「幽霊屋敷の雰囲気は良かった」名探偵ポアロ ベネチアの亡霊 SP_Hitoshiさんの映画レビュー(感想・評価)
幽霊屋敷の雰囲気は良かった
クリックして本文を読む
話はよくできてると思うのだが、イマイチ楽しみきれなかった。全体的に画面が暗いということもあって、一人一人の人物とその背景をぼんやりとしか認識できてなかったからかも。
名探偵ものといえば、探偵が魅力的で愛せるかがすごく重要だと思うのだが、このポアロは多少偏屈なところがあるにしても、すごく個性的って感じはしない。原作のように几帳面だったり潔癖症だったりってのもあんまり感じなかった。自信過剰なところはあるけど、ほほえましい、というところまでのものでもない。
アガサクリスティを思わせるポアロの親友である推理小説作家が、実はポアロにペテンをかけて次回作を書こうとしてるクズみたいなやつだった、ってのは面白い展開だった。
犯人は毒親だった、ってオチはまるで現代の話みたいで面白かった。でも心霊現象のトリックが幻覚剤ってのはミステリーとしてはややズルい。お父さんが自殺することで密室殺人になるトリックも、実際ああうまくはいかんやろ、って思った。
ベネチアの霧がかかった幽玄な景色に幽霊屋敷ってのはよい雰囲気で良かった。
コメントする