2作とも中年女性エンパワメント映画です。