劇場公開日 2023年9月22日

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「史実と知れば、すごい物語」ロスト・キング 500年越しの運命 Yutes79さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5史実と知れば、すごい物語

2023年10月2日
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興奮

幸せ

シェイクスピアの影響が大きく英国史上悪名高く評されるリチャード3世。一方で実は名君だったとの評価もありファンもいるというこの英国王。日本で言うと天下は取れませんでしたが、光秀のような感じでしょうか?

特に歴史研究家や専門家でもない女性が、リチャード3世の幻影に取り憑かれ、500年もの間、その行方がわからなかった彼の遺骨を発見すると言う物語。うっすらとリチャード3世の遺骨発見がニュースになっていた記憶があったので、本作はそこから想起されたフィクションかと思っていました。しかしなんと、本作は多くの部分が実話を基にしているようでびっくりです。

流石に現実では幻影は現れていないかと思うのですが、本作の主人公として描かれ実際の遺骨発見の立役者であるフィリッパ・ラングレー氏は実際に起こったスピリチュアルな体験から、遺骨の場所の目星をつけたと言っているようなのです。

その他、映画だけを観ているとまさか現実に起こるとは思えない展開で、とても引き込まれます。

特筆すべきは主演のサリー・ホーキンス。『シェイプ・オブ・ウォーター』でもそうだったのですが、どこにでもいそうな雰囲気のこの人が演じると、どんなファンタジーでも現実感が増すように気がします(本作は実際に起こったストーリーですが、観劇中はフィクションと思っていました)。
また『フル・モンティ』以来でマーク・アディの芝居が見られたのも嬉しい驚きでした。

いずれにせよ「事実は小説より奇なり」を体現する一本。一部がしっかり史実としていることを知れば、現実離れしている話だけに大変興味深い作品であることは間違いありません。

Yutes79
Yutes79さんのコメント
2023年10月9日

手作りのパイとかケーキとか、欧米ではそんなしきたりのイメージありますよね。 主人公の啓示を受けたような体験は、酩酊しているような感覚と似ていて、そんな表現だったのかなと思いましたー。

Yutes79
トミーさんのコメント
2023年10月3日

レモンケーキを焼いて持って行く・・英国的な何かしきたりなんでしょうか? 主人公は酒を飲んでない記憶が?

トミー