名探偵ポアロ ベネチアの亡霊のレビュー・感想・評価
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タイトルなし
前作の陽気なエジプト旅行とは打って変わって嵐の中、薄暗い屋敷の中だけで物語が展開されていく。かなりホラーな作りと成っていて真犯人よりも屋敷の中でポアロが度々目にする心霊現象の真相の方が気になった。
相変わらず唐突に犯人暴きが始まるり何を根拠に真犯人に辿り着いたのかよく判らないがドンドン真相を語っていくパターンは前作、前々作と変わらない。読んだ事が無いのだが原作もこんな感じなのか?
シリーズ通して大絶賛と言う訳ではないが3作続けて安定して楽しめた作品だった。ただ真犯人やトリック、動機が何なのかをワクワクしながら観ている人には2作目や今作は大味過ぎる内容だと思う(特に今作)。
アガサ・クリスティは1冊しか読んだ事がなく、しかも非ミステリー。今度ミステリーで1冊何か読んでみたい。
ケネス・ブラナーよ、もう監督辞めて!
映画館で観ました
「画面が暗い」という低評価には多少理解できます。
ただ、個人的に今までたくさんミステリードラマや映画を観てきたのですが、このお話は最後までからくりや犯人がわからなかったので、中々楽しめました!
その分、ちょっとこちらでの低評価が多くてしょんぼりしてしまいました(;^_^A
映画館で観ると画面の暗さも相まって結構ハラハラドキドキできたのですが…(ただ、映画館ではたまに音がでかすぎてイラっとしました笑)
配信で観ると特に評価が落ちてしまうのかもしれません…
個人的にはナイル川殺人の方がちょっとわざとらしくて犯人がすぐにわかってしまって残念だったので(映像は大変美しくて旅行に来た気分になれ、楽しめました!確かにあっちの方は画面すごく明るかった;´∀`)
だからこのお話で「犯人がすぐにわかった」と書いている人がいてびっくりしました。私は全然わからなかったので…気づける方、すごいと思います。
ホラー感があり、本格的なミステリーを期待していた方にも今回のポアロは残念だったかもしれませんが…
それでも、「ハロウィンのベネチア」、雰囲気たっぷりでした。
一貫したダークスタイルを楽しむつもりで観ていただければいいかなと思います!
ハチミツ
なんだか無理矢理感が凄くて、原作忘れたけどこんなかったっけ?と思いながらあまりにもミステリーとしては酷い。最初から犯人分かるやないかーいという方向で進み、訳もなく人が死んでいく変な話。ベネチアであんなに雨降って水嵩上がったら怖いなーという感想でした。
つまらんくはないが、眠かった・・・
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娘を寵愛してた母がいたが、娘が呪いでおかしくなり、自殺した。
そして屋敷にポアロの他、呪術師やら医者やら色々集まって、
さらに2人が死亡。さあ犯人は誰でしょう?
犯人は母親だった。成長して行く娘が自分から巣立つのがイヤで、
毒を打っておかしくさせてた。で手違いで死に至らしめた。
で自殺を装った。後はそれに気付いてゆすって来たヤツを殺したり、
そこから派生した殺人が2つ起こったのだった。
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劇場で見たが、とにかく眠かった・・・・。
めっちゃつまらんわけではない、少し睡眠不足やったんよな。
あんまり抑揚のないストーリーなんで、そういう時はキツい。
映画館の廊下に行って立ち見したりしてたわw
安心してドキドキできる
降霊館
ケネス・ブラナーの新たな金脈。アガサ・クリスティが生んだ名探偵エルキュール・ポアロに扮したシリーズももう3作目。
ひっそりと人気シリーズになったが、3作目ともなるとそろそろ新味が薄れマンネリになりつつある。
そこで、大胆な作風取り入れ。
探偵業を退き、“水の都”ヴェネチアで静かに暮らすポアロ。
ひっきりなしの依頼を断り続けていたが、旧知の作家アリアドニが訪ねてくる。
元オペラ歌手ロウィーナ・ドレイクの屋敷で行われる降霊会。それに参加する事になり、トリックを暴く。
超常現象など信じないポアロであったが、説明の付かぬ出来事の数々や自身も“目撃”し、さらに殺人が…。
基本は殺人と謎解きミステリーである事に変わりないが、今回そこに超常現象要素を加味。
ダークテイストのスリラーもしくはホラー的な演出がなされ、突然の大音量や何処か不気味な雰囲気やポアロが“目撃”するシーンなどほとんどホラーと言っていい。(勿論本当に超常現象ホラーではなく原因あるのだが、説明の付かぬ箇所も…!?)
“どんと来い、超常現象”ばりの推理vs非科学の構図の訳だが、原作の『ハロウィーン・パーティ』は超常現象要素は無いようで。本映画化にあたっての大胆翻案。
マンネリ払拭や推理vs超常現象の面白味の狙いもあるだろうが、ポアロのキャラ像をより掘り下げ。
いつもなら得意気に推理を披露するポアロだが、今回はちと不調。探偵業を退き、“死んでいる”ようなもの。
幾ら変わり者のポアロとは言え、幾度も幾度も人の死や心の闇や愛憎を目の当たりにしたら、気が気じゃない。時には自身で哀しい真実を暴く。
名探偵でも人なのだ。そんな彼が死者と生者の事件で試され、活力を取り戻す。ラストシーンのいつもの調子のポアロの姿に笑みがこぼれてしまう。
3作目でもまだまだ描ける魅力がある。『ベルファスト』で念願のオスカー(脚本賞)を受賞したサー・ブラナーの飽くなき探究心は尽きない。
今回の容疑者は…
アリアドニ。ポアロと旧知のミステリー作家。
ロウィーナ。元オペラ歌手で降霊会の主催者。
マキシム。ロウィーナの亡き娘と婚約していた若きシェフ。
オルガ。ドレイク家の家政婦。
フェリエ。ドレイク家の主治医。
レオポルド。フェリエの10歳の息子。
ヴィターレ。ポアロのボディガード。元警部。
レイノルズ。降霊会を行う霊能力者。
ニコラスとデスデモーナ。レイノルズの助手の異母兄妹。
毎回毎回豪華キャスト!…と言われているが、本当にそうなのはシリーズ1作目の『オリエント急行殺人事件』で、それに比べると…。
ちと地味で華やかさに欠けるが、その分実力派が揃えられている。
ミシェル・ヨーはインパクト充分。最初の犠牲者なので序盤のみの登場は残念だが。
ティナ・フェイも一癖。
ジェイミー・ドーナンとジュード・ヒルはブラナーの前作『ベルファスト』に続き出演。今回も親子役。ドーナンは複雑な内面を見せ、ジュードくんの達者な演技に舌を巻く。
そして、“犯人”。存在感と愚かさと哀しさと。
ヴェネチアの美しい街並みは観光気分。でも、本筋はほとんど屋敷内になるので、開幕と終幕ぐらいしか拝めないのが残念。
屋敷内の雰囲気は充分。本当に何か出そうで、かつては曰く付きの孤児院…。
その孤児院時代の事件、今回の奇っ怪な事件。とりわけ深く関わるのは、ロウィーナの娘の死。そもそも降霊会は、ロウィーナが亡き娘との対話の望み。
ロウィーナの娘、アリシア。魅力的な女性で、マキシムと婚約し、フェリエも想いを寄せ、オルガは実の娘のように可愛がっていた。
が、マキシムとの婚約破棄以降、精神不安定に。ある夜、バルコニーから落下。自殺と見られ、この時担当したのがヴィターレ。
つまり、会の出席者のほとんどがアリシアの死に関与。
必然とかつての事件を調べる内、遂にポアロは犯人と真相に辿り着く。
それはあまりにも悲痛。犯人もそうするしか出来なかったのか…?
それが要因となり、周りの人々にも連鎖を起こしていく。
人の哀しき宿命と性。
いやそれとも、本当に報われぬ“亡霊”が…?
またしても!
美しき水上都市ベネチアの雰囲気に酔う
1947年の設定ですが、最高の観光気分が味わえました。
ケネス・ポアロさんも監督・主演も3作目となると、
すっかりポアロも板につきましたね。
映像が本当に美しく
古い中世の建物の頭上高く花火が上がり、
ハロウィンの子供たちの仮面姿で傾斜の多い狭い小路を
ひしめき合い、
原作の題名は「ハロウィン・パーティー」です。
多くの映画の舞台となっているベネチアですが、
新鮮なカメラアングルも多くありましたね。
特にラストの俯瞰から映したベネチアは新鮮でした。
物語は、引退を決意して流浪生活をしているポアロに
作家のアリアニドが謎の死を遂げた娘の事件を解決するために、
有名な霊媒師のジョイス(ミシェル・ヨー)が今夜現れる。
そこに招待を受けたポアロはジョイスの正体を暴こうと、
ドレイク夫人のお屋敷に向かいます。
今回の名探偵ポアロはホラー仕立てです。
ドレイク夫人の娘のアリシアが錯乱した状態で、
運河に飛び込んで死亡した事件。
ドレイク夫人は娘の声を一声だけでも聞きたいと霊媒師を
呼んだのです。
娘の死の謎、
それは事件性のない自殺のように見えます。
交霊会の怪しい雰囲気
(ミシェル・ヨーはエブエブとはうって変わって
美しく艶かしい雰囲気です)
果たして娘の死は殺人なのか?
犯人は誰?
アリシアを裏切った婚約者のマキシム、
死体検案書を書いた医師のフェリエ、
ベストセラーから遠ざかっている作家のアリアニド、
などなどの疑わしい人物が続々といます。
散々とミスリードされて、ポアロも右往左往。
そしてホラー仕立てのオドロオドロしい映像!!
ラストで日本の2時間サスペンスみたいに、事件の真相が
再現映像やポアロの説明で一気に解決に導かれるのです。
アガサ・クリスティ原作にしては平凡な感じも受けます。
意外と驚くようなトリックではなく、
2時間ミステリーで何回も聞いたような謎解きです。
でも未必の故意と言うか予期せぬ行為が絡んでいる。
でもアガサさんが使ったトリックを
もしかしたら、(新鮮でないとか言っても、)
後世の作家や脚本家が真似してるのかも知れませんね。
アガサ・クリスティは旅行ミステリー作家の走りとでも
言いましょうか、
(ミス・マープルはロンドン郊外の架空の村が舞台ですが、)
観光名所を舞台にした作品が多いですね。
オリエンタル急行や、エジプトのピラミッドや遺跡。
今回は美しい水上都市ベネチア。
映画で行ったことのない観光地を訪れる魅力、
そして更に今作ではホラー仕立ての禍々しさも!!
サスペンスが盛り上がって、取り憑かれたように
食い入るように観るとか人間ドラマの深みもないけれど、
大好きなケネス・ポアロとベネチアを楽しむ
映画でした。
印象的な好演は医師の息子のレオポルド少年(ジュード・ヒル)
な、なんと「ベルファスト」のバディ少年じゃないですか?
可愛く成長しましたね。
ケネス・ブラナー監督のお気に入りですね。
また会えて嬉しかったです。
タイトルなし(ネタバレ)
・全体的にホラーなのか現実なのか曖昧にし過ぎてモヤる。幽霊?なのか存在は否定はしないので、じゃああれは一体何だったんだ?的なシーンが複数ある。
・何度も音でビックリさせるが、ビックリするだけで、これと言った意味合いが感じられない
・殺人事件の状況説明しないまま、交通整理なしにバンバン進み、後に急にポアロが閃いて解決するが、状況説明やらアリバイやらをマッチポンプ的に一気に捲し立てながら解いて行くから、ポアロの独白で初めてえっ?そんな状況だったの?(ついていけなかったわー)的な感覚に陥る。最初から順を追って説明してくれ
なぜこの作品を映画化?
エゴが過ぎる…
亡霊とは自身の心の影に潜んでいるもの
ケネス・ブラナーの「名探偵ポアロ」シリーズには明確な方向性がある。それは、エルキュール・ポアロその人自身が新しい感情や新しい経験に出逢うことだ。
とは言うものの諸事情によりケネス・ブラナー版「ナイル殺人事件」を観ていないことは内緒だ。
今回ベネツィアでのポアロは、今までの人生に嫌気がさしたのか探偵を引退し、秩序を日々の生活に見出そうとしているところから始まる。
外の世界に心を閉ざしている様子は、運河に囲まれたベネツィアという都市や、屋上に設置された囲いや事件の起こる屋敷に閉じ込められるというシチュエーションで何重にも強調されるのだ。
だから事件が解決し、ポアロ自身が自分の生き方に、自分の後悔や罪悪感に、正面から向き合って世界と再び関わろうと殻を破ったエンディングでは、運河の先に広がるアドリア海を一望するような美しい光景が画面いっぱいに広がるのだ。
監督も務めるケネス・ブラナーは、「名探偵ポアロ」というシリーズでポアロを単なる名探偵としては描かない。ただその場に居合わせ、事件を解決するだけの探偵役としてではなく、エルキュール・ポアロという人物を掘り下げようとする。
それは「観客が観たいものを作る」一過性の娯楽作ではなく、「自分が観せたいものを創る」紛うことなき彼自身のアートワークなのだ。
彼がポアロを通して描きたいものとは、「個性」と「人生」である。業、と言っても良いかもしれない。名探偵の業がポアロの行く先々で人の死を招き、そのことに傷つき、その業から逃れようとしていたポアロ。だがしかし、自分の持って生まれた性から逃れられないのはポアロだけではない。
今作「ベネチアの亡霊」で、ポアロは全ての人間が自分の業から逃れられないこと、そしてそれでも生きていかねばならないことに気づき、受け入れ、人生の先輩として自分もまた傷を抱えながら「自分らしく」生きていこうとするのだ。
テーマとは別に、ミステリーとしても十分楽しめる。推理モノの解説なんて野暮ったいことはしないが、屋敷に集まった人物たちの業が絡み合い、ポアロ自身の葛藤まで加わって摩訶不思議な殺人事件が展開されるストーリーも良い。
なんとかして「ナイル殺人事件」も観ておきたいんだけどなぁ。
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