名探偵ポアロ ベネチアの亡霊のレビュー・感想・評価
全184件中、101~120件目を表示
{ミステリー}と{ホラー}のハイブリッド。両者の塩梅や良し
『ケネス・ブラナー』が監督・主演を務める
『エルキュール・ポアロ』シリーズの第三弾。
が、先の二作〔オリエント急行殺人事件(2017年)〕〔ナイル殺人事件(2022年)〕が
ほぼ原作をなぞって造られていたのに対し、
本作は”〔ハロウィーン・パーティ〕より”とされているように、
事件が起きる日や過去の事件との絡みで新たに起こる殺人との
骨格の部分は引用しつつ、その実態はかなり異なるストーリでの仕上がり。
物語りは、旧知の探偵作家『アリアドニ(ティナ・フェイ)』が主人公の元を訪れるところから。
彼女は自身が『ポアロ』を有名にしたとの自負を持ちながら、
直近の三作は酷評され、新作での起死回生を目論んでいる。
原作者の『アガサ・クリスティ』を投影したような造形。
二人が向かった先は旧家で開催される「交霊会」。
女主人で、以前は売れっ子のオペラ歌手だった『ロウィーナ(ケリー・ライリー)』は
数年前に最愛の娘を亡くしており、
その霊を霊媒師の『ジョイス(ミシェル・ヨー)』に呼び出して貰おうとするものだった。
しかしその場で事件は起こり、
あまつさえ『ポアロ』まで命を狙われる。
これは{ホラー}か!とも取れる、
鬼面人を嚇すシーンが頻出。
最終的には科学的な説明がつけられはするものの、
予備知識無しに観ると心臓に悪いことこの上ない
過去作には見られなかったテイスト。
全ての容疑者に時間的なアリバイのあるトリックや、
密室での殺人は、種明かしをされればやや肩透かしに近い内容も、
そこに至る経緯には二重三重の罠が張り巡らされ、
推理する主人公の慧眼を際立たせる構成。
脚本の『マイケル・グリーン』の腕の冴えを
胸のすく思いで見る。
また全体を覆うおどろおどろしいトーンは
制作に名を連ねる『リドリー・スコット』の影響かとも思わぬでもない。
脚本家も彼のお気に入りのようだし。
「代理ミュンヒハウゼン症候群」が産んだ悲しい結末は
しかし、{ミステリー}よりは{ホラー}の要素が強く出た描写。
この好嫌により、本作への評価は賛否分かれることだろう。
もの悲しい余韻
ヴェネチアで引退生活を送っていた名探偵エルキュール・ポワロ(ケネス・ブラナー)が、旧知の推理作家アリアドニ・オリヴァ(ティナ・フェイ)の誘いで、ハロウィンに大物歌手ロウィーナ・ドレイク(ケリー・ライリー)が開く降霊会に参加する。ロウィーナの娘はマキシム・ジェラード(カイル・アレン)に一方的に婚約を解消されたショックで自殺しており、ロウィーナは娘の霊と会話したがっていた。ところが、降霊会で霊媒師ジョイス・レイノルズ(ミシェル・ヨー)が、娘の自殺は殺人だったと言い出す。「続きは明日」と言いおいて帰ろうとするが、バルコニーから何者かに突き落とされて死亡してしまう。嵐で孤立した邸宅で、怪奇現象に悩まされながら、ポワロは取り調べを開始し――といったストーリー。
自分はポワロといえばすぐにTVシリーズのデヴィッド・スーシェを思い出すので、髪の毛ふさふさのポワロには違和感があるが、ブラナーは彼なりに役作りをしている。
舞台はヴェネチアだが、事件は邸内で進行するので、全編に美景が展開されるわけではない。
ホラー・テイストのある作品だが、その謎はクライマックスで解決される。ラストにもの悲しい余韻が残されて、佳作となっている。
ケネス・ブラナーのポアロが好きな人におすすめ
原作を読んだことがないですが、原作をそのまま映像化したと思われます。オチ自体はよくできているのですが、エンタテインメントが溢れている現在ではどこかで聞いたことあるような印象を持ちました。
ただ、ケネス・ブラナーが演じるポアロの髭面が好きな人にはおすすめです。ドアップがたくさんあるので見応えあります。
あと、IMAXでなくても十分楽しめると思います。アクションはないですし、ホラーテイストに寄ってもいないので、映像自体を楽しむ必要はないためです。
これぞミステリー。
いや、オカルト・ミステリーとも言うべきか。
このシリーズの魅力のひとつは、豪華キャストにあったはずなんだが、知ってるのはミシェル・ヨーだけ。
キャストで犯人がわかっちゃうことがあるから、今回はこれで良かったのかも。
犯人はこの中の誰かか、それとも幽霊の仕業か。
ポアロの推理が途中まで冴えてないのにも理由があった。
最後は、あ、意外! あ、意外!
性格が素直だからか簡単に騙される。
ベネチアが舞台だけど殆どが建物の中、暗い雰囲気で物語が進んでいくから、解決した後のシーンは景色も美しくユーモアもあって、心地良く劇場を後にすることができました。
謎解きのための謎設定(4人の孫に4つの蔵、1月から12月までの人形等々)や、さぁここで泣いてくださいと言わんばかりの音楽、がなかったのでよかった。
性格素直じゃないか。
期待値下げて観に行ったので、思いのほか楽しめました。
怖い
大好きなポアロシリーズ。
ベネチアが舞台ということで美しい街並みを楽しみにIMAXにしたのですが、ホラー要素が強く、臨場感溢れすぎてめちゃくちゃ怖かったです。
前2作に続き美しい映像、テンポの良いストーリー展開で個人的には大満足です。怖いけど笑。
映画の後に原作も購入したので読み終わったらもう一度劇場に行きたいです。
すごい評価低いけど
リースニーング
ベネチアというロケーションが秀逸。
古臭くて信仰と迷信が渦巻いてる感じで。
そんな今はオーバーツーリズムで
観光客に溢れた街の過去に戻って
まるでその場所にいるような疑似体験ができること。
それが映画だと思う私にはとても良い映画でした。
スーパーヒーローがCGで縦横無尽にスクリーンを
飛び回らない映画もたまには良いかと。
あと旅好きな方におすすめ!
あそこ登ったなー、とかになります。
ケネス・ブラナーのポアロはタフでエネルギッシュ
レトロなベネチアを背景に、
描かれるのは、現代に通じる人の業。
皆が皆、自分本位で、亡霊よりタチが悪い。
殺伐とした世界に、闘いを挑み続けるポアロを応援したい。
予告見た時からポアロでベネチアが舞台の話なんてあったかなと思ってた...
予告見た時からポアロでベネチアが舞台の話なんてあったかなと思ってたら『ハロウィーン・パーティー』を翻案したものだと。
原作だと子供殺されるからそのままの映像化は避けたのかな。
ここまで改変するならオリジナルストーリーでもいいのではと思うけどね。
舞台を観光地とかに変えるのは昔の『地中海殺人事件』でもやってたからいいのだけど、屋敷に籠もりっきりで運河でアクションとかするわけでないので余り活かされてないような。
尺は103分と短いのだけど、一人ずつ尋問するシーンが多いせいか体感時間は120分くらいに長く感じますね。
暇なときのサービスデーとかでぶらっと入って観るには丁度良いかもしれません。
ハーヒュー(私の感嘆の声)
このジャンルの映画大好きなので めちゃ堪能できました!びっくりするシーンが多いので私は声が出てしまい恥ずかしかったです😁カメラワークが最近のYouTube見てる様で新鮮でしたよ!私はとても楽しめました 映画ならではの雰囲気もたっぷりです!
程よいホラー的な味付けが良かった
ケネス・ブラナー監督・主演のポアロシリーズの第3弾でした。ポアロと言えばデヴィッド・スーシェ、デヴィッド・スーシェと言えばポアロと言うほどに人口に膾炙しているポアロのテレビシリーズに"挑戦"するケネス・ポアロですが、第1弾の「オリエント急行の殺人事件」はオーバーアクションじゃねと思ったものの、第2弾の「ナイル殺人事件」では慣れてきたせいもあってか、結構嵌ってきた感じでした。
そして迎えた本作ですが、原作の「ハロウィーン・パーティ」の本筋を踏襲しつつも、舞台をベネチアに移したことを始め、登場人物やシナリオを大幅に変えており、全く新しい物語として楽しめました。特にホラー的な味付けはデヴィッド・スーシェ版にはなかった(というか原作の小説にもなかった)ものであり、この方向性と程よいバランスは非常に良かったと思います。
また、舞台となった水の都・ベネチアの風景が美しくもあり不気味でもあり、この辺りの映像美も見所のひとつだったと感じました。
そう言えば「オリエント急行の殺人事件」は東ヨーロッパ、「ナイル殺人事件」はエジプト、そして本作がベネチアと、ケネス・ブラナーのポアロシリーズはいずれもロンドンを離れた場所での事件であり、またオリエント急行は雪の白、ナイルは砂漠と太陽の黄、そして本作は水の都の青と、作品ごとにこだわった色調があるようで、仮に第4弾があるのであれば、舞台がオランダでチューリップの赤がイメージカラーになるのかなと想像したりしたところです。
俳優陣ですが、ケネス・ブラナー以外で注目したのはミシェル・ヨー。「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」で本年の米国アカデミー賞主演女優賞を受賞した彼女が、不気味な霊媒師を怪演しており、個人的にはエブエブより良かったんじゃないかとすら思いました。
過去二作を上回る
オリエント急行、ナイル川の二つを観てイマイチを感じていましたが、本作は鑑賞後の痛快感は抜群でした。
偉そうに物申すとケネス・ブラナーの成長がいろいろと感じられました。
・簡潔に分かりやすいんだけどピタピタとフラグを回収しているようで鑑賞者の盲点を突いてくる面白さ
・妄想と現実の境界の描き方
・各キャラの背景、物語が糾える縄の如く進んでいく様子
・ベネチアの街が映える映像に恐怖感や不安を煽ってくる音響。
原作は一切知りませんのでラストのラストはやられた思いでした。
ベネチアに行きたい
ミステリとどちらを観るか悩んだ挙句、やはりベネチアが舞台の映画を観たいと思い、こちらにしました。
ベネチアの街並みはそれほど多くはなかったけど、やはり、ベネチアの雰囲気を充分に堪能出来て良かったです。
で、肝心のポアロ映画としては、何しろずっと暗い場面が続き、うかつにも途中で二度ほどウトッとしてしまいました。
でも、ポアロの謎解きは相変わらず面白く観れました。
といっても、やはりミステリも観に行くかな~(#^^#)
悪くは無いが・・・
ラストの推理はちょっと強引?
どうやってそこにたどり着いたのか?
イマイチ納得出来ないなぁ。
一人目が死んだ時、あんなにうまく刺さるだろうか?
犯人が水に落下した時、即死なのはなぜだろう?
過去作に比べたら疑問が残るかな。
ホラーチックな雰囲気は緊張感があって良かったと思います。
続編があれば観るかもね。
観る人が???なポアロ解説
美しい水上都市ベネチアで、名探偵ポアロは、子どもの亡霊が出るという屋敷での降霊会に参加した。そこで招待客が殺害される事件が発生し、犯人が実在するか、亡霊なのか、不明な殺人事件の真相究明に挑む・・・という話。
これ、観てる人が???ってなるんじゃないかな?
ポアロ1人でペラペラしゃべり続けるいつものパターンだが、作り方が悪いのか、眠くてたまらなかった。
原作を読んではいないが、本もこんな感じなのだろうか?
置いてけぼり感が残るポアロ解説でした。
スクリーンで観る、最高に贅沢なクリスティーンの舞台劇
ハロウィーンの夜、しかも嵐の中屋敷内で起こる密室殺人❗
これだけでもう、ワクワクしてしまいませんか🎵❓️
余計なVFX等使わず、「音」だけでサスペンスを盛り上げて行く❗️
さすが舞台演出が好評なケネスさん
キャストのメンメンも、チャラ着くこと無く、堂々と大人の雰囲気漂う作品。(顔のアップがやたら多い)
趣旨は違うが公開中の「ホーンテッド・マンション」と、味比べするのも楽しいかと⁉️
体感するミステリー
謎ときよりもヴェネチアの雰囲気や美術を楽しむ作品かな。
早い段階で、犯人の目星はついた。このパターンは、今では珍しくないからね。
IMAXで鑑賞したから、子供の囁き声があちこちから聞こえてくるし、轟音が四方から振動で伝わってくる。体感するミステリーといったところかな。
MI2もそうだったけれども、コロナ禍で人がいなくなったヴェネツィアは、水も澄んでいて本当に美しい。エンドロールでヴェネチアを一望できるが、このショットは最高でございます。
今回も自分のアップ多め
自分大好きケネス・ブラナー監督・主演。
ということで、今回も自分のアップ多めです。
たださすがに前作でやりすぎて注意されたのか、
今回は「5秒以上の連続アップは禁止」と契約に盛り込まれたようです。
(憶測)知らんけど。
でも5秒ギリギリ「アップ長くな…?」て言いかけたら終わる感じ。
こずるい男。
IMAXフル活用で、でっかい画面でベネチアを堪能…
ただ密室劇なお話なので、そんなベネチアを拝めるのは、
始まりと終わりくらいなのは、少し残念でした。
後味の良い終わりだったのが救い。
安定感のあるシリーズ
ベネチアで隠居生活を過ごすポアロの前に、霊能者による降霊会の誘いが舞い込み…。
シリーズ3作目。今までの2作に比べてやけにこざっぱりと纏まっている気がするが安定感のあるシリーズになって来ているため、このまま全作やって欲しいです。
全184件中、101~120件目を表示