名探偵ポアロ ベネチアの亡霊のレビュー・感想・評価
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鑑賞動機:『ハロウィン・パーティー』読んでた8割、ミシェル・ヨー2割。
ナイルはスルーしてしまったけど、さてどうか。
原作は小学生の頃に読んだけど、ほぼほぼ忘れてた。
ははあ、そう来ますか。個人的にはあり。いつも澄ましたポアロが翻弄されたりおたおた戸惑う姿がいい。
少年はジュード君だったのか。大人びたというか、大人にならざるを得なかった難しい役だけど、その苦悩と悲しみがちゃんと伝わってきた。そう、子供はバカじゃない。
次を作るならまた観たいとは思えた。次は『ポアロのクリスマス』希望。まあ、『カーテン』でキッチリ終わりにするのもいいかも。
予算少なめ暗闇多め
ほぼ全編が暗すぎる室内で、居眠りしちゃダメよとばかりに大音量の効果音がたびたび放り込まれます。
演者も印象薄めの方が多く、せっかくのベネチアの風景も最初と最後に申し訳ほどという、言ってしまえば安易なこけおどしの作品ではありました。
やはりポアロはデビッド・スーシェのテレビ版に限りますね。
布石
ブラナー版前2作。実は今ひとつ乗り切れない感じが拭えなかったんですよねぇ。なんて思いつつも来てしまう。そして大正解。結末辺りで評価は分かれそうでしたが、私は好きですね。やはり舞台演劇調の方がしっくりくるのでしょうか。更に言えば前2作がこの作品への布石の様にも作られている様に感じ、「むしろ、この作品の為に二つ作ったのか」なんて痺れたりもしました(勝手な解釈ですが)。
ホーンテッドマンションよりもホーンテッドマンションだったな笑
涼んだ
こちらのシリーズ、
風景や街並み、調度品などが絢爛で美しく、とても楽しみなのですが、
今回は嵐の夜の古いお屋敷が舞台だったので
全体的に画質が暗くて…
ただ、べネチアの街並みは、訪れてみたくなるほと美しかったので、
もう少し、そちらも楽しみたかったかな。
ストーリーとしては、原作を知っている方には賛否の否の方が多そうですが、
わたしは未読ですので、ミステリーとして単純に楽しめました!
途中で犯人が誰かは判ったので、
それをポアロがどうやって解明していくのか、
ワクワクを維持しながら、最後まで鑑賞できました。
また、前回で探偵を辞めてしまうのかな…と思ったりしたので、
まだ、続くようで良かったです!!
さらに、前情報無しだったので、ミシェル・ヨーの登場にもテンション上がったし↑
が、しかーし、
心霊要素強めだったので、
真夏の暑いまっただ中にに観たかったぁ~。
呪いじゃあ〜
原作はハロウィン・パーティを元に改変したものらしいですが、いずれにしろ知らないので楽しめました。
しかしクリスティーと言うより横溝正史といった感じですね。
何というか舞台はベネチアで中身は八つ墓村と犬神家の一族を足して二で割って館物にしたような感じですかね。
ポアロが金田一耕助の様に見えた。
降霊術だの悪霊だのちょっとポアロらしく無い感じに思え、演出的にも不気味さを強調する様に夜中の降霊術やその後嵐で館に閉じ込められたり幽霊が出てきたり。ちょっとおどろおどろらしさを出したいのか暗い演出やドアや窓がバタンと閉まる音などちょっと過剰かも。
犯人は見ていれば分かります。
あと最後のオチが秀逸ですね。その辺りもなんとなく金田一っぽい感じで被害者や容疑者達を最後に爽やかに新たな旅に送り出す。全てを分かった上で。
個人的にこの映画を見た1番の目的はベネチアでの思い出を懐かしむ事にもありました。
所々見覚えのある場所がありポアロが歩いている。聖地巡礼するまでも無く既に見た風景。
また行きたいものだ。
ヒゲダンスは踊らない
メジャー作の題名ぐらいは知ってるアガサ・クリスティ原作の本シリーズ。オリエント急行、ナイルと来て、ケネス・ブラナーの付け髭は板に付いたというか鼻の下に貼り付いた気はするが、前2作に比べると原作自体マイナーなせいか、有名俳優は少なめ、舞台もほとんど屋敷の中だけなので、予算減らされたんかな?と思えなくもない。
似たような髪型・年齢の××夫人が何人も登場するので序盤、微妙に混乱したのと、ホラーミステリー要素がある話のため画面の中になんかあるんじゃないかと終始薄暗い場面を注視するのが老眼にはやや疲れたが、107分と適当な上映時間とテンポのいい展開で、気楽に楽しめた。まあ、ミステリーにおいて幻覚って言っちゃうとなんでもありって気もするけど。
シリーズ的に縮小感は否めないが、第4作目はあるのかどうか…。
理性よりも潜在意識?
探偵を引退したというポアロのもとに、知り合いの作家から降霊会へのお誘いが…。そんなものはまやかしだと言いつつ、子どもの霊があふれるという屋敷に向かったポアロを事件が襲う物語。
人気シリーズのミステリー作品第3作目の本作。
全体を通して、あらゆる点からなんだかものすごく金田一感のある作品。これは好みですねぇ♪
ミステリーでありながらホラーテイスト満載。中々怖いし、揃った面々も濃いしで期待も高まる‼降霊術か…婆さん、それっぽい背景は分かったけどまずはタイプライターの件を弁明しなさいよw
そんなこんなで、第一の殺人が起きてしまい、調査を進めるポアロ。霊的なものを信じない彼だが、説明のつかない不可解な事態が幾度も襲い、疑心暗鬼になるポアロだったが…。
ベネチアの美しさと古くて恐ろし気なお屋敷、霊的な現象と殺人事件と…といった世界観はすべてがマッチして良いし、尺も長過ぎずだしシンプルに面白いのだが…
あらゆる事柄が現実的と言うよりはちょっとファンタジックで考察のしがいが…だし、解決までの流れがいきなりすぎな印象もあって、もうひとつ!といった印象も。
でも前述の通り、昔観ていた金田一シリーズみたいな雰囲気が懐かしくもあり、ミステリー作品として普通に面白かったし、終わり方もシンプルながら清々しい気持ちになれて良かった。
冷静かつ広範な洞察力
原作は読んでいません。ですので、見事な映像、演出とともに、ストーリーも楽しめました。
ベネチアの素敵な景色をもう少し楽しみたかった気もしますが。
謎解きの背景にある登場人物それぞれの背景を丁寧に描かれていたのは、原作者の仕業なんでしょうか。
霊媒師と戦う様子には、なぜか上岡龍太郎さんを思い出してしまいました笑。
やはり、物事の心理を見極めるには、冷静な考察が必須。ポアロに負けないほどの洞察力を持った登場人物が鍵を握っていたってオチも最高でした。
ホラー的な展開が好きではない
ケネス・ブラナーの名探偵ポアロはこれで三作目。軽めの本格ミステリー好きとしては観ないのもどうかと思い鑑賞。
本作の原作はややマイナーな本らしい(オリジナルなのかと思ってた)。霊媒師のトリックを見破るために呼ばれたポアロが、その場で起きてしまった殺人事件の真相を究明しようとすることなのだが、最初からあまり乗れないでいた。そして途中もホラーのような展開にも乗り切れない。
最後に犯人が明らかになっても、そうなのか!とはならない。本格ミステリーなのに、ホラー的な展開でミスリードしようとすることに辟易してしまったのかもしれない。
観終わった後に、ケネス・ブラナー・ポアロの映画はどんな点数つけていたっけと映画.comで検索したら、イメージ以上に自分がつけた点数が低くて驚いてしまった。たしかにいいイメージは持っていなかったけど、ここまでとは。だったら観なきゃよかったんだよと少し後悔することも珍しい。
ホラー要素強め
推理小説は好きだけど、ホラー映画が苦手な私的には刺激が強かった。
予定外にその後もう一本観て中和が必要だった。
特にSEが強いので、大きい音が苦手な人も注意。
そもそも、アガサ・クリスティが描くポアロが、超常現象を肯定するはずないと、思って行くじゃないですか。
読者としては、やっぱりそれが共通認識なので。
それが、まあ結構「えぇ〜🤔」となった。
こんな小説あったのか?と調べたら、やっぱり、かなりのアレンジがされている。
これをアガサ・クリスティ本人が監修したら、何を思うのだろうか。
「名探偵ポアロ」という題名だけに、少し疑問に感じた。
【その他】
▪️ベニスの情景は美しいが、ほぼ室内なのて絵的に変わり映えが少なく、制限されてる点。
▪️ケネス・ブラナーがやっぱりかっこよすぎてしまい、ポアロの変人ぷりというか、潔癖症だったり、小動物みたいにモジモジ文句いったり、いい感じの人間的な「味」というか魅力にかける。変人の描写が卵の大きさだけなのが違和感を更に増大させる。
▪️ミッシェル・ヨーが素晴らしかった。
▪️最後に流れるベニスの情景はひたすら美しい。
空撮を観ながら昔行ったなあ…と記憶が蘇った。
全員関係者。
オリエント急行殺人事件、ナイル殺人事件に続く今作。どの作品も基本たまたま居合わせた人ってのがおらず、全員がなんらかの動機や役割がある訳で、最後のシーンでの旅費に費やす部分は善行で心を癒す優しさを待って悪意に満ちた探偵業に戻る決心をさせたのではなかろうか。
結局のところ霊や魂があるのかないのか曖昧ではあるけど、純真や誠実さは存在するわけで、それらを守る担い手としての自分の居場所を見つけたのかもしれない。正直、霊媒師のおばさんはとばっちり。
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