「骨の髄まで」鯨の骨 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
骨の髄まで
あのちゃんが出るという情報片手に鑑賞。入場者プレゼントはポストカードでした。
雰囲気映画な感じは否めませんでしたが、あのちゃんがスクリーン映えするという嬉しい情報を知れただけでも良かったなと思いました。
マッチングアプリで出会った子が自殺してしまい、死体を遺棄しようとしたら死体が無くなってて、その子とそっくりな子がアプリの中に出てきて…といったいかにも現代な作風の作品でした。
正直言ってとっ散らかっているので、ミステリーものとして楽しむには無理があるかなと思いました。アプリの特性を特別活かせているわけでもありませんでしたし、間宮がキャラとしてそこまで魅力が無いので、女関係だったり仕事のいざこざだったりのシーンは正直かったるかったです。
新しいコンテンツにすぐ飛び付く現代人を実体化させると青いビニールを羽織ってカリスマに群がりまくるという構図がかなり生々しくて、自分は流行り物に抵抗感を覚える人間なので、こういう人たちを見てるとムズムズしてしまいます。この表現の仕方は巧いなと思いました。
カリスマを崇めすぎると信者になり、やがて暴徒と化してしまうという最悪の結末を映像化したのはちょっとやりすぎな感じがしました。宇野さんがやってるのでよりリアルなんですが、住所特定に殺人未遂、最終的には通り魔と段階すっ飛ばして暴れ回る展開は他の信者の行動含め振り回されまくりました。
この手のSNSを扱う作品では実は現実世界にはいなかった的な寒いノリのパターンが多いんですが、現実世界でしっかり再会できたのは良かったです。大人なあのちゃんがこれまた良くて、逃げるシーンも様になっていましたし、土手にうずくまって隠れてるシーンはそれまでの暗い展開とは一転してコミカルに映っていて良い塩梅になっていました。
特段好きな作品では無いですが、バラエティや歌手としてのあのちゃんとはまた違う一面を楽しむことができました。この勢いで色んな作品で色んな表情が見れたらななんて思ったり。尺が90分だったのもまだ良かったです。たまにこういうテーマで2時間平気でやる人たちがいるので…。
鑑賞日 10/14
鑑賞時間 20:20〜21:55
座席 I-3