イノセンツのレビュー・感想・評価
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自分の心臓の音が聴こえる映画体験
思った以上に怖い😭
先が読めなくて、不気味で本当に怖かったです。
心身ともに冷え切って、終わって外に出てほっとしました。
無邪気で残酷で、良くも悪くも視野が狭くて短絡的な子どもたちが、念力を使えるとあんな映画になるのですね。
残酷すぎるけれど、ベンは、殺すしかないと思います。
アナ役の女優さんの見事な演技が印象的です。
ただ、猫を踏み潰す必要は、あったかな。ベンの冷血さを表しているのだろうけれど、もう少し他の表現はないものか。イーダがミミズを踏んでいたのもちょっと嫌だったな。
団地の持つ閉鎖性も、よく生かしていると思いました。
昔みた、キャリー、を思い出す。
これは怖い
童夢やん。
無邪気で邪悪な超能力者(チョーさんではなくベンという少年)と、それを止める3人のエッちゃんのお話。
ある団地に夏休みのはじめ引っ越してきたイーダ。彼女の姉アナは自閉症で話すことができず、他人とコミュニケーションをとるのが難しい。
未知の土地で学校も休みでイーダには友達もいないし、暇でぶらぶらしていたらベンという少年に出会う。彼は未熟ながら念動力が使える。打ち解けるがベンの無邪気な暴力性にドン引きするイーダ。
同じ団地にアイシャという女の子も住んでいる。彼女は誰のでもというわけではないが、他人の心が読める。ひょんなことでアナとアイシャは出会い、心の声を読み合うことでコミュニケーションがとれる。
そして、何も感じていないと思っていたアナにも心はあり、しかも彼女も念動力が使える様子。
3人とは違い特別な能力を持たないイーダも、アイシャや、能力を増幅することができるらしいアナたちにより、仲良しグループになって遊ぶようになるのだが…。
能力が強くなって気に入らないものは傷つけていくようになるベン。彼を遠ざけることになったために、命を狙われる三人の少女。大人には起きていることの説明ができないイーダ。
子供と動物にしか、事態が分かってない団地。大人が知らない間に事が起き事が終わっている。
サイキックホラーとして、北欧の夏の風景や、単調な音楽が雰囲気を盛り上げます。子役さんたちも好演。
SF好きは、見てください。損はないよ
血の気が引くような…
子供の時って…
最後、鳥肌の立つ表情
心のシンクロ。
ノルウェー郊外住宅団地に住む4人の少年少女の話。
ある夏休み隠れた力が目覚めた4人、その内の1人ベン(男の子)が、隠れた力を悪用し、物、人を操り邪魔な人間を消してく(殺す)、ベンとは元は友達の3人の少女、姉妹のイーダ(妹)、アナ(自閉症の姉)、アナと友達のアイシャ3人の少女達が暴走し始めたベンをどうにか制止しようととする少年少女4人のストーリー。
序盤の猫を高い処から落とし、追い討ちをかけるシーンは作品とはいえイヤだったな~。
猫好きな私からすると。
中盤手前位まで何かちょっと眠たかったんだけど暴走するベンが結構ヤバイ奴で暴走し始めるベン辺りから楽しめた!
暴走するベンだけど白眼剥かないと覚醒された力が発揮できないから白眼シーンは何か個人的には笑えた!(笑)
結局どう解決するんだ!と思ったけど自閉症の彼女がベンよりも強い能力を....。
アナと仲良しだったアイシャちゃんは殺さないでほしかったな個人的に。
☆3にしちゃったけど観てて痛々しいシーン、怖さもあり楽しめました!
童夢と混同してはいけない。
演出、描写の技術が高い。
ジャック・オーディアール作品や
「トップボーイ サマーハウス」「アテナ」等の団地を舞台にした作品を、
考えるための補助線にした方が、
理解しやすいかもしれない。
「童夢」と混同してはいけない。
派手なサイキックウォーズにしない。
コントロールできない能力に目覚める子供達の作品も、
もうたくさんだろう。
と言わんばかりの、
117分は最後まで引きつける。
セリフも少なく、
子供たちの表情と、
あくまでも個性の延長、
大人たちは気づかない意味も問う。
イーダ、アナ、アイシャ、ベン、
それぞれを社会学的に、
あるいは医療的にカテゴライズするくだらない文言はあるだろう。(もちろんカテゴライズする事が大事な状況もあるだろうし、カテゴライズしない事への過信も良くない。)
病名をつけて、
カテゴライズして、
解決した風にみせて、
知らないふりでやり過ごす等々。
子どもたちは自分たちの、
感覚と力で解決する。
解決したのは、、、
イーダを救ったのは、、、
本作は、
ホラーでもサスペンスでもなく力のある人間ドラマだった。
やっぱり言葉にすると、
作品の良さ、
子どもたちの素晴らしさが、
半減してしまう。
倍速、早送りは苦手な方、
こどもたちの小さな気持ちが感じられる方、
各シーンの荒々しくて、
ガラスのように痛々しくて、
それでいて豊かで、
あらすじやプロットには、
現れない見落としてはイケナイ細部を、
じっくり味わいたい方にはおすすめ。
なかなかの怖さがあった
ノルウェー郊外の住宅団地で、イーダと自閉症で言葉の出ない姉のアナ、近所のベンとアイシャの4人は夏休みに一緒に遊ぶようになった。最初はベンが軽いものを触らずに動かす能力を見せ、アナも同様に出来るようになり、アイシャとアナは離れててもお互いの思いが伝わるようになり、ベンを含めたアイシャとアナの3人は離れてても心の中がわかるようになっていった。最初は言葉当てゲームのような遊びをしてたのが、やがてベンがその能力で離れた所からサッカーをしてた子供を骨折させたり、他人を操り人殺ししたりと暴走を始めた。そして止めようとしたアイシャやアナは・・・てな話。
最初は何を見せられてるのかよくわからず、喋れない姉を持つイーダの苦悩を描いてるのかと思ってたら、なんと少年や少女たちの超能力開発により、ネコ殺しから人殺しへエスカレートしていく様子が不気味で怖かった。
特にベンがネコの頭を踏み潰した時の頭蓋骨の折れる音とか、自分の母親を熱湯をかけて攻撃するシーン、大人を操作し、歩道橋でいじめっ子を待ち伏せさせたシーン、アイシャのお母さんを操り・・÷、など、猟奇的な怖さがあった。
次はアナがやられる、と思ってたところ、イーダも加わりやっとベンを止めることが出来てホッとした。ベンは死んだのだろうか?生きていたらまた復讐に来るだろうから、死んだのかな?
4人の子役がみんな上手く、話に入り込めてゾクゾクした。
アイシャは白斑でアナは自閉症という人と違った身体的な面があり、それが超能力開発に繋がったと理解すべきなのかな?
ノルウェー語を聴ける機会は滅多に無いので新鮮だった。
ベンとアイシャの母親は黒人のようだったが、ノルウェーでも移民問題が起きているのかも、って背景を想像してた。
なかなか怖くてゾクゾクする作品で良かった。
エンドロールが上から下に流れたのも新鮮だった。
※ネコ好きは注意
超能力を持った子どもたちのサイコホラー(スリラー)。
人物描写や心理描写と伏線、怖さのベクトルがとても好みだった。
最初からラストまで、ずっとどう転ぶのかハラハラしながら見た。
ジャンプスケアは多少あるが、映像や音で怖がらせるよりも純粋に陰鬱なシナリオやキャラの心理や状況が恐ろしいのが良かった。
<あらすじ>
夏休み、団地に引っ越してきた9歳の少女。姉は自閉症でコミュニケーションが取れず、彼女のことを疎ましくも感じている。
団地では不思議な力を持った少年と知り合い、姉と心を通わせた感応能力を持つ少女とも仲良くなる。
4人で遊ぶうちに、主人公以外の3人の能力は徐々に強くなっていき…。
・イーダ
9歳の少女。自閉症の姉を持ち、両親は姉につきっきりで、昼間は姉の面倒をみるヤングケアラー的な役目も担っている。姉のことを疎ましく思い、姉に対してつねったり靴の中にガラス片を入れて憂さ晴らしをしている。
能力は持たない。
・アナ
自閉症のイーダの姉。コミュニケーションは殆ど取れず、痛みも感じないように見える。
アイシャと知り合い、お互いに心を読めるようになる。4人で遊ぶようになると、ベンと同じサイコキネシス能力も得る。
・ベン
軽いものを少しだけ動かす能力(サイコキネシス)がある。アイダに声をかけたのがきっかけで仲良くなる。
4人で遊ぶようになると、重いものを動かしたり、少しだけシンパシー能力を得たり、他人に幻覚を見せて催眠状態にもできるようになる。
父親はおらず、母親から心理的抑圧/虐待を受けていて、団地の他の子供からもいじめにあっている。
・アイシャ
心優しい少女。アナとお互いに心が読め(シンパシー)、アナの痛みを自分の痛みのように感じる。
優しい母を持つが、父親は最近亡くなったのか、人知れず泣いている母を見ることがある。
<ネタバレ>
序盤の主人公の姉に対する嫉妬やいらだちからの暴力描写。4人が仲良くなるに従って、姉への疎ましさも薄れていったが、ベンが能力が強くなるに従ってどんどん酷いことをしていくのを見て、主人公も同じように闇落ちしてしまうのでは…と、どちらに転ぶのかわからない展開にハラハラした。
序盤の主人公の話を聞いてくれない両親への諦観が終盤の自分だけでベンを止めようとする覚悟に繋がったり、嫌がらせのガラス片が終盤のベンへの殺意の道具かつ幻覚からの目覚めのアイテムになったりと、伏線の使い方が好みだった。終盤はこの主人公でないとベンを止めることが出来ないのではとすら感じた。(手段はさておき)
ベンは母親からの日常的な抑圧と男子からのいじめにストレスを溜め込んでいる。猫を殺してしまったのは、最初は純粋な興味(高いところから猫を落としても大丈夫的な通説?)でも、とどめを刺した部分は無垢故には見えない。
親から抑圧状態で問題のある子供は、まず弱いもの、猫や犬などの小動物を傷つける話はよく聞くが、ベンの場合はそれとは異なるようにも感じる。
母親を死なせた(殺したではない)のを契機として、いじめた子供の足を折り、他人に襲わせて殺し、邪魔者をどんどん排除していく。知り合ったときから仲良くし、自分を否定せずにいてくれたアンナに拒否された時は、あれだけ疎ましかった母親の名前を呼びながら泣くほどには傷ついていた。
主人公同様、ベン自身も善悪がわからない子供というだけでも、能力で次々に人を殺していく殺人鬼というだけでもない。彼らの感じる抑圧とストレスには共感してしまうし、その後の展開への恐ろしさもリアル。
アイシャ&アナコンビは好きだったので、アイシャが殺されてしまったのは残念で仕方がなかった。しかしホラーではいい人は早々にログアウトしてしまう定め…。ベンを止められるのはアイシャではなく、清濁併せ持ち能力を持たない主人公という展開も良い。
ラスト、姉妹で手をつなぎベンを止めたところ。
結局どちらの力か分からなかったというのは好きだった。妹かもしれないし、姉かもしれない。この姉自身も清だけとは限らないのだから。(アイシャ殺害への怒りという点もあるし、妹の能力を高めた=姉妹2人の力という見方もありそう)
人にはいろいろな面があり、それらが変わることもある。
子供が純粋無垢と思いたいのは大人の願望だろうというのがこの映画のタイトルなのかなと思った。大人の知らない子どもたちの戦いだった。
なんかおしゃれにしたかったんか?
バナナンバナナンバナナ
超能力に目覚めた子供達が遊びの中で能力を高めて行きトラブルになる話。
夏休みに両親と共に郊外の団地に引っ越してきた9歳のイーダと、言葉は勿論感情を表すことすら出来ない自閉症の姉アナが、団地で知り合った不思議な力を持つベンジャミン君やアイシャちゃんと仲良くなって…というストーリー。
超能力バトルみたいなエンタメ作品ではなくて、序盤からホラーサスペンスみたいな空気感だし、ベンジャミン君は結構な残酷ショーをみせてくれるしで不穏な感じ。
回りくどいやり方や、先を考えていない行動は発想が子供だからってことかな?
そしてアナは他者のバワーを受け取れるってことかな?
最後は何の予兆もなく増えまくっていてちょっと唐突に感じたけれど、なかなか面白かった。
死に触れて成長する子どもたち
この作品で能力を使う子どもたち(イノセンツ)は障碍を持っていたり、社会的差別を受けている。
不自由なぶん、精神のエネルギーはとても強く、能力が芽生えたのだろう。その能力は死に触れることで増幅することが描かれている。
ベンは母親を殺したことがトリガーとなり、サイコキネシスの能力は人を自由に操る能力にまで昇華した。
寺山修二監督の映画に「田園に死す」という作品があるが、これは田舎でくすぶる少年が未来からきた自分自身に母親殺しを諭される話。"少年が一人前の男になるには母親を殺して一人立ちするしかない"という昭和臭くも、核心をつくような思想が主題となっている。
母殺しによってベンの能力がレベルアップするのは、退路を絶ちきった固い決心によるものだと思う。
憎らしくも、大切な母親だが、ベンにとっては消さなければ前に進めない大きな障壁だったのではないだろうか。
アナはアイラの死によって身の危険を感じ、ベンを殺そうとするも、未遂に終わる。そして、報復として車に轢かれ足を負傷してしまう。
数日後、窓の外で睨み付けるベンを見て、イーダはおもむろに走りだす。
アナはイーダを守ろうにも足の石膏が砕けず、狼狽するが、そんなとき超能力で石膏が割れ、足も完治する。
もともとアナには自発的な能力は備わっておらず(他人の能力を増幅させる力はある)これもまた、死に触れた際の瀬戸際の体験が能力の進化を促している。
ベンを友達ではなく災害と認識し、殺す決心ができたのはアナが人の死に触れたからだ。
大切な友人、親、或いは恋人でも、抑圧しなければならない。そのためには殺害も厭わない。
大切なものを絶ちきってイノセンツは大人になる。
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